this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム /
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【お花見】桜舞い降る寝子島で、大団円のひと時を。
<< もどる
1
…
5
6
7
8
9
…
17
つぎへ >>
その日に一緒にお花見をしようと言い出したのが、果たしてどちらからだったのかはもう判らない。ただ、気付けば
桜井 ラッセル
と海道 千里は、そういう事になって居た。
ゆえに
桜井 ラッセル
はいつもより早く起き――たはずが、お花見の準備などをバタバタとしているうちに、あっという間に時間が過ぎ去って。
「――オレとの約束に遅れた、と」
「いやー、面目ない!」
待ち合わせのシーサイドタウン駅、その前で5分ほど待ちぼうけを食らった千里が呆れ顔で言ったのに、パチン! とラッセルは手を合わせつつ、勢い良く頭を下げた。ラッセルの傍らでは、今日は春風のごとく柔らかなワンピースを纏う
風の精 晴月
が何だか面白そうに、ラッセルと同じポーズになって居る。
ガリリ、と千里は頭を掻いた。
「あー、まあ頭上げろって。桜井はともかく、女の子に頭を下げさせてたらオレ悪者じゃん?」
「待て。俺はともかくってなんだよ」
「そこは男だからさ」
そうして始まった男子2人の気やすいやり取りに、ぴょこん、と顔を上げた晴月が2人の顔を見比べて、クスクス、クスクスと笑い出す。それに拍子抜けしたラッセルと千里は、どちらからともなく顔を見合わせると、同時にひょいと肩を竦めて。
歩き出し、向かったのはシーサイドタウン駅からも遠くない、寝子ヶ浜海浜公園。お花見の一大スポットでもあるこの公園は、今日はどこもかしこも花見を目当てに訪れた数多の人でとても賑やかで。
行きかう人々の楽しげな声、所狭しとビニールシートを広げて盛り上がる花見客、立ち並ぶ屋台の威勢の良い呼び込み――
「おー、盛況」
ヒュゥ、と思わず口笛なぞ吹いてしまうラッセルだ。きょろきょろと驚き顔の晴月には自分としっかり手を繋いではぐれないよう言い聞かせ、さて、と千里を振り返ればニヤニヤしている。
なんだよ、とちょっと唇をへの字に曲げれば、べーつにー、と千里はやっぱりニヤニヤ笑い。それから辺りを見回して――で、と今度は普通にラッセルへと問いかけた。
「場所、取ってるのか?」
「あー……屋台効果もありかもしんねーけど、ここも場所取り結構うまってんな」
「……取ってないんだな」
「屋台で調達したらどっか探してみっか?」
「やたい!」
そんな千里に話を逸らそうと試みるラッセルを、見つめる千里はどんどんと半眼になって行っていたのだが。屋台、という言葉を聞いた晴月がぴょこんと顔を上げ、嬉しそうに目をキラキラさせ始めたので、繋いだ手をしっかり握りしめ――千里がまたニヤニヤし始めたが、無視だ、無視――屋台コーナーを物色し始める。
屋台界(?)も日進月歩、常に新しい屋台が人々の舌と胃を楽しませようと切磋琢磨しており、古くからの屋台が変わらず軒を連ねる一方で、新顔や変わり種、流行を取り入れた屋台ももちろんお目見えする事があった。それらを1件1件覗いてみたいところだが、如何せん、花見客が多すぎる。
歩くだけでも精いっぱいの人込みに、やれやれ、吐息を吐いていたら横合いから急に、ラッセル君、と声を掛けられた。ん? と振り返れば
野々 ののこ
だ――彼女もまた、花見に誘われてやって来たらしい。
ちょっと話をして手を振り別れ、改めて足を進めれば行く手にまた元同級生の顔。食べ歩きを楽しんでいるらしい
巫部 紫苑
とは会釈だけをして、色々と買い出しをしている
綾辻 綾花
と
早川 珪
先生からはそぉっとルートを変えて――何だかスネークミッションをしている気分になりながら、晴月を見下ろした。
「今日は卒業したのにチラホラ級友や知人をみかけて、すごい日だよなー」
「ラッセルのお友達、いっぱいだね?」
「ああ。まあ、この桜と陽気ならわかる気がするけど」
そう、見上げた青空には薄紅の桜が見事に映えて、どこを向いても美しい。これで落ち着いて桜を見れる場所があれば完璧なんだが、吐息を吐いたラッセルに晴月が、きょとん、と目を瞬かせ。
両手にフランクフルトを持った千里が、戻ってきて1本をラッセルに押し付けた。
「ほら、お前の分」
「あ? いいよ、俺と晴月は作って来たお弁当があるから」
ほら、と繋いでるのと反対側の手を掲げれば、そこには二人分のお弁当を収めたカバン。――実のところ、今朝は早起きして晴月と2人、簡単にと言いつ色々とおかずを用意したり、晴月におにぎりを握ってもらったりしていたおかげで、ラッセル達は待ち合わせに遅れたのだった。
そんな話を聞かせ、だから要らないとフランクフルトを返そうとしたラッセルを、ニヤニヤしながら千里がひょいと避ける。
「だったらなおさら要るだろ、(失敗したおかずの)弁当もいいけどフランクフルトぐらいおかずに食えよー」
「なんで失敗したってわかんだよ! だから要らないって、俺は晴月が作ったのだけでも食う!」
「じゃあ晴月。晴月はフランクフルト食べるだろ? ラッセルと半分こするか?」
「半分こするの? 楽しそうだね、ラッセル!」
「――そうだな。ありがとな、海道」
『将を射んと欲すれば先ず馬を射よ』の格言通り、素早く晴月にターゲットを切り替え陥落させた千里の手腕に、ラッセルはがっくりと肩を落とした。それにニヤリと唇の端を釣り上げた千里は、ポン、とラッセルの肩を叩き。
悪い、と少しも悪いと思ってない様子で、言った。
「オレもあっちで友達見つけてさ。誘われたから行ってくるわ。桜井らとはまた今度ってことで」
「え、ああ、おお?」
「じゃーなー」
そうしてフランクフルトを今度こそラッセルに押し付け、ひらりと手を振って人混みへと消えていく千里だ。しばしそれを瞬きながら見送ったラッセルは――あ、と遅まきながら友人の気遣いに気が付いた。
否、確かに千里は交友が広いので、もしかしたら本当に友人と会ったのかも知れないけれども。だからって、先に約束していたラッセルよりも、他の約束を易々と優先させはしないだろう。
だから。――きっと千里は、自分達を2人きりにしようと気を使ってくれたのだ。
それが申し訳なく有難く、ラッセルは人混みの中へと消えた千里の背中に、ありがとな、ともう1度呟いた。くい、と繋いだままの手を晴月が引いて、こくりと首を傾げたのに、何でもないと首を振る――千里はきっと、説明して欲しいなんて思ってないはずだから。
だからラッセルは千里が言った通り、友達に会ったんだってさ、と晴月にも説明し。
「という訳で、俺たち2人でお花見を続けようか! 晴月、どっか穴場とか知らないか?」
「あなば――さくらが見えるばしょ?」
風の精である晴月ならあまり知られていない桜の穴場も知っているのではないかと、尋ねれば晴月は「んー」と少し考えた後、こっち、と飛んで行こうとした。慌ててそれを全力で止め、千里が居なくなってからで良かったと汗を拭う――いやダメだろ周りに人が多すぎる。
そんなバタバタもありつつ、晴月が案内してくれたのは公園の中でも少し奥まったところにある、桜が良く見えるが絶妙に行き難い場所だった。実際普段からあまり人が立ち入ってないのだろう、地面には見事に草が生え放題。
その草の上に腰を下ろして、桜を見上げればまるで、桜の中に迷い込んでしまったような錯覚を覚えた。うわ、と圧巻に思わず言葉を失った、ラッセルの顔を晴月が誇らしげに覗き込む。
「ラッセル、どう?」
「すげーいい! ぱっと咲いて、散って、今だけ見れる春の風節だし――晴月と拝めてよかったよ」
「私と?」
そんな晴月に心から要ったラッセルを、だが東野晴月は不思議そうに首を傾げる。ああ、とラッセルはそんな晴月を愛おしげに見つめ、しっかりと頷いた――晴月と見れたからこそ、この光景にはきっと価値がある。
美しく晴れ渡る空に、薄紅色の桜が綺麗に映えて。
「……何より、晴月と桜がマッチして綺麗でさ」
「……!」
最後は照れてしまったのを咳で誤魔化しつつ、言い切ったラッセルに晴月が顔をぽっと赤くする。それがまた可愛くて、ラッセルはそのまま晴月を引き寄せ、唇を重ねた。
キスは、初めてじゃない。けれどもいつだって、初めてのように愛おしい。
ゆえに大切な恋人とのひと時を楽しみながらラッセルは、この時間をくれた千里に心から感謝した。
<< もどる
1
…
5
6
7
8
9
…
17
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【お花見】桜舞い降る寝子島で、大団円のひと時を。
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
22人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年01月11日
参加申し込みの期限
2025年01月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年01月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!