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もうひとつの卒業、桜色のにゃあ
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桜色の思い出たち・1
「夏朝。こっちの本棚の本は仕舞っていい?」
卒業式を目前に控えたある日。
桜花寮はふだんよりざわざわと慌ただしい。というのも、まもなく退寮を控えた卒業生たちが、三年間お世話になった自室の片付けや掃除をしているからだ。
卒業生の部屋の前には、引っ越し用の段ボールがいくつも畳んでおいてあり、後輩や友人たちが手伝いのために出入りしている。
女子寮C棟の
恵御納 夏朝
の部屋も御多分に洩れずで、今日は猫鳴館に住む双子の姉――ということになっている――
恵御納 夏夜
が、午前中から片付けの手伝いに来ていた。
「おねがい、夏夜ちゃん。机の上の教科書もいっしょの箱に入れちゃっていいよ」
部屋の奥でごそごそしていた夏朝は、肩越しに振り返る。
夏朝の向こうにいるのは、黒い毛並みのもふもふした猫。
レンズ猫のおはぎ
だ。フルネームを「恵御納・アン・おはぎ」という。
おはぎとは、とある奇異な事件で知り合った、眼がカメラのレンズで尻尾がアンテナという不思議な猫で、迷子になっても大丈夫なように首に橙色のリボン付の名札をつけてある。
夏朝が当初のルームメイトとの同室を解消してこの一人部屋に移ったのも、
引っ越しのための片付けの手伝いを夏夜一人だけを頼みとして、ほかの人を部屋に入れないようにしているのも、ひとえに、ペット禁止の桜花寮でおはぎを隠し飼っていたからに他ならなかった。うっかりおはぎの姿が見られてしまっても大丈夫なように、
おはぎそっくりのぬいぐるみ
も用意して、いざとなったら『猫なんて飼ってません、ぬいぐるみを見間違えたんだよ』と言い訳できるように、餌の匂いや物音なんかにも細心の注意を払ってきたのだ。
そんな日々ともうすぐさよならかと思うと、ほっともするが、やっぱり寂しくもある。
「おはぎ、キナコ」
夏朝はおはぎそっくりの猫ぬいぐるみに、「恵御納・キナコ・おはぎ」と名付けていた。おはぎとお揃いの名札付き首輪のリボンの色が、薄めの黄色、すなわちきな粉色だからだ。
「もうすぐこのお部屋とバイバイするよ」
声を掛けるとおはぎはきょとんと首を傾げ、キナコはおはぎそっくりの瞬きのない青い瞳で夏朝を見つめ続けていた。夏朝は二匹をまとめて抱きしめる。
「ずっと僕のルームメイトでいてくれて……ありがとう」
秘密の多い夏朝だから、本当の意味で心許せる存在は少ない。
そんな数少ない友人に、おはぎとキナコはなってくれていた。
「夏朝、これは……」
声を掛けようとした夏夜は、おはぎとキナコを愛おしそうに抱きしめる夏朝の背中に、口をつぐんだ。
夏夜自身も、かつては夏朝の秘密のひとつであった。
机の上には、他のものと紛れてしまわないよう大切に、
一冊の日記帳
が置かれている。それは魔導書めいた金色の表紙で、表と裏に宝石を抱いた猫があしらわれていた。縁には南京錠が掛けられて、中に何が書かれているかは、鍵をもつ者だけの秘密だ。
この日記帳は夏朝と夏夜がひとりだった頃、互いの見たもの、聞いたこと、感じたことを綴って、断続的な記憶を補完しあうための
秘密の交換日記
であった。
いわば、朝と夜、違う意識を行ったり来たりするための魔導書。
夏夜は、その表紙の猫のレリーフを指でなぞり、ひとりごちる。
「あと少しで卒業……夏朝の3年ももう終わる、か」
その呟きは夏朝の耳に届いた。
夏朝はそっと猫たちを離す。ふるふるっと体を揺らして毛並みに空気を含ませたおはぎは、次の瞬間、しゅんっと消えた。レンズ猫はこういう移動の方法を取ることもできる。どこかへお散歩に行ったのだろう。いつものことだから心配はしない。いってらっしゃい、と微笑みを浮かべて、夏朝は夏夜へ向き直った。
「月日が経つのは早いよね」
「卒業したら、二人とも木天蓼大の学生さんなんて」
「信じられないよ」
「どこに住もうか」
「それも、決めなくちゃ」
「猫が飼えるところ?」
「もちろん、そう。それから大学に通いやすいところ。でも、おはぎは普通の猫じゃないから、あまり人目に触れないように、街中すぎない方がいいのかな……?」
「不動産屋に、行ってみないと」
「それに、夏夜ちゃんの猫鳴館のほうも片付けて、お引越しの準備をしなくっちゃ」
新生活に向けて、やるべきことはたくさんある。
ふたりは顔を見合わせる。
「「でも、その前に――」」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
桂木京介
阿瀬春
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
50人
参加キャラクター数
26人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年11月04日
参加申し込みの期限
2024年11月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年11月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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