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LIQUID -Star Chronicle- 風花の英雄譚
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【ワールドクエスト『希水の花と実りの春』(2)】
「へへっ、なんだよ。ずいぶん大所帯じゃねえか」
フィズーの魔法少女と呼ばれる英雄キャラ、シャーミィ(プレイヤー:西藤 叡治)はなにやら荒っぽくそう言い、すぐにはっとして繕った。
「……み、みんな! 今日はよろしくねーっ☆」
「おおー、かわいい!」
スライムといっしょにノノコが跳ねた。
エイジが合流をうながした彼女はマジカルアイドルの王道を体現するようなフリフリ衣装、ショッキングピンクの彩りに無数のリボンを散りばめた可憐な少女だが、プレイヤーとしての実像は今どきちょっと見ないようなリーゼント頭のヤンキーである。身長だって2メートルを越えている。うっかりハマったゲームにて、自身と真逆もいいところの少女を演ずるのはどうやら、彼流のストレス解消法であるらしい。
偶然の出会い
を経てゲーム仲間となったエイジはそんな彼のプレイスタイルを揶揄することもないし、なんなら尊重してもいる。おたがいに心地良い協力プレイができるもので、これまで何度もパーティを組んでいるのだった。
「エイジくん、お誘いありがとっ! 今日は、きすいのはな? を集めるんだよねー、あっ! すっごいきれー♪」
「あ、うん。壊れやすいから注意してね」
「はーい!」
身をひるがえした拍子にフリフリスカートの中の白いものがちらと覗いて、英二は目を白黒させた。
「ん? エイジくん、どうしたの?」
「ななな、なんでもないよ!?」
慌てて手を振ったエイジに、ノノコはぽいん、きょとんと首を傾げる。
「シャーミィちゃんよろしくネー! さって、俺らもたくさん集めるゾー」
ブドーが水辺へ足を浸すと、渦を巻いた水流にきらきらと輝く希水の花がくるり回った。カワウソのうーちゃんがそれを見て、ぱたぱたと嬉しそうに跳ねる。
「なんだか変わったホムンクルスね?」
声をかけたソフィアが興味深そうに、ホムンクルスのレクサを覗き込んだ。先に交わした自己紹介を聞くに、彼女はサイディア王立アカデミーにて教鞭を取っているのだという。
「イヤーっ、そうカナ? まあ俺に似てカワイー子なのは確かだけどネ!」
ブドーは笑みを浮かべつつ、内心では焦りに冷や汗をかいていた。王立アカデミー……レクサの出自にもしや、なにか関わりがあったりして? なんて思考がめぐるも、
「そうね、くりくりとした目がカワイイかも……」
「ソフィアちゃん~、こっちこっち! こっちにいっぱいあるよ~」
シフォンに呼ばれたソフィアが意識を逸らしたので、ほっとひと息。とはいえまあ、接してみた限り、彼女がブドーらをサイディア王室へ突き出すなんてことはなさそうだ。
きゅるん、とレクサが宙を一回転し、ひっくりかえったままブドーを碧緑の瞳で覗き込んだ。
「レクサ、うーちゃんといっしょに集めてくれる? クラフトの素材にしたいんだよネ」
分かったのやら分かってないやら、ぱちぱちと瞳を瞬いて、川辺ではしゃぐうーちゃんのもとへ飛んでいった。
ソフィアは流水に足を浸し、無数に流れる希水の花をひとつ拾い上げる。
「ふむ。あれこれ情報は仕入れてきたけど、実際に見ると、これはすごいものね。この花弁の一枚一枚に濃密な魔力が結晶化していて……」
「いや~、綺麗だなあ。綺麗で、涼しげで、なんだかさあ、創作意欲が湧いちゃうよねえ~」
「ちょ、シフォン……!」
ソフィアへだらりとしなだれかかり、シフォンはうっとりとしてつぶやいた。はらりと垂れ落ちた白と黒の髪に、ソフィアは一瞬見とれる。絵画を趣味とする彼女には、眼前の風景がソフィアとは違った観点で見えているのかもしれない。色、風、賑やかに弾ける仲間たちの笑み。テーマには事欠くまい。
「ほら、これなんてどう? いい形じゃない? ソフィアちゃんの目みたいでさ」
「そ、そうかしら? それなら……これはシフォンの顔に似てるかもね」
「ええ~、わたしこんなに丸っこい?」
ソフィアとシフォンは仲むつまじく。エイジは濡れた石に足を取られてひっくり返りそうになったシャーミィの腕を慌ててつかみ、ノノコはけらけらと満開の笑み。ブドーはきらめく花を拾い集めては持ってくるうーちゃんとレクサを微笑ましく眺める。しばしみなで賑やかに、春の恵みを拾い集めた。
それぞれにじゅうぶんな数の希水の花が集まった頃に、響く声があった。
「おおおーい! たすけておくれー!」
「あれ……マオメイさん?」
ウーローンの古代文明研究者、マオメイはエイジがシャーミィとともに呼んだが、なにやら様子がおかしい。泡を食って駆けてくるマオメイの背後には盛大な土煙が舞い、怒涛のごとき地鳴りが彼女を追いかけていた。
「ち、近道をしようとしたんだがね! うっかり彼らのテリトリーに、踏み込んでしまってね……!」
「うわあ、敵だー!?」
うーちゃんがきゅうと声を上げ、ブドーが慌てて愛用の<ガンナイフ>を取り出し身構える。
マオメイの後ろを覗き、ソフィアが敵を見定めた。
「あれは……<アーマーベア>! タフな相手よ、気をつけて!」
「な~んか、
この前
もあんなのと戦ったような~」
のんびりと言いながら、フォーチューンテラーのシフォンがカードを操り、雷を放つ。雷弧がばちりと弾けてアーマーベアへ絡みつくが、ひるむ様子はなかった。頭頂から背中、尾まで覆う堅牢な装甲が衝撃を散らしてしまうようだ。
「硬っ!?」
「みんな下がって! <ライトバリア>!!」
エイジが防御シールドを広げつつ前に飛び出し、両の足を地に踏ん張り盾を構える。しかし突撃のインパクトはすさまじく、
「うわっ!?」
エイジはそのまま宙へとかち上げられ吹き飛んだ。
「エイジくん、あぶな~い!」
ぽいんぽいんとノノコがビーストライダーの俊足を活かし、滞空するエイジの身体をスライムのお尻でぽよんと受け止める。
「あ、ありがとうノノコさん……いきなり強敵だけど、大丈夫?」
「あはは、わくわくするよね! にししっ。がんばろ~!」
やる気マンマン、楽しむ気マンマンのノノコに、エイジも力強くうなずく。
ブドーはガンナイフから<エレキショット>を放ちつつ接近。
「レクサは下がってるんだ、あのスンゴイのを使っちゃダメだぞー!?」
錬金工房を吹き飛ばした大技をこんなところでぶちかませば、仲間を巻き込んでしまいかねない。といっても、そもそも特殊な幼体であるレクサに言葉が通じているかどうかは分からない。
ふたたびエレキショットを放ち、光条を目くらましとしつつ肉薄、振るう爪をくぐり抜けるとナイフによる連撃を叩き込む。離脱とともに、眠りをもたらす<夢現ノ香>が入ったポーション瓶を叩きつけた。白煙を吸い込んだアーマーベアの動きが鈍るが、
「効きがニブイな、状態異常に耐性があるのか?」
「そうね。でも、起点とするにはじゅうぶんだわ」
ソフィアの杖がひるがえり、<氷刃嵐>を巻き起こす。文字どおりに刃をはらむ嵐がアーマーベアを包み込むも、装甲に阻まれ傷を刻み込むにはいたらない……と、思いきや。
「あっ、ソフィアちゃん、それって……希水の花!」
「そう、これを砕けば一時的にスキルを強化できる。みんな、花を砕いて!」
アーマーベアの咆哮に呼応するように、ブドーがうーちゃんの運ぶ希水の花弁をつかみ砕くと、爆発的な加速を得て飛びこみ、至近距離からのエレキショットを叩き込む。一瞬の麻痺状態へ陥った敵へ、シフォンのカードのひと揃えから放たれる火球がぶち当たり、ソフィアが追い打ちの氷刃嵐を重ねた。
「みんな、頑張ってー! ふぁいおーっ」
シャーミィのダンスとともに<クリーミーボイス>が響き渡り、パーティにバフを広げてゆく中で、エイジも手にした希水の花を握り砕いた。
「いっくよー、エイジくん!」
「合わせるよ、ノノコさん!」
ぽんぽん跳ねるスライムライダーノノコ、ぼよんと強烈な体当たりをかまし、アーマーベアが怯んだ一瞬の隙を突く。
「いっけえええ!!」
エイジは<光闇の剣と盾>、先に光の盾で受け止めた突撃のダメージを闇の剣へ宿し、暗黒の衝撃として解き放った。希水の花弁によって倍化された波動はアーマーベアの装甲もろともに穿ち、断末魔の咆哮とともに巨躯は大地へと沈んだ。
「いやー、助かったよエイジくん。キミたちもね! それにしても、今年の花もなかなか粒ぞろいだねえ。うむうむ」
マオメイは満足そうにうなずき、ノノコとシャーミィはふたりできゃっきゃと賑やかに拾い集めた花を吟味している。
「見てみてエイジくん、この形! 細長くって、サンマさんみたい~」
思わず吹き出した。
ソフィアとシフォンは並んで小岩の上に腰かけ、流れゆく花たちを眺めている。
「は~。癒されるね~」
こつんと頭をソフィアにもたれ、シフォンは虹色を見つめて満足そうだ。ゆるやかな春の風に身を任せ、ソフィアは少しまどろんだ。
「おっ! レクサも集めてくれたの!? サンキュー☆」
ホムンクルスは小さな手に希水の花弁をひとつ持ち、ブドーへと手渡した。意思が通じたのか、そうでないのか。まだまだ分からないことは多いが、大切に感情を育んでいこうとブドーは心に決めた。
大河にきらめく花々は、彼らのことなど気に留めもせぬとばかりゆっくり、ゆっくりと流れ、さらなる下流へと春を告げに旅行く。リキッド大陸はますます鮮烈に色づくことだろう。
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担当ゲームマスター
墨谷幽
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年05月07日
参加申し込みの期限
2025年05月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年05月14日 11時00分
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