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●乙姫は振り向き蜻蛉を見る
【秋の庭】
「にょにょにょーっ!」
アニメに出てきそうなピンクの髪をした少女が、アニメに出てきそうなぱたぱたした動きで、秋の庭を駆けてゆく。かと思うと、派手にコケた。
顔面が地面につくかという直前で、連れの
潦 春貴
がその手を掴む。
「またコケてんのか。しっかりしろ」
「にょー! ありがとはるくん!」
宇佐井 かよ
はハート印の入ったピンクの瞳をひとつ瞬かせる。
それから舌を出して笑うと、懲りもせずまた駆けだした。
その後を追い掛けながら春貴は自問していた。
「俺は叔父から譲られたペア宿泊予約を宇佐井に譲りに行ったはずだ。それが何故、こいつと宿泊に来ている?」
それはかよに、「いっしょに行こうよ! はるくんいっつも部活のれんしゅーで大変そうだから旅館で疲れを癒さないとなんだよっ! りふれっしゅ!」と押し切られたためだったが、春貴はいま、あのとき頷いてしまったことを少なからず悔いていた。
「嫁入り前の女と同じ部屋で一夜を明かすなどなんて破廉恥極まりなく不誠実な……! 時代が時代ならば自刃し果てているところだ……!」
春貴の声に思わず笑ってしまったのは、同じように秋の庭を散策しながら調べていた
檜扇 唱華
だ。
「あらあら。穏やかじゃありませんね。可愛いらしい彼女さんじゃありませんか?」
「かの……いえっ、その! 失礼します!」
春貴は眼鏡の奥で瞳を彷徨わせると、慌ててかよを追いかける。
「姉さーん?」秋の間の方から、
檜扇 舞華
が顔を覗かせた。「どうしたの?」
「あら、ふふ。私としたことが、いらぬことを言ってしまったかもしれませんわ」
ふと見ると、小川にかかる橋のあたりで川に落ちかけたかよを、また春貴が支えていた。
【秋の間】
唱華と舞華。彼女たちは星ヶ丘寮のメイド姉妹だ。
こんなふうに姉妹でのんびりするのはいつぶりだろうか。
快く温泉に送り出してくれた彼女たちの主人に感謝する。
「そちらはどうです?」
姉の問いに、秋の間を調べていた舞華はこう伝えた。
「棚くらいしか目を引くものがないです。あったのは赤い壺のような置物とメモ。赤い置物はわりと大きいですね。腕で抱えるくらい。ずんぐりとしていて、左右の上部に耳みたいなとんがりと、正面にもちょっとした突起があります。猫かなにか動物みたいも見えるけど……よくわかりません。あまり触れられた様子はありませんから、ただの調度品かも。明らかにヒントなのはメモの方ですね」
舞華は読み上げる。
『乙姫は振り返り蜻蛉を見る』
「とんぼ、ですか」
唱華は目を細めた。
見当はすぐについた。
なにしろ、舞華が立っている後ろに、秋の間の北側の襖が見えていたのだから。そこには、秋のうろこ雲に赤とんぼが飛んでいる様が描かれている。乙姫が見るべき蜻蛉は、おそらくあの赤とんぼだろう。
そして舞華もまた、庭に佇む唱華の後ろに、乙姫の像があるのに気づいていた。
「乙姫は、きっとその像ですよね。こちらに背を向けてるけど振り返るとか? ねえ、姉さん」
調べて、などと口にしなくても唱華はちゃんと心得たもので、
「はい、舞華ちゃん」
と返事をし、乙姫像を眺めてみる。すると、乙姫像が手に持っている芭蕉の葉の形をした扇は、実は鏡であることがわかった。それから足元にしゃがみこむ。台座は二枚重ねの円い石で出来ており、その境目の角が削れて粉を吹いている様は、まるで挽き臼のようだ。
「……あらあら、もしかしてこの乙姫様、動きます?」
唱華はおっとり小首を傾げる。
そのとき、
後木 真央
が現れた!
「にゃっふー! 舞華ちゃんと舞華ちゃんのお姉ちゃん、考えるより行動せよ、なのだ!」
と言うが早いか、真央は像に手を掛け、公園にある回転遊具よろしく回し始めたではないか!
「ぐ~るぐる回すのだぐるぐるなのだ~!
ひゃっほーい!
」
真央が像の周りを回れば、乙姫像もぐるぐる回る。しばし目的を忘れ楽しんでいた真央だったが、遠心力で身体が浮き始めたころ、ようやく何をすべきか思い出した。
「はっ! 巴ちゃんが言ってたのだ、乙姫様をちゃっちゃと秋の間の方に向けるのだ! ……って止まらないのだー! ぐるぐる~~!!」
「あらあら、まあまあ」
唱華が真央の身体を抱きとめ、それでようやく回転が止まる。
「あ、ありがとうなのだ。わあ、世界がぐるんぐるん……なのだ……」
真央は完全にふらつき今にも倒れそうだった。唱華は真央を引き寄せると、自分は地面に横座りになった。そして横たえた真央の頭を、その膝枕で休ませる。
「目が回ってるんですよ。しばらくこうしていれば、よくなります」
「真央ちゃん、大丈夫?」
舞華も庭に下りてきて、心配そうに真央を覗き込む。
「あはは、大丈夫なのだ。でも、お姉さんの膝枕は気持ちいいからもう少しこうしてるのだ」
「ちょーしいいのね」
姉を取られた舞華が、軽くデコピンすると、真央はえへへと笑った。
乙姫像はその後、唱華と舞華によって、秋の間を見るように向けられた。
手にしている芭蕉扇型の鏡には、秋の部屋の奥の襖に描かれた蜻蛉が映っている。
舞華は満足げに肯いた。
「うん。これでいいみたいですね」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
推理・サスペンス
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年12月11日
参加申し込みの期限
2013年12月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年12月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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