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ふたりでパフェひとつきり
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【ほんとはね?】
「はふう」
朝永 真深
の口からは吐息がもれて、酷暑のアツイ空気にまぎれて消えました。
世は夏休みに浮かれているというのに、真深のココロはどこか、迷宮をさまよっているかのよう。ふわふわふわりんと浮かび上がって、そのまま空まで飛んでいってしまえそう。
なんだかそんな気分です。
「は~……」
もひとつ、ため息。
どうにも落ち着かないのには理由があって、真深にも心当たりはありました。終業式直前の期末試験の結果がベコベコに振るわなかったから……ではなくて、思ったよりも良い感じだったのでほっとひと安心。水泳部の練習で、気合を入れて臨むも記録は伸びずいまひとつ……でもなくて、自己ベストを維持しつつ気力もじゅうぶん。この夏には自己新だって出せそうです。
胸の内がなんだかもやもやと迷っているのは、そーいうことではなくて、きっと、
「なーに、どしたの真深? ブルーじゃん」
「あ……ううん。なんでもないよ、べつに。うん」
「そーお?」
手島 ゆかり。通称カーリー。
ふわふわ、とくんと胸の高鳴りはきっと、彼女のせい。
「ああ、それにしてもアッツイなあ。ずっとプールにいたかったよ」
「わかる。というか練習ばっかりじゃ疲れちゃうし、普通に遊びたいよね」
「それなー。でも真深、最近調子いいみたいじゃん? 次の競技会もいいセンいくんじゃない?」
「うん、悪くないと思う……けど、もう少し体力つけなきゃかな。フォームもさらに見直したいかも」
「真深は頑張り屋さんだねえ。よーしよしよしよし」
「あーっちょっと、撫でないでよ! なにすんの、髪くしゃくしゃじゃん。もーっ、カーリー!」
「あはははは!」
友だち同士、なにげないやりとり。入学式に出会ってから数か月、今ではすっかり親友です。クラスメートで部活も同じ、もはや家族よりもずうっと長い時間をいっしょに過ごしているように思います。
距離感も近くて、ゆかりはなにかと真深の手を握ったり、腕をからめたり、気さくな間柄。まるで姉妹のように仲がよいのです。
「あっ、ねえ、パフェ食べてかない? パフェ! 部活をがんばったゴホービってことで♪」
「そんなこと言って、昨日だって練習のあとにソフトクリーム食べたじゃない。太るよ、カーリー」
「だって暑いじゃ~ん、このままじゃ溶けちゃうよ! ほら、いこうよ真深。ねっ!」
にこにこ、にっこり。にぱーっ! 太陽みたいなゆかりの笑みを間近に見つめていると、なんだか、真深は……なんだか。
「はあ、しょうがないなあ。じゃ、いこっか」
「やりい、真深大好き~! んーっちゅ、むーっちゅ」
「あーはいはい。もう、暑いからべたべたしないでってば!」
胸がどきどき、早まる鼓動が示す感情の名前を、真深はまだ、知らないのです。
オシャレな看板、オシャレなたたずまい。パフェテリア『ブリック』。ゆかりといっしょに、何度か入ったことがありました。
「あいかわらずいい雰囲気……カーリー、引っ張らないで!」
「ほらほら、早くはやく♪」
「もーっ」
からからからんとドアベルが鳴って、扉をくぐった先にもやっぱりオシャレ空間が広がります。ほんのり木の香りは内壁と、あちこちに飾られている観葉植物でしょうか。緑と光がいっぱいで、なんだか心あらわれるかのよう。
「えっ。ふたりでひとつの?」
「そう、そんなキャンペーンをやってるんだって。真深はどれ食べたい? 私は『3色ムースのキャラメルパフェ』かなーって思ってるけど」
「ひとつだけかあ。なら、あたしは『濃厚イチゴミルクカフェ』かな。でもキャラメルパフェも好きだし、どっちでも……じゃんけんで決める?」
「オッケー!」
SNSを盛り上げる流行に敏感なゆかりは、ふたりでひとつパフェとやらに乗っかる相方として、ほかでもない真深を選んだのだそうでして。
とくん。とくん。平静をよそおいながらも、真深の胸の鼓動はすこうしばかり、早まりました。
「おーっ、来たきた!」
厳正なるじゃんけんの結果、今回は真深の希望の濃厚イチゴミルクカフェをふたりでいただくことになりましたけれど、ゆかりにも不満はありません。なにせここのメニューは、どれもこれもが絶品ですもので。
ゆかりはさっそくスプーンでイチゴとクリームをひとすくい。
「はいっ真深、あ~ん」
「……えっ」
なにげないやりとり。友だち同士。ゆかりにだってきっと、他意はなかったことでしょう。
それなのに、なんだか真深は。
「えっと。あ、あ~ん……」
「美味し?」
「ん……」
にっこり、にぱー。こんな邪気のない笑顔に、なんだか真深は、どきりとしてしまうのです。
それが真深のちょっぴり混乱のもとでした。えっ、これってどういうこと? あたしってゆかりに……あたしは百合ってこと? マジで? いやいやそんな。いやいやいや。そんなはずは……。
「なんかさあ」
「う、うん? なに?」
「ちょっとドキドキするよね。こーいうの」
こーいうの、ってなに? ほんのりぽわん、ゆかりの赤い頬っぺたはいったい、どういうこと? そーいうこと?
ゆかりはぱたぱたぱた、慌てたようにスプーンを握ったままの手を振って、
「あっいや、そういう意味じゃなくて! なんてゆーかさ、真深とクラスメートで良かったっていうか。あの時、話しかけて良かったっていうか……そーいうイミね? ドキドキっていうのはさ」
「う、うん。あたしも……なんていうか。あたしって友だち少ないしさ、カーリーが話しかけてくれて、ほんと嬉しかった。助かった。だからあたしは、その。カーリーのこと、本当に大切だって思ってて……」
ぶんぶんぶんぶん。両手を振ったゆかりは、茹ったような真っ赤な顔を手のひらでぺたりと隠して、
「わーかった、わかったから! もー、ハズイのはナシ! おわり! ほらっ、パフェ食べよ!」
「そ、そうだね。うん」
ふたりでパフェひとつ。なんだか照れくさいけれど、むずがゆい感じもするけれど。
真深の心のもやもやは、ちょっぴり晴れたかも。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年08月05日
参加申し込みの期限
2025年08月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年08月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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