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幸運?の青いバラ
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倉庫の人々の協力は、いよいよ目に見える形で大きな結果となってきた。倉庫内の植物の除去はだいぶ進み、倉庫内部は随分と見晴らしが利くようになっている。
「そろそろ、植物の除去、それとハナネコを捕獲する組の二手に別れましょう」
植物を除去して出てきたテーブルの前で、着々と調査が進む状況を整理しつつ、修がその場にいる者たちに指示を告げる。
そもそも、この異変を解決したいと一番願っているのは、他ならぬ第3倉庫の住人であろう。だが、原因すら不明瞭なこの異変を、論理的な思考で分析できるものは少ない。黙々と頭を使ってハナネコを追い詰めていた修に白羽の矢が立つのは早かった。
「まだまだ、草を刈っていけばいいんだな?」
「了解、まだまだ休めないねぇ」
偶然第三倉庫に通りがかり、冷静な目で腕を組んでいる
鉄 衛守
。第3倉庫の常連である、タバコを咥えたまま
ライレエ・アーレンス
が頷いて答える。
「それじゃ、一服したし、いってこようかね」
全ては元通りの第3倉庫を取り戻す為。ライエレは後ろ手を振りながら歩き出した。
既にあらかたの草を刈り終えている道筋を、ライエレは歩いていた。倉庫は広いが今は随分と見晴らしがいい。ハナネコの側にしてみても、隠れられる場所が格段に狭まってしまっているので、焦っているはずだ。
「ん? おお、ブレイクさん」
ここは倉庫の奥にある、まだ植物が比較的生い茂っている空間。黙々と蔦をむしり取っている広い背中を見つけて、ライエレは声をかけて歩み寄った。
「あぁ、いいところに来た」
はっとしたように手を止めて、落ち着いた風貌の男、
ジェームズ・ブレイク
が振り返った。眼帯をつけている体躯の良い男性。元軍人であり、第3倉庫の中心的人物でもある。
「調子はどう? いた? ハナネコ」
腰に手を当てライエレが尋ねると、ジェームズは小さく手招きした。
先程からジェームズのむしっていた蔦の壁には、ジェームズがこじ開けたであろう穴があいていた。その穴から見える光景を示し、ジェームズは低い声色で呟く。
「そこにいる」
「えっ!?」
「静かに。まだこっちに気づいてない」
聞いては見たものの、発見できていたとは夢にも思わなかったので、ライレエは肩を跳ねさせて蔦の隙間の穴に飛びついた。注意深く覗き込んでみれば、なるほど確かに、穴の先、ここから小さな機材をはさんだその影に、青いバラ。ハナネコの姿が確認できる。
逃げ続けて疲れているのだろうか。柔らかな落ち葉の上に身を寄せて、体を休めているようであった。
「おっと? 疲れてるみたいだし、チャンスじゃん?」
「あぁ、動けないうちに、さっさと捕まえてこようか」
ジェームズはライレエの肩を軽く叩き、蔦の壁の影から向こう側へと身を乗り出した。ライレエもそのあとに続く。
もはや周りの様子を気にかける余裕すらないのか、二人が足音を立てないようにして近づいても、ハナネコを半分閉じている目蓋を晒し、和やかにまどろんでいるだけだった。
そして、いよいよハナネコは一寸先だ。ここまで距離を詰めればもう十分だろう。颯爽と駆け寄り、捕らえる。しかも、この場にはライレエがいる。いざとなれば彼女のろっこんで無力化させることもできる。先を歩くライレエの背中を見やりながら、ジェームズもその後ろからはハナネコを見下ろした。
これで、第3倉庫を元に戻すことができる。ささやかな安堵を胸に、ジェームズはハナネコめがけて駆け出そうとした。
シュッ!
「っ!」
風を切る音がした。先に気がつき、短い悲鳴を上げたのはライレエであった。間髪置かず、すっかり油断で弛緩していたジェームズの顔に緊張が差し込む。
ライレエの進もうとした先に、何かが突き刺さった。目をやれば、それは長四角形のカードだった。見るからにプラスチックより硬質で光沢があり、その鋭利さを見せつけるように地面に突き刺さっている。
「誰だ?」
「悪いな、第3倉庫のMr.ブレイク。その子は譲れない」
ナイフの刺さった位置を見る限り、ライレエを直接狙ったわけではないだろう。ジェームズが喉を張って尋ねれば、返事は遥か頭上、なんと背の高い木の枝から帰ってきた。
二人は咄嗟に、声のかかってきた木の上を見上げた。遥か高い枝の上、ひらつくマントを見にまとい、目元を仮面で隠している青年の姿がある。その様相は、まさしく古い推理小説などに登場する怪盗そのもの。
やっと周りの変化に気づいたらしいハナネコもまた、首を上げて周囲を見渡し、一体何事なのかと謎めいている様子だった。
「青いバラのハナネコ、この怪盗ケットシーが頂く!」
「なにっ?」
怪盗の容姿をした青年、
シグレ・ナイトウォーカー
が高らかに宣言を送る。聞き逃せない言葉であり、決して冗談とは思えない。
「おいおい怪盗くん。この猫ちゃんはあたしらが先に見つけたんだぜ? 横取りは良くない良くない」
「なら、予告状を書いておけばよかったかな? Ms. アーレンス」
「おおう……。んじゃブレイクさん、ハナネコを見張っとくんで、後はよろしく」
ハナネコ以外に興味は一切ない。口には出さずともそれを前面に押し出した態度でライレエは手を翻し、代わりに少し丸まった目でライレエを見ながらも、ジェームズが一歩前に出た。
(あの青年、花粉を吸って……?)
このハナネコ、自身の放った花粉を吸わせた者の性格を豹変させる力を持っている。今までに花粉を吸って暴徒と化した人間を、ジェームズは倉庫の中で何人も見てきた。中には危険な戦闘を強いられた相手も存在したが、いずれの相手も無事に制圧してジェームズは今ここにいる。だから、今度もまた同じかと考えるのはごく自然な成り行きだった。
「この猫を捕まえてどうする? こいつの不思議な力が欲しいのか?」
「まさか。だが、邪魔はしないでもらおう」
ジェームズが目を細めて尋ねる。シグレが微笑を浮かべて答えると、やはりなのかとジェームズは納得をつけた。
「悪いな。ケットシー。こっちも、第3倉庫を元に戻さないといけない」
ジェームズの目に真剣さが宿るのに、シグレは悠々とした笑みを浮かべつつも、若干腰を落として身構えた。
「少し痛いが我慢しろ、正気に戻してやる」
ジェームズは手の中に隠していた小石を、投げナイフを投げるようにして放った。牽制の小石をシグレはたやすく避け、しかし枝の上で自由に動き回れることはなく。枝を蹴り、中を身軽に回転して、シグレは地面へと降り立った。
膝を畳み、無事に着地。シグレがすぐに立ち上がろうとした時。
その時には、既にジェームズの膝が目の前にあった。
「っ! おっと危ない!」
咄嗟に身を屈め、放たれた蹴りをやり過ごす。そのまま幾度となく繰り出される蹴りと拳を、シグレは身軽な身のこなしで紙一重で避け続けた。
「おお。容赦ない、さすが軍人容赦ない」
(見てるだけなら、少しは手伝ってくれ……っ)
花粉に操られているとは思えないほどに、非常にいい動きをする相手だとジェームズは感じていた。攻めと攻めとの隙に、相手のステッキが踊りかかってくる。フェンシングの動きで牽制しつつ、こちらの動きを妨害してくる。ライレエが格闘術を得手としていることを聞いていたジェームズは頭の中でぼやいておいて、一刻も早く押さえ込んでしまおうとシグレになだれ込んでいった。
「む、やはり手ごわい……流石は第3倉庫の管理人といったところか?」
「言葉は受け取っておく。だが、そろそろ終わりにしたい」
「では、こういう幕引きはどうだ? Mr.ブレイク」
掴みかかってくるジェームズの腕をステッキでいなし、シグレが後ろに飛び跳ねるように交代した。ジェームズはすぐに追いかけ追い詰めようとしたが、それより先に、シグレは地を蹴り、身軽な跳躍で木の上に登っていってしまう。
先ほどのように高い枝の上から、シグレはマントをひらつかせ、まるで別れを告げるかのようにお辞儀を繰り出した。
「では、失礼。ハナネコは確かにこの怪盗ケットシーが頂いた」
「っ!」
その言葉、そして、木の枝に立つシグレを見上げて、ジェームズは言葉を失ってしまった。驚愕を隠さない表情のまま、咄嗟にライエレへと振り向く。
「え……あれ? あり?」
その時に、ライエレも異変に気がついたようだ。ライエレのすぐ手前で、落ち葉の上でぐったりと横たわっていたはずのハナネコ、その姿がなく、そしてあろうことか、木の上にいるシグレの抱えている布の塊、その隙間から、青い花びらがはみ出てしまっているではないか。
つい先程まで、あの青年は自分ともみ合っていたのだ。いつの間に? 虚をつかれた気分でジェームズが目を見開いていると、シグレはステッキをマントの影に隠し、顔の仮面をはめ直した。
「それでは、Mr.ブレイク Ms. アーレンス。会って間もないが、失礼させてもらおう」
「待てっ!」
ジェームズが唸っても、シグレはその布の塊を持って枝を蹴ってしまった。次から次へと木を渡り、追いかけようと考えた時には、既にその姿は見えなくなっていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
tsuyosi
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年12月25日
参加申し込みの期限
2014年01月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年01月01日 11時00分
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