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早咲きの桜と、あなたと
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道を歩くだけでも、春を感じるようになった。
風は柔らかくて過ごしやすいし、小さくも元気な花がアスファルトの隙間から顔を出していたり、駅前の花壇などでも植え替えが始まっていたりする。
その春の訪れを写真に収めながら、
八神 修
はふと顔を上げる。すっかり雪の無くなった九夜山の花々は、どんな様子だろうか。
(季節の過渡期はどちらの季節も楽しめるし……喜んで貰えるかな)
軽くSNSで開花情報なんかも下調べして、「早咲きの花もありそうだよ」とメッセージを送る。もちろん相手は
七夜 あおい
だ。彼女を偶然見かけた
九夜山のカフェ
が開いていることも調べたし、今からとなっても大丈夫。
(
あの時
の筋肉痛も癒えて、元気満タンだからな)
それでも、道中に冬から春へ移り変わる少し不思議な花畑を見かけたなら、あおいがはしゃいでしまうかもしれない。そうなると、ハイキングも過酷な物となり、再び筋肉痛に見舞われることだろう。
(……もっと鍛えなきゃなあ、俺)
彼女の体力が底なしなのが悪いのではなく、ひとえに自分の体力不足。一朝一夕で手に入る物では無いからこそ、これからも邁進するしかない。
新年度の、いや、筋肉痛の癒えた今からトレーニングメニューを増やそうと決心したところで、彼女からの連絡が入る。
ちょうど旧市街の和菓子屋でフルーツ大福に目を奪われていたと言うあおいは、今日のところは我慢して修と共に九夜山のカフェへ行くと快諾してくれた。
ロープウェイの乗り場で待ち合わせ、まずは上から植物の様子を見下ろす。
一部で早咲きの桜か桃か、ピンク色の花をつけている様子がチラホラ見られたが、花畑までは確認できず。やはり時期が悪いのでは無いかと思いかけたあおいは、それはそれで宝探しのようだと考えるようにして。
「季節の間って、どっちの花も咲いてないのかと思ってた!」
「勢いはないから、上から探すのは難しいけど……側に来たら見つけられたね」
喫茶店までの道中は、見頃を終えかけた冬の花と、これから見頃を迎えるだろう春の花が混在していた。多くの春の花は蕾だったけれど、ここ最近の気候のせいか開花しているものもある。
(こういう『生きてる』って瞬間はいいものだな)
咲き誇ろうと萼を押し開きかけている花も、開ききらずにあと一歩な花も。それから、まだこれから伸びていく芽吹いたばかりの植物だって。
寒さを乗り越え、春を心待ちにしていた姿に感銘を受けるように、修はシャッターを切った。
次の被写体を探すために顔を上げると、あおいもスマートフォンで花を撮影している様子が見えた。
「カメラに興味が出たなら、教えるよ?」
「ううん、そこまでじゃなくて……ほら、撮影して画像検索するとね、花の名前を教えてくれるの」
便利だよね! と笑うあおいは、何か気になる花でも見つけたのだろうか。さすがに野山の植物を図鑑も持たずに説明できる知識は無いが、いつも調べて教えるのは自分の役目とばかりに思っていたので、少々悔しい。
けれども、スマホに闘争心を燃やしても仕方が無い。修は素直に同意すると、記念写真はいかがかとカメラを見せる。
「あ、じゃあね……あっち! 可愛い花が咲いてたのっ!」
嬉しそうに駆けていくあおいに、先日の雪山の再来にならなければいいなと思いつつ――修は、春の花の中で笑うあおいを、大切にファインダーの中へと閉じ込めた。
カフェに着き、何をオーダーしようかとメニューを見るあおいとは違い、修はこれと決めていたらしい。
「彼女に、
『幸せ』
を贈りたいのですが」
どういう幸せかは、あえて言わない。店主が2人を見て、感じた雰囲気をそのまま表してくれたらいいと付け足して、修はあおいへ微笑んだ。
「えぇ~? じゃあ、私は……これ、できますか?」
ちょっと照れくさそうにしたあおいは、スマホを見せてオーダーしている。
店主は二つ返事で了承し、微笑ましそうに2人を眺めてキッチンへと入って行った。
「気に入った花があったの?」
「うん! 素敵だなって思ったからお裾分けしたくて」
ニコニコと笑うあおいは、余程その花を気に入ったらしい。であれば、プレゼントの参考にもなるだろう。
修は花の特徴を覚えなければと気合いをいれるのだが……メニューが運ばれた際、付いてくる花の名が書かれたカードは、あおいに取り上げられてしまった。
「修君、すぐ調べちゃうでしょ? だからダメ」
ならばと思い、先ほどのあおいのようにスマホでケーキを撮ってみた。だが、小さな薄紫色の花が連なるこのケーキでは、紫陽花など様相の似ている花がいくつか引っかかり、これと特定はできない。
「んー……帰ったら『ハーデンベルギア』って調べてみて」
悪戯に笑うあおいの前には、胡蝶蘭に見立てたバタークリームの花びらがいくつも連なったケーキ。
よく見れば、色と大きさこそ違うが修の前にあるケーキと似ているのかもしれない。
「似たような花言葉かな?」
「ないしょー」
「じゃあ、名前をもう一度だけ。ハーデン……ハーレン?」
さらりと言われた名前は記憶できず、修は懇願するのだけど、あおいは口元に人差し指でバツ印を作る。
「帰る頃に、覚えてたらね!」
――幸福が飛んでくるようにと願ってくれる、君に会えて良かった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年09月24日
参加申し込みの期限
2024年10月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年10月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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