this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム /
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
禍語<マガタリ>
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
…
9
つぎへ >>
【渦】
目が覚める。あくびをひとつ。目をこする。
起きだして、昨夜から作り置いた朝食をいただく。白米にじゃことわかめのふりかけ、ピーマンとしらすの炒めもの、なすとしょうがのお味噌汁。少し急いで食べ、早めに済ませる。
少し時間が押していることに気づき、あわてて身支度を整える。シャワーを浴び、髪をかわかしながら薄くナチュラルメイクをほどこし、服を選ぶ。しばし悩む。
約束の1時間前に家を出る。待ち合わせ場所で20分待機。ナンパを二度あしらったところで、10分前に彼がやってくる。
「おはようございます。
時子さん
」
「おはようございます、
尚輝さん
」
「今日は、なんというか……その。いえ、今日も、ですが」
「はい」
「綺麗ですね。素敵です。……そ、それじゃあ、いきましょうか」
ぼさぼさ髪がいつもよりほんの少し、整っている気がする。彼なりに身だしなみをしてきたのだろう。くすりと笑んで、手をつなぐ。
街は賑わい混雑している。なにかイベントでもあるのだろうか、ピエロの扮装をして風船を配る者がいたり、そこかしこでファンファーレのような音が鳴り響いたり、いつもの寝子島とはどこか違う。そんな気がする。
「……?」
「さて、どこへ行きましょうか。あれ? 時子さん?」
あれもイベントの一環なのだろうか。オウムのマスクをかぶった黒いスーツの男がこちらを見つめている。コスプレだろうか。なぜオウムなのだろう。手に持っているあれは、
「どうかしましたか、時子さん?」
「あ、いえ……すみません。行きましょう、尚輝さん」
見間違いだろう。往来でぎらつくナイフなど、持っているわけがない。
しばしふたりで、催しを横目に眺めながら歩く。色とりどりの風船が風に揺れている。ぶかぶかどんどんと弾むメロディに、子どもたちが声を合わせて歌っている。子どもたちはニチアサの女児向けアニメや特撮ヒーローや人気ゲームのキャラクターなど、バリエーションも豊かなお面をかぶっている。
「ふう、今日は暑いですね。僕、飲み物を買ってきます。少し待っていてもらえますか」
「あ、はい……ここにいますね」
ベンチに腰かけ、手を振り公園に並ぶキッチンカーへ向かう彼を見送る。ほう、とひと息。額ににじんだ汗をハンカチで拭う。
ひらりと風にあおられるレースの向こうに、光がひらめいた。
「っ、?」
見間違いではない。見間違いではなかった。
オウムのマスク。黒スーツ。手にはぎらつくナイフ。
男は時子をみとめると生垣をナイフで払いながら、こちらへと早足でやってくる。時子は弾かれたように立ち上がると、やみくもみ駆け出す。
「誰……ですか? 誰、なの……?」
公園を横切り噴水の脇を抜ける。早足の靴音が背に近づく。振り返るとオウムのマスク、黒スーツ、ナイフのぎらつきが目に入る。必死に駆ける。
高架下のトンネルへ逃げ込んだところで、
「あ。ああ……」
前方の出口に、オウムのマスク。黒スーツ。
「嫌……」
振り返り逃げ出したその瞬間、眼前にオウムのマスク。黒スーツ。目に映るぎらつき。腹部に冷たくて熱い感触。
力が抜けてゆく。
「尚輝、さ……」
膝をつく。熱く鈍く重い感触がやがて奔流のような痛みに取って代わり、意識が遠のいてゆく。目の前にはオウム。背中にも叩きつけられた熱い衝撃とともに、やがて、
目が覚める。
「……!」
腹部と背を確かめる。傷はない。
震えの止まらぬ手でスマホを取り、定まらぬ指で彼への連絡先をタップする。
『あ、おはようございます、時子さん。どうかしましたか? 待ち合わせの時間までにはまだ……』
スマホの液晶には、刺されて終わったはずの過去の日時が示されていた。
「えっと……おはようございます。なんだか、その……怖い夢を、見てしまったみたいで……あ、はい。今日のデート、楽しみにしています……」
通話を切ると起きだして、昨夜から作り置いた朝食をいただく。白米にじゃことわかめのふりかけ、ピーマンとしらすの炒めもの、なすとしょうがのお味噌汁。少し急いで食べ、早めに済ませる。
少し時間が押していることに気づき、あわてて身支度を整える。シャワーを浴び、髪をかわかしながらメイクをし、悩むことなくクローゼットから引っ張り出した服を手早く身につける。
約束は1時間後だがどうにも落ち着かず、家を出る。待ち合わせ場所で待機するうちやってきたナンパを二度あしらい、やってきた彼の胸へと飛びこむ。
「おはようございま……ど、どうかしましたか? なんだか顔色が悪いような」
「い……行きましょう、尚輝さん。別のところに」
「今日は公園を散歩するという話でしたけど……」
「それはもう、いいんです。別のところに、行きたいんです……!」
手を引き、イベントの喧噪から離れようと歩き出す。視界の端にオウムのマスク。刃のぎらつき。駆け出す。
「おっと、そんなに急ぐと転んでしまいますよ、時子さん。ちょっと待って、時子さ」
握る手から力が失われ、振り返ると倒れ込む彼、オウムのマスク。刃のぎらつき。
首筋に冷たくて熱い感触。
目が覚める。
「っあ……あああ」
スマホを確かめる。終わったはずの日時を目にして、彼の連絡先をタップする。
『あ、おはようございます、時子さん。どうかしましたか? 待ち合わせの時間までにはまだ……』
「今日は、やめましょう……! すみません、急用ができて……」
『あれ、そうですか。そういうことなら、仕方ありませんね。分かりました。ではまたの機会に……えっ? どなたですか。どうしてオウムのマスクなどかぶって……えっ。いったいなにを』
「な、尚輝さん……? 尚輝さん!?」
途切れた通話に、家を飛び出し彼のもとへ。
血だまりに倒れた彼を目にした瞬間、背に衝撃と熱い感触、意識は途切れ、
目が覚める。
「……な、尚輝さんは……尚輝さん、尚輝さん?」
『あ、おはようございます、時子さん。どうかしましたか?』
公園でオウムのマスクは白昼堂々ナイフを振りかざし、ふたりの胸へぎらつくナイフを、
目が覚める。
『あ、おはようございます、時子さん。どうかしまし』
「尚輝さん、逃げましょう。どこか遠くへ……あのひとの来ない、どこかへ……」
『あのひと? 誰のことですか?』
寝子電の車両の中で、血だまりに沈みながらゆっくりと意識を手放し、
目が覚める。
目が覚める。
目が覚める。
目が覚める。
目が覚める。
目が、覚める。
『あ、おはようございます、時子さん。どうかしましたか? 待ち合わせの時間までにはまだ……』
「…………尚輝さんは、私が……守ります、から」
包丁を引き抜く。時子は決意した。
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
…
9
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
禍語<マガタリ>
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
9人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年07月02日
参加申し込みの期限
2025年07月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年07月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!