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【七夕】ポニーテールとSUMO
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今日の浴衣はおろしたて。
アイオライトを窓からこぼれる光に透かしたような淡いパープルの布地は、目にも涼しげ。
そこに描かれた繊細な花柄は、帯と合わせてある。
そして夜は冷え込むだろうからと濡れた黒羽色のアラベスクのレースショールを羽織って――。
桃川 圭花
はそっと目を閉じる。
服を着ること、オシャレをすることが好きな彼女だったが、幼いころ以来、祭りというものに縁がなかった。
遠い昔のことで、ずっと着る機会に恵まれなかった。
(だけどこの島に来てから私の生活はちょっと変わったから)
圭花はそっと浴衣地を撫でる。
お店に並んでいた鮮やかな浴衣に魅せられてしまったあの日。
その中でも特に引き寄せられたこの浴衣。
気が付くと、圭花はこの美しい浴衣を手に取っていたを思い出した。
それに今日初めて袖を通したのだ。
初めての着こなしがちょっとだけ不安で、でもご機嫌な日。
に、なるハズだった。
目を開くと、土俵があって、どこまでも続いていそうな川があって、笹林があって、そして精夫妻が立っている。
「……あの汗臭いの、相撲が好きなんだって? 私は全く好きじゃないけどねー」
誰に問うでもなく、圭花は怒りを発散するように声を出した。
「ま、今日はいいわ」
背筋を伸ばして、きゅっとポニーテールを結い直す。
指先まで濃密な怒気をにじませているが、
(七夕の精を指名したいところだけど、後木さんのこともあったからね……)
まだまだ冷静さも残している。
急がば回れ。
まずは目の前の取り組みに全力で挑もう。
「ひがぁしぃ~しちょぅせぇ~」
死兆星。四股名が圭花の本気を語る。
圭花は七夕の精を一瞥してから、土俵に上がった。
「にしぃ~なぎのうみぃ~」
「……は、はい」
恵御納 夏朝
と
響 タルト
が土俵脇に控えている中、
音海 なぎさ
は恐る恐る返事をする。
(精霊? 相撲? 多分伝統行事だっていうことはわかるけど、なんか間違ってる気がするのはボクだけなんだろうか?)
拭えない不安感。
わずかに伸びた髪にも違和感を感じ、
(相手は女子だし……)
更に募る疑問。
「きゃ、凪の海かわいい~!」
そんな思いも知らずに、
夢宮 瑠奈
が声援を送る。
「え、か、かわいい? あ、ありがとう」
気恥ずかしいような、こそばゆさに身をよじりながら、なぎさは帯をほどいた。
「な、なにをして、」
矢萩 咲
が目を丸くして、その隣にいたポニーテールの精も口をぽかんと開いている。
七夕の精に至ってはなぜかものすごく不満そうだ。
一瞬なんのことかわからなかったが、すぐに気がついた。
なぎさはすかさず主張する。
「な、なんで驚くのさ、ボクは男だもの。隠す胸なんてないよ!」
つるりとした肌が外気にさらされる。悲鳴めいた声も聞こえてきた。
けれどなぎさは深く考えないようにして、圭花を見据えた。
「死兆星も凪の海も頑張ってね♪」
瑠奈の元気な声とポンポンを振る音が入ってくる。
シャラシャラとした音。思わず振り返ると笹の葉で出来たポンポンを振っているようだ。
ポニーテールの精に「ポンポンってないかな?」と尋ねたところ「笹で良ければ」という解答だったことなど、なぎさが知るはずもなく、
(笹なんて珍しいな)
となぎさは音に聞き入ってしまう。
珍しい上に、葉が擦れる独特な音はなかなか新鮮で心地が良い。
それに合わせるように
市橋 誉
の伴奏も単音単音を転がした軽やかなものに変わった。
その音に耳を傾けるものもいれば、これをきっかけに応援始めるものもいた。
(ともあれ、彼らは満足したがっているんだね? じゃあ、期待に答えてあげよう、かな)
なぎさも美しい音色で心を落ち着けてから、
「『凪の海』、頑張ります!」
今度こそ一歩を踏み出した。
「見合って見合って、」
なぎさは圭花をぐっと睨みつけた。
(相撲自体はボクはそんなに経験はないから、強くないだろうけれど。
力を維持する持久力も必要な競技だし、長引いたら息切れして負けるだろうけれど。
それでも、トレーニングの一環にはなるかもしれない)
……つもりだった。
けれど圭花は、それ以上の闘気(と怒気)をまとっている。
(あの汗臭いの……見てなさいッ!)
あまりの気迫になぎさは一瞬ひるんでしまい、
「はっけよーい……のこった!」
「てぃああああ!」
遅れをとってしまった。
で、
「転がされるボクがいるんだよね、わかってる」
なぎさは遠くを見つめた。
勝負は一瞬。
圭花は女の子ではあったが、なぎさからすれば気迫でも身長でも攻撃性でも及ばない相手だった。
『アイドルはプライドを捨て、体を張らなきゃいけない時がある!』
マネージャーの言葉が
風鳥院 鷲羽
の脳内を木霊し、目の前ではなぎさが圭花に吹き飛ばされた。
思わず目と意識が遠くなる。
「だ、だいじょうぶですか?」
「あ、ありがと、うございます」
そのまま倒れそうになるが、
鬼崎 あやめ
にすんでのところで支えられた。
鷲羽はぴょこんとうさ耳を揺らしてお礼を言うと、兄と姉から似合うと太鼓判をおされた、真っ赤な女物の浴衣が目に入った。
デフォルメされた花柄は、愛らしい顔立ちの鷲羽によく似合っていて、鷲羽も気に入っているが――。
髪は思いっきり伸びて、腰まである。
そして結び目を隠すように、アイドル活動の時にしかつけていないウサ耳を装着していた。
これでは意図していなかったのに、完全にアイドル因幡眠兎モードだ。
もし知り合いに見られたら、気が付かれたら。
鷲羽は気が気でない。
本音を言えばこのまま人目につかないところに隠れていたい。
(で、でも元の世界に戻れないのはイヤです……)
理由は違えど、恥ずかしいのは皆同じという状況。
鷲羽はもろもろをグッと我慢して、相撲に参加するのだった。
圭花に水をかけてもらい、
「ひがぁしぃ~いなばうさぎぃ~」
「お手合わせ、よろしくお願いします」
しっかりと頭を下げてから鷲羽は土俵に上がる。
「にしぃ~ゆきのかま~」
ゆきのかま。かわいい響きとは裏腹に、漢字で書くと『癒鬼の鎌』。
尾鎌 蛇那伊
の四股名だった。
鷲羽との身長差40センチ。
鷲羽との筋肉差未知数。
鷲羽の危険度マックス。
「あら、可愛いわね……ふん!」
邪魔臭いと言わんばかりに蛇那伊は浴衣を脱ぎ捨て、土俵に入る。
筋肉質というよりも筋肉の塊のような彼。
その鋼の肉体から湯気のようなものが見える。
力強いしこを踏む姿に、鷲羽は息を呑んだ。
(明らかに、僕より、強そうですね)
でも、失礼のないよう、正々堂々頑張ります。
「はっけよーい、のこった!」
開始の号がかけられる。
真正面から取り組んだら勝ち目がないのは誰の目にも明らか。
襲い掛かってくる蛇那伊と組まずに鷲羽は重心をグッと下げた。
身長差を活かして――より相手が鷲羽をつかみにくいようにだ。
「思ったより、動けるのね」
しかし相手も脳まで筋肉というわけではない。鷲羽の細やかな動きに機敏に反応して、すかさず重心を下げた。
「ていっ!」
意外にも白熱した試合を繰り広げるのであった。
本人たちはかくして大真面目に相撲を取っていた。
片や力強く攻めて、片や俊敏に反応する。
「んーっ……!」
しかし、
宮祀 智瑜
にはそう見えていなかった。
片やほぼ全裸。片や艶めかしく浴衣がはだけている。
鷲羽が蛇那伊と組んでいる様子は、強引に浴衣を脱がせているようにしか。
「はわわ、すみませんっ……!」
鷲羽が蛇那伊に張り手を決めた時は、『お願いやめて、僕に、あん!』という状況にしか見えないのだ。
「い、因幡兎は、なんとか癒鬼の鎌の攻撃を躱していますが……」
解説を行っていても直視するのが恥ずかしくなるほどだった。
頬を染めて、土俵から視線を逸らすとどうやら周りも同じように思っていることがわかる。
「こ、こんな破廉恥な!……だが、男同士、だから、問題ない、う、」
矢萩 咲
はどうしていいのかわからないというような様子であるし、最初はどちらも応援していた
鬼崎 あやめ
も、
「い、因幡兎さん頑張ってください……!」
いつの間にか鷲羽を応援してしまっている。
智瑜はちらりと精夫妻を覗き見た。
ポニーテールの精は咲の隣におり、涼し気な表情で土俵を眺めている。
時折「あら面白い」と微笑んでいるのを確認して、智瑜の恥ずかしい気持ちが吹き飛ぶ。
(あ、あれ? こういうのが好きなのかな?)
次に七夕の精を探すと、
「因幡兎ちゅぁーん! 頑張るべー!」
と熱心に応援していた。
(やっぱり、こういうのが『満足』する相撲なのかな……)
智瑜の中に重たい不安が渦巻いた。
「きゃー!」
そして
響 タルト
の叫びがますますそれに拍車をかけた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
バトル
定員
50人
参加キャラクター数
36人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年01月05日
参加申し込みの期限
2014年01月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年01月12日 11時00分
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