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寝子島高校
【お花見】桜舞い降る寝子島で、大団円のひと時を。
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稲積 柚春
は浮かれていた。何も春爛漫だから、桜が満開で綺麗だから――という訳ではもちろんない。
「綺麗だね、ワット!」
「足元ちゃんと見なよぉ」
お花見電車からロープウェイを経由して、九夜山の遊歩道を浮かれた気分と足取りで歩く柚春の満面の笑みに、傍らの
ウォルター・B
が苦笑する。はぁい、とそれに大人しく首をすくめて返事をしたのは、先ほども桜とウォルターを交互に見るのが忙し過ぎて、うっかり躓きそうになったから。
でも――仕方のない事、なのだ。何しろ柚春は大いに、大いに浮かれまくっているのだから――ちら、と自身の手を見降ろした柚春は、にへらと笑って頬をこの上なく緩ませた。
そこに光っているのは、今月の初めに購入したペアリング。
まだ卒業をしたわけではない、どころか卒業まではあと1年あるのだけれど、大好きなウォルターとお互いの気持ちも確認できたし、こうして予約済みの印までつけられたのだから、浮かれない訳がない。勿論、人目のある場所では引き続き『先生と生徒』というのは変わらず、柚春にとっては我慢に我慢を重ねる日々が続いてしまうのだが――
(あと少し、だもんね)
そう、思えば浮かれるなという方が無理なのは、誰の目にも明らかであった。あっとすっこし、と無意識に胸中でリズムを取ってから、あと少しかぁ、と数日後に控える『イベント』を思い出す。
数日後――4/1になれば、柚春はまた1つ年を重ね、大人に近づく。17歳は法律上で言えばまだ子どもではあるが、柚春にとっては『大人』への確かなステップアップである事は間違いない。
「でも、やっぱり大人にはあと少し足りないよね」
思わず呟きを零しながら、指に光るペアリングをじっと見つめた。晴れやかな青空に掲げて見れば、それはとても綺麗で、2人の確かな絆には違いないけれど。
17歳はまだ大人ではない、という以上にまだ足りていないのだと、しみじみ思う。年齢ではなく、立場ではなく、柚春自身がまだちょっと、大人というには心許ない。
「これじゃあ新学期になるより、来年になるほうが楽しみかも……」
「おやぁ。『先生』としては聞き捨てならない発言だねぇ?」
うーん、と零した柚春の呟きに、ウォルターが揶揄うように笑った。確かに『ウォルター先生』としては、学校が楽しみではないとも取れる『生徒』の発言は、そのまま聞き流すのは少し難しいだろう。
だが、ウォルターの言葉が額面通りではない事は、柚春にはすぐに分かった。きっと「自分に会いたくはないのか」と言われているのだと察して、違うよ、とぶんぶん首を振る。
「うそ。新学期だって楽しみだよ。だって、今年は『ウォルター先生』を間近で見られる最後のチャンスなんだから」
だから、また学年が違っても会いに行くからね、と。グッと両手を握りしめて力説する、柚春にウォルターはクスクス笑って、ほどほどにねぇ、と小さめの釘を刺した。
はぁい、と良いお返事だけを返しつつ、早速新学期の襲撃(?)プランを考える柚春である。英語科教員室に居る先生がウォルターだけになれば遠慮なく入り浸れるのだが、さすがにそれは無理というものだろう。
そんな事を考えながら、遊歩道をどんどん歩く。山から見下ろす桜も綺麗だろうと、山頂までウォルターと向かう道のりは、だがやがて道中に咲く春の花々を眺める時間へと変化した。
「思ったより、桜以外の春の花もいっぱい咲いてるね」
「桜はもうそろそろ見頃が終わるみたいだけどねぇ」
目を輝かせてカタクリの花を見つめる柚春に、ひょいと肩を竦めつつも「あそこにヤマザクラも咲いてるよぉ」と指さすウォルターだ。どれどれ? と指さす方を見れば確かに日頃よく目にするソメイヨシノに似た、だがどこか違う形の桜が咲いている。
美しく、満開に。――はらはらと、花弁を零して。
綺麗だね、としみじみ呟いた柚春にウォルターが、そうだねぇ、と同意する。その横顔も春の青空に映えて綺麗だと、言ったらこの男はどんな顔をするだろうか。
考えながら眺めていたら、気付いたウォルターが柚春にニッと唇の端を上げた。ふふっ、とそんなウォルターの腕にギュッと抱き着いて――ウォルターからもたくさんお花を貰ったな、とまた考える。
それらの花はちゃんとポプリにして、大切に置いてあった。
「ワット。また新学期になったら、ワットにサシェを作って持って行くね」
今度はどんな香りにしようかな、と考えながらそうして歩いていくと山頂までは、さほどかからず辿り着く。さあッと大きく広がった景色に目を見張り、それから「あそこが僕の家」「あれが高校だねぇ」と指を差しては笑い合い。
ふいに柚春は衝動に駆られ、ぐっと背伸びしてウォルターの頬にキスをした。おや、と瞬いた青い瞳が今はただ自分だけを映しているのが、柚春には嬉しく、誇らしい。
「焦らなくても諦めずに手を伸ばしたら届くんだよね……ワットのこと! あいしてるよ!」
だから来年も一緒に見ようね、と。輝く笑顔で告げた柚春に、ウォルターは微笑んだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
22人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年01月11日
参加申し込みの期限
2025年01月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年01月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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