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幸運?の青いバラ
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「ほっ、本当にごめんなさい……! 僕がそんなことを……」
速やかに昏倒した故に、夏朝が意識を取り戻すのは早かった。目を覚まし、話を聞いた夏朝は目を見開きながら、かけてもらっていた上着を刀に返却し、その場にいた天吏とミゾレに謝罪を繰り返していた。
「ハナネコの花粉を吸ったら、自分が自分じゃなくなる。俺も、混乱している人たちは何度か見かけた。危ないし、出来る限り押さえるようにはしているけど……」
「あわわ、そんなにヒドイ事を……、本当にごめんなさい……」
「いいってことよ、嬢ちゃん。貴重な情報くれたし、おあいこだ。」
夏朝がろっこんを解いたことで、カメラの重さもすっかり元に戻っており、夏朝がハナネコを見かけ、抱き上げた場所を答えたことでミゾレはすっかり機嫌を良くしていた。
「それじゃ、俺は行くよ」
全てはこの異変の解決の為、再びハナネコの影を探して、刀はその場を後にした。
(しかし、一体どこにいるんだろう……)
この第3倉庫を草花だらけにし、その末には寝子島全体を緑で覆ってしまおうとする異変。その中心と考えられるのが、青いバラで身を飾ったネコ。ハナネコだ。
夏朝が見かけたという場所は気にはなるが、気まぐれなネコがいつまでもそこに留まってはいないだろう。事実、今まで青いバラの猫を見かけたという証言を刀は何度か聞いているが、返ってきた場所は全てバラバラであった。
だが、倉庫にいて随分と経ち、他の人間の手もあり、濃密に混み合っていた倉庫の植物は随分と減っている。当初と比べれば随分と探しやすくなったと思うのだが。
「大丈夫。きっと、すぐに見つかるさ」
辺りを注意深く観察する最中、すぐ背後からかけられた声に、刀は首だけで振り返った。
声の主は、つい先程にこの倉庫で出会ったばかりの、刀の同行者である。
刻人・F・ミセリア
と名乗る青年。ねこったーで噂を聞きつけ、その様子を探りに来た大学生らしい。
「だといいんですけど……。あれ? 俺、声に出してました?」
「はは、顔を見ればわかるよ」
出会いは本当に何気ないものだった。刀が草をむしりながらハナネコを探して回っていると、刻人がどこからか現れて、何をしているのかと尋ねてきたのだ。「高校生だけだと危ないから、僕もついていくよ」。刀がハナネコの話をした直後、柔和な笑みで声をかけられ、同行する事となった。
「ハナネコ。君はもう見たことあるの?」
「いえ。俺はまだです。でも、見た人はたくさんいるんで、実在はしてるみたいですね」
会話を紡ぎながら、刻人はやや歩調を上げて、刀の隣を歩き始めた。
「花を咲かせる力、か……」
「え?」
「ん? ……ああ、いや。夏の夜に青いバラって、風情があるなって思ってさ。そう思わない?」
「そう……、ですかね?」
「早く、一目でもいいから見てみたいなぁ」
ほんの一瞬、言葉に詰まった様子が伺えたが、やがて何もなかったかのように呟きながら刻人は歩を進める。刀はハナネコを探す目を休めず、木の陰や雑草の分け目などの注視に励みながらそれを聞いていた。
すると、自分たちの進んでいる先。ひとつの小柄な影を見つけて刀は足を止めた。先程から探しているハナネコではなく、そもそも猫ではなく人だ。確かな見覚えのある背格好、顔はゴーグルとマスクに覆われているが、正体はすぐにわかった。
「骨削。……まぁ、絶対来てるだろうとは思ってたけどな……」
「よう御剣はん、お元気そうでなによりだよぃ」
刀が肩を竦めるのに、
骨削 瓢
が面白がってにやけながら答える。ハナネコを捕まえようとしているらしく、人を錯乱させるハナネコの花粉に対し対策を講じているのはすぐに理解できた。
「えっと。君のお友達かい?」
「あ、あー……」
首をかしげる刻人の質問に、この人は決して知らないだろう、過去の苦い思い出が振り切れない刀は、複雑な表情で黙り込んでしまった。
瓢は、刀の隣にいた刻人にも挨拶と自己紹介をすると、悪戯心を覗かせるにやけ顔のまま、随分と余った服の袖をぶらぶらと左右に振った。
「二人もハナネコ探してんのかい? んじゃ、いっちょ協力といこうじゃねぇか。猫みてぇなすばしっこいのを捕まえるのに、ちまちまやってちゃ日が暮れちまうよい」
「あぁ、別にいいが……」
何か嫌な予感は拭えないものの、一人でも手助けが増えるのはいいことかと刀は頷いた。こんなに広くて植物にあふれた倉庫の中、小さな猫など、どうせすぐには見つからないだろう。地道に草木を刈って、徐々に追い詰めていくしかないか。
刀は今までにも使用してきたカッターを握り、そんな考えを頭の中で濁らせていた。
少し進んで、刻人に軽く肩を叩かれるまでは。
「あ、二人共!」
「えっ?」
刻人の声で、刀と瓢は刻人の顔を向いた。何かに気がついたらしいその様子を目の当たりに、刻人の指が差している方向をそのままなぞるように目で追っていく。
「いたよ。それっぽいのが、ほらあそこ」
「っ!」
刀は目を見開き、図らずも漏れでようとした声を押し殺した。
刻人の示すその先。絨毯のようにシロツメクサの広がっているその上に、見つける事ができた。
深い色合いの青いバラと、可愛らしい顔つきの小柄の猫。
間違いなく、ハナネコである。
「へへっ。いよいよ、神魂とご対面かい」
これほど早くに見つけることが出来るとは思わなかった。瓢は茶化すような口笛を吹き、遠目に垣間見えるハナネコの姿を観察し続けた。
「よし、早く捕まえよう」
「うん、でも、なにが起こるかわからないから、気をつけてね」
「いきなりがっついて、逃がすなよい?」
「あぁ」
言葉に頷くだけして、刀はなるべく足音を殺すように慎重な足取りをして、ハナネコのいる方角を目指した。
正面に回って、刀は単身、静かにハナネコへと歩みよっていく。ある程度距離を詰めたとき、ハナネコが気配に気づいて顔をあげた。刀は一瞬だけ足を止めたが、すぐにまた、歩を進め始める。
(もう少し、近づければ……)
距離はなければないほど都合がいい。しのぎを削るように、じりじりと刀が踏み込んだ、その時。
今まで近づいてくる刀を見開いた瞳で眺めていたハナネコが、その一瞬に、体をひねって一目散に駆け出してしまった。こちらの意図を察したのだろう、軽やかな足取りでシロツメクサの上を渡っていく。だが、刀の反応も早かった。
「逃がすかっ!」
逃げる猫の背を追って、刀もその場から一気に駆け出した。注意深く目を細め、シロツメクサを蹴ってハナネコを追い詰める。前をゆくハナネコの四肢を観察していれば、次の瞬間にどこへ曲がるのか、なんとなく予想ができた。
品のある見かけ通り、運動は不慣れであるのか、普通の猫よりはそれほど走りが上手でない様子が感じとれた。疲労の様子を見せ、必死に逃げ続けるハナネコ。尚も粘り強く追い続け、少しづつ、距離が縮まってくる。
手を伸ばせば、届くかもしれない。そんな距離まで刀はハナネコに迫った。
「おっと」
「っ!」
いつの間にやら、傍にいた瓢が、ハナネコへと手を伸ばした刀の腕を掴んだ。足を止められた刀のもう片手は何も掴まず、虚しく宙をかすめる。
どういうことだと刀はすぐに目を見張った。視線の先には相変わらずにやけている瓢の顔と、何故だか足を止めたハナネコ。そして。
「御剣はんまで、おかしくなっちまう気かよい?」
「!」
刀は一歩その場から引いて、それを刮目して確認した。黄色い煙幕が広がっている。窮地に立ったハナネコが咄嗟に放ったのだ。あと一歩進んでいれば、自分からその中に飛び込む羽目になっていただろう。
立ち込める黄色い粉で見えづらいが、ハナネコは煙幕の向こうで、既に何処かへと消えてしまったようであった。
「逃げちまったかい……賢しい猫だよい」
皮肉る瓢のぼやきをききながら、刀はくまなく遠目に見渡してみた。花粉が落ち着いた後も、ハナネコの影を見つけることはできない。周りには自分たち二人の他には気配が感じられず、物言わぬ植物ばかりが広がっていた。
「まぁ、一度で捕まえられるとは思ってなかったけどな」
すばしっこいからこそ、まだ誰も捕まえられていないのだ。刀はまだまだ諦めには遠い目をして、逃げてしまったハナネコを再び追いかけるべく、歩きだそうとした。
「ん?」
そこでふと、刀は首を捻った。
改めて確認しても、周りには自分たち以外に……、誰もいない?
「刻人さんは……どこにいった?」
「?」
いないのだ。刻人がどこにもいない。刀が呟き、瓢が目を凝らしても、刻人はどこにも見つけられなかった。
瓢に聞いてみても、おや?と刀によく似た反応で、どこかへいってしまった瞬間は見ていないという。
(いつの間に……、どこに?)
また、戻ってくるだろうか? つい先程までそこにいたろう影の姿を思い浮かべ、刀は不可解さに頭を悩ませていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
tsuyosi
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年12月25日
参加申し込みの期限
2014年01月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年01月01日 11時00分
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