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寝子島高校
【お花見】桜舞い降る寝子島で、大団円のひと時を。
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さてその日、
佐和崎 紗月
が朝早くに起き出したのは、お弁当を作るためだった。
(理緒ちゃんはまだ寝てる、ね)
傍らを見れば
初瀬川 理緒
の、すやすやと気持ち良さそうな笑顔。――忙しかったもんね、と紗月は小さく微笑みながらベッドをそっと抜け出すと、足音を忍ばせそろそろと距離を取ってから、室内着に着替えて向かうは台所。
ご飯はちゃんと炊けている、と確認して無言で頷きを1つ。それから再び理緒の気配を伺ったけれど、聞こえてくるのは安らかな寝息だけだ。
(理緒ちゃんも一緒にお弁当を作る、って言ってたけど)
あの調子では当面起きてこないだろうと、ベッドを抜け出す前の理緒の安らかな寝顔を思い出し。紗月は大きな音を立てないように、時折は手を止めて理緒の様子を伺いながら、お弁当を作り始めた――2人、お花見に行くために。
◆
いつもながらと言うべきか、有難い事に理緒と紗月はグラドルとして、それなりに仕事が忙しい。それは大学の春休みになってからも同じことで、3月も終わりに近づき、桜の季節に突入したこの季節まで、2人はグラドルとして山のような仕事をこなし続けていた。
乱暴に言ってしまえば売れている時が売り時のグラドルだ、当然ながら休みなど無きに等しい。否、ガチに無かった。休みって何それ美味しいの? 状態で、寝ても覚めても仕事に奔走していた。
そんな2人が、ようやく休みをもぎ取れたのがつい先日のこと。気付けばすっかりお花見シーズンだったのもあり、『休みになったら花見をする!』と2人で決めていた通りに、早起きして一緒にお弁当を作ってお花見に行こう――と話しながら寝た所までは、理緒は覚えているのだが。
「……はっ!? お弁当!」
ガバッと起き上がった理緒は、瞬時にそれらの記憶をまざまざと蘇らせて、ベッドから飛び出した。傍らにはすでに紗月は居ない、つまり、もう台所に居るはず……!
ゆえに全力で台所まで駆け抜けた、理緒が見たのは「理緒ちゃん?」と驚き眼の紗月と、すでに万端にお弁当箱に詰められて、あとは蓋を閉めるばかりとなった美味しそうなおかずの数々だった。絶対美味しい。食べなくても絶対に美味しいのが解る、けれども……!
ガクッ、と台所の入口に崩れ落ちた理緒の、大いにしょんぼりとした顔に、紗月は困ったような申し訳ないような、そんな顔になった。――ああダメだ、と思う。
悪いのは1人でお弁当を作り上げた紗月ではなく、春眠暁を覚えずの言葉通り、すっかり寝過ごしてしまった理緒である。なのに紗月にあんな顔をさせたのでは、とてもとても格好悪い。
ゆえにパシン! と両頬を張って――もちろん仕事に響かない程度に――気合を入れ直し、理緒はよいしょと立ち上がった。
「寝坊してごめんね、紗月。お弁当、ありがとう!」
「ううん。朝ご飯も一緒に作っちゃったから、冷めないうちに食べよ?」
そうして告げた理緒に、紗月はほっと息を吐きつつはにかんで、朝食準備まで万端整った食卓を指さす。女神かもしれない。
それにも改めて礼を言い、2人そろって朝食を済ませた後は腹ごなしの室内トレーニングに精を出した。それからシャワーを浴びて身支度を整えると、いよいよお花見へ出発だ。
向かったのはお花見と言えばここ、寝子ヶ浜海浜公園。ちょうど桜が満開になって居る上に、3月最後の日曜日ともなれば公園内は、どこもかしこも花見を目当てに訪れた数多の人でとても賑やかだ。
行きかう人々の楽しげな声、所狭しとビニールシートを広げて盛り上がる花見客、立ち並ぶ屋台の威勢の良い呼び込み――それらの喧騒に目を細めつつ、やれやれ、と理緒は辺りを見回した。
「凄い人ね。これじゃ、ゆっくり落ち着いてお弁当食べながら花見って感じじゃないじゃない」
「……あ、理緒ちゃん。あそこ」
そうして大いにぼやく理緒の傍ら、きょろきょろと辺りを見回していた紗月がそう、声を上げながら指を差す。え? とそちらを見れば奇跡的に、ちょうど桜の木の下がぽっかりと2人分空いていた。
刹那、迷わず駆け出して場所を確保した理緒のあとから、紗月もお弁当をしっかり守りながら駆けてくる。それから2人、抜群の連係プレーでビニールシートを広げて、お弁当を置いて腰を下ろせば完了だ。
ふぅー……と揃って大きな息を吐いてから、チラッ、と互いの顔を見合わせ、笑う。
「ふふっ、良かった! 紗月、お弁当ありがとね!」
「ううん。理緒ちゃんも走ってくれてありがとう」
そのまま笑い合いながら、紗月の作ってくれた美味しそうなお弁当を広げ。紙コップと紙皿を並べて、ジュースでまずは乾杯をする。
「わ、これ美味しい!」
「良かった。玉子焼き、今日は上手く焼けたの」
そんな話をしながら気の向くままにお弁当を食べ、食べながら舞い散る桜を眺めて、時には花ごと落ちてきた桜を拾い上げて。他愛のない話を重ねるうちに、気付けばどちらからともなく無言になって、降り積もる桜を眺めていた。
はらはらはら――
静かに舞い落ちる桜の花弁は、僅かな風にも容易く舞ってその軌跡を様々に変える。それを、最初は興味深く眺めていたはずなのだけれど――
「――理緒ちゃん?」
「ん……ちょっと、眠……」
――すぅ、と。不意に紗月の膝にごろんと頭を預けた理緒は、そのまま寝息を立て始めてしまった。
こんなに突然に、と驚きながら理緒の顔を覗き込んだけれど、すでに瞼はしっかりと閉じられている。今朝と同じように、気持ちの良さそうな安らかな寝顔だ。
ふ、と紗月の唇から笑みがこぼれた。何だかとても幸せな気分で、膝の上の理緒の重みを感じ、安らかな寝顔を見守りながらそっと、頭を撫でていたのだけれど。
「……ふぁ」
知らず、紗月の口からも欠伸が零れる。自分まで寝る訳にはいかないと、幾度かは噛み殺し、どうにか堪えようとしたけれど、目の前の安らかな寝顔を見ているとつい、うとうとと意識が途切れがちになった。
それでも、何度か舟を漕いではガクン! と首が落ちてはっと目が覚める、という事を繰り返したのだが。――ついに紗月も春の陽気に負け、眠りの淵へと滑り落ちたのだった。
◆
「さぁー、お次はエントリーナンバー15番だぜ!!」
「こんにちは! 寝子島高校アイドル活動研究部でーす!」
「――え、なになに?」
ふいに響いた賑やかな声に、はっ、と理緒は目を覚ました。寝ぼけ眼で辺りを見回せば、いつの間にかステージの方で何やらイベントが始まっているようだ――もしかしたら、単に気付いてなかっただけかもだけど。
理緒が起き上がった気配に、紗月もはっと目を覚ましてから、賑やかな音楽に「あれ?」と目を瞬かせた。まだ眠たい目元を無意識に擦り――ああ寝ちゃったんだ、とそれで自覚する。
そうと気付いて膝枕で寝ていたはずの理緒を見れば、紗月にひょいと肩を竦めた。クスッ、と互いに苦笑が漏れて、ひとしきりくすくすと笑い合ってから花見の後始末をすると、賑やかなステージの見学に行く。
今はちょうど、アイドルのカバーソングを歌う9人の女子高生が、息の合ったダンスを披露している所だった。最後のターンを決めてビシッとポーズを取り、そのまま流れるように観客席へと頭を下げた女子高生達に、紗月と理緒もパチパチと拍手をする。
そうして、次は誰が出るんだろうと舞台上を見つめた理緒の眼差しが、司会者の眼差しとぶつかった。――あれ?
「じゃー、次は飛び入り参加で行ってみようぜ! そこの2人!」
「え、えぇ?」
「私達……?」
刹那、ビシッ、と指を差されて理緒と紗月は、ぎょっと驚き顔を見合わせた。だがその時にはすでに観客席の視線は2人に集まっていて、さささっと駆け寄って来たイベントスタッフが「こちらへどうぞ」と2人を案内し始める。
そうして、あれよあれよという間に舞台上の人となった理緒達は――よしっ、と腹を括った。
「えーっと、ご指名を貰いました、
初瀬川 理緒
です! アニソン、歌います!」
「さ、
佐和崎 紗月
です……! その、よろしくお願いします……」
腹を括れば度胸も据わる、とばかりに堂々と名乗りを上げた理緒の傍らで、紗月もはにかみながら名乗りを上げる。グラドルで場数を踏んできたおかげだろう、声色こそ少し不安げではあったが、態度は理緒にも負けず堂々としたものだ。
スピーカーから、理緒がリクエストしたアニソンのイントロが流れ始めた。足でトントンとリズムを取った理緒と紗月は、そうしてマイクを握って力強く歌い始めたのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
22人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年01月11日
参加申し込みの期限
2025年01月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年01月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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