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寝子島高校
【お花見】桜舞い降る寝子島で、大団円のひと時を。
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(お~。あの子、踊るの上手だ~)
少し離れた所で踊る小さな女の子を眺め、
響 タルト
はパチパチ目を瞬かせた。手元にはここ、寝子島神社の境内を根城(?)にしている猫のうちの1匹が居て、タルトに大人しく撫でられるがままになって居る。
眺めるともなく眺めるうちに、女の子はお母さん――お姉さんかも知れない――に手を引かれて行ってしまった。それを見送りついでにタルトは、境内にぐるりと視線を巡らせる。
(シオさん、そろそろ来るかな~)
――待ち合わせ相手である、
シオ・レイゼルオーク
の姿を求めて。
◆
シオとタルトのどちらがお花見をしようと言い出したのかと言えば、両方である。タルトの方はと言えば、無事に寝子島高校を卒業できた達成感というか解放感というか、そんなものに浮かれた所があったのは否めないし――
「シオさん、お花見行かない?」
「良いですね。私もタルトさんをお誘いしたいと思っていたんです」
――タルトの誘いに全力で頷いたシオもまた、本人の言葉通りタルトをお花見に誘いたい気持ちでいっぱいだったから。
待ち合わせの寝子島神社にやって来たシオは、まず神社の社務所へ足を向けると、持参した様々な品を奉納した。寝子島神社への――というより正確には、お三夜さまと狛猫達への『お花見用差し入れ』という意味合いが強いのだが。
お酒にお団子、それから幾つものおつまみ用魚介の缶詰。本当はお茶も差し上げたいのだけれど、猫にお茶はどうだろうと思ったので、お水にしておいた。
(お三夜さまたちも、お花見楽しんで下さいね~)
そうして最後にぺこんと頭を下げて、シオは今度こそ寝子島神社の境内を歩き、タルトとの待ち合わせ場所へと向かう。ここまでの道程にも桜は満開に咲き誇っていたが、広い境内にはさらに沢山の桜があちらこちらに咲き誇っていて、ああ、ちゃんと見に来れて良かった、という気持ちになった。
何故だろう、桜の花を見るとシオの胸には、お花見しなきゃ、という使命感にも似た気持ちが沸き起こるのだ。だからどこか達成感にも似た高揚を感じつつ、通り過ぎた屋台のグルメにもちょっとばかり気を引かれつつ――
「タルトさん、お待たせしました」
「シオさん!」
にっこりと声を掛けたシオに、駆けられたタルトはぱっと顔を上げ、ぴょこんと立ち上がった。傍らに座ってタルトに撫でられていた猫が、なでなでタイムは終わりと察したらしく、にぁ、と一声鳴いてどこかへ歩き去って行く。
そのクールな背中にタルトが手を振った横で、シオもぺこんと頭を下げ。それじゃあ、とどちらからともなく連れだって、境内の桜を巡るように歩き始める。
はら、はら、はら……
五月雨のように舞い落ちてくる桜の花びらの中を、気の置けない友人同士で。良く晴れた青空の下、頭上に差し渡す桜の花を楽しみながら。
「まあ、見て下さいタルトさん。あちらの桜はピンクが濃くて」
「わあ~、本当だ! シオさん、あっち側も行ってみようよ、綺麗~」
様々な種類の桜があるのか、それとも光の加減なんかで変わるのか、一言で桜といってもその色合いは、雪にも似た白い花からはっと目を引く濃いピンク色、中にはどこか淡く緑がかった物まで様々だ。そうして、まだ蕾が多い木があるかと思えば、もう半分ほども散っている木もあって、ただ歩くだけでも飽きるという事がない。
ザァ……ッ!
不意に強い風が吹き抜けて、桜の花弁が吹雪のように舞い散った。木々を揺らし、花を散らし、地面の花弁を巻き上げた一陣の風に、きゃッ! とシオが歓声を上げる。
「すごいですね、タルトさん!」
「だね~。でもあんまり散ってないんだね、結構強い風だったのに」
「ふふ、まだまだお花見を楽しめますね。……あら、あっちはしだれ桜? 山桜もあるっぽくない?」
(うん、やっぱりシオさんを誘って良かった♪)
きゃっきゃっと楽しげに桜を眺めるシオに相槌を打ちながら、タルトは心からそう思う。ちょっとだけ、シオは旦那さんと水入らずでお花見をしたいかな? と心配していたのだけれど、杞憂だったようだ。
そうして楽しく桜を眺め、時折行き会ったお花見を楽しむ人々にもにこにこして、ぐるりと境内を一周したらまた元の、待ち合わせていた場所へと戻る。向こうの方には屋台が見えて、それから何だか美味しそうな匂いも漂って来て――
――くぅ
「「あ」」
お腹が同時に小さく鳴って、2人は思わずお腹を押さえながら顔を見合わせた。しばしそのまま見つめ合い、クスッ、とどちらからともなく笑い出す。
どうしようか、とタルトが笑いながら言った。
「何か食べに行く? それとも屋台で買っちゃう?」
「屋台も良いし、近くのお店で買うのもいいですね。――そういえば屋台甘味、聞くところによると『串団子の生クリームのせ』というのがあるらしいですよ」
「へえ、シオさん詳しいねー、おいしそう! 食べようよ♪」
そんなタルトに同意しつつ、シオが社務所で耳にした噂話を披露すれば、タルトの目がキラーン☆ と輝いた。となれば買いに行くしかないと、屋台の方へ向かった2人は無事にお目当ての生クリーム串団子を発見し、1本ずつ購入する。
後は、これをどこで食べるかだが――
「ふふふ、先ほど境内を歩いた時に、目を付けておきました!」
抜かりのないシオの先導によりやって来たのは、日当たりの良い小さな小径だった。ぽつんとあるベンチにも、周囲にも人影はない。
おお~、とタルトは目を輝かせる。
「すっごい穴場だね~」
「お花も団子も満喫しましょう。それでは……」
「いただきまーす☆」
元気よく、まずは串団子をパクッと頬張れば、口いっぱいに広がった生クリームがしゅわっと甘く融け落ちた。そのあとに残る柔らかな団子をもぎゅっと噛み締めれば、先ほどとは違う甘みがじんわり広がっていく。
ん~、とタルトは目を細める。もし寒かったら甘酒やお汁粉もいいかと思っていたが、今日のように暖かなお天気の中で食べる串団子も、最高に美味しい。
ゆえにパクパクと食べながら、そういえばこないだ卒業式だったんだよ、とタルトは話す。
「だから僕もう高校生じゃないし、それに誕生日が来たから18歳、成人だよ☆」
「成人ってそういえば18才からに変わったんですよね~。ご卒業おめでとうございます」
「いや~、ありがとうございます! あ、もう成人だからお酒なんかも飲んじゃおうかな?」
「……ん?」
そんな話をにこにこ聞いていたシオは、タルトの言葉にきょとんと首を傾げた。確かに成人は18歳になったけれど……え、お酒はどうなるんだっけ?
突然降ってわいた難問に、シオの頭が真っ白になった。スマホで調べて、いや販売の人に確認するのが確実だろうか、とぶつぶつ呟いているシオに、実は解っていて悪乗りしているタルトはにっこにこだ。
それに、シオも気付いて「ひえっ」と仰け反った。何だか、見守られている?
う~、と唸ってからシオは結局スマホの検索機能をフル活用して、飲酒年齢は成人とは関係ない事を確認し。ぺこん、とタルトに頭を下げる。
「お酒は20歳からですね、今まで通り。――そんなわけで、次は大人予行練習で炭酸水と串肉にしませんか?」
そうしてにっこり提案した、シオの手元からはすでに串団子は消えている。勿論タルトも食べ終わっていたから、二つ返事で頷いた。
今度は焼き鳥屋台に行って、シオは焼き鳥とジンジャーエール、タルトは同じく焼き鳥にソーダを購入。再び穴場スポットへ戻ると、今度は大人っぽく乾杯をして「ぷはーっ!!」と叫んでから、焼き鳥に齧りついた。
実は根元の方って食べるの難しいよね、なんて他愛のない話をして。口元についたタレを、お互い笑いながら指先で拭ってあげて。
聞いてよシオさん、とそのうちソーダで酔っ払った(?)タルトが愚痴を零し出す。
「クラスでどんどん成人が増えてくと寂しいもんだよ。取り残された気がしてねー」
「あぁー、なるほど」
「でもずっと子供でいたい気持ちもあって、複雑なんだよね。正直、大人は20歳からでいいかなと思うけど……」
「まだ高校生ですものね」
「卒業したけどねー。ま、薄い本は堂々と18禁楽しめるからいいかー」
ぐびぐび、もぐもぐ。口と手を忙しなく動かしながら、愚痴るタルトにシオがうんうん頷きながら、マイペースにジンジャーエールに口を付けた。――こんなふうに気楽におしゃべりして、お花見が出来るなんて貴重なひと時だな、と思う。
願わくば来年の桜の頃にも、こうしてのんびりとお花見を楽しめたらいいな、と。だから2人は共に、思った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
22人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年01月11日
参加申し込みの期限
2025年01月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年01月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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