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ゲレンデに出て、ますますテンションの上がる二人は、ボードを抱えてゴンドラへ乗り込んだ。
眼下に広がるキラキラの雪原や霧氷に、あおいは目を輝かせている。
「ほらほら、修君が見たがってたやつ!」
「うん、間近で見るのが楽しみだよ」
また子供のように、彼ははしゃいでいるのだろう。そう思ってあおいは声をかけたのに、何故か修の答えは素っ気なくて拍子抜けだ。
「……もしかして、さっきの気にしてる?」
せっかく遠路はるばる遊びに来たというのに、面倒くさい目に遭ってしまった。
正義感が強い上、自分を好いていてくれている。そんな彼が見て、面白い物ではなかったはずだ。
「気にするよ。あおいは強くなったのに、俺はそれに見合うかなとか」
けれど、修が気にしていた理由は、あおいが引っかかっていた理由とは違うらしい。
「強くって?」
「ほら、夏に進学塾の強化合宿に行っただろう?
あのとき
とは違って、あおいは強くなったんだなって」
ナンパをされてSOSを出していたあおいが、軽くあしらえるようになった。しかも、その中で修を褒めていたのだから、気にならないわけがない。
「あのさ……さっきのって、本心?」
――あなたたちが束になったって敵わない、頼れる男の子と来ているの!
そうだとしたら、期待していいのだろうか。
待ち望んだ答えが聞けると、楽しみにしていていいだろうか。
(今日じゃなくても、卒業式には……)
「え、どれ? というか、修君はいつから聞いてたの?」
何か変なことを言ったかと思い返すあおいは、特に意識していないようだ。
それならなおさら。
「……さあね」
無意識に出た本音だと思うことにして、修は嬉しそうに笑みを零した。
まずは体を慣らすため、簡単なコースに行こうとゴンドラに乗り込んだはずだった。
明日は上級者コースに行ってみようかとか、トレッキングをしながら自然と触れ合おうなんて、お喋りする余裕のあるスタートを切ったはず……だった。
しかし、実際はどうだ。
本物の樹氷を目にすると、大はしゃぎするのはあおいだし。
修が飴やカイロとエネルギー補給や寒さ対策に準備万端だったのもあって、「これなら麓に戻らずに済むね」なんて彼女は言って、身体を冷やさないようにと気遣ったつもりの休憩は短時間で終わってしまうし。
温かい飲み物でもと自動販売機のある小屋へ赴けば、氷柱が凄いと驚いて。プロ並みな滑りを見かければ一緒に興奮したりもして楽しかったけれど、けれどだ。
あおいの底なしの体力に付き合って滑り続けた修は、ほとほと疲れ果てていた。
「……せっかくだから、温泉で雪見風呂も楽しまないか?」
それが、夕焼け色に染まるゲレンデで、ようやっと口に出来た修のギブアップの言葉だった。
結局ナイトツアーはキャンセルが出なかったようなので、それならとボードからスキーに履き替えようと笑顔で提案してきたあおいは、まだまだ滑る気だったと思う。
ナイトスキーをしたいと言ったのも修だし、あおいの前で格好悪い所は見せられない。
それでも、もう体力は限界だった。
ロープウェイやリフトに何度乗ったかなんて、2桁に差し掛かったところから数えるのを止めた。ハイペースな幕開けとなった元を辿れば、彼女を楽しませたい一心で行った電車でのプレゼンが原因なのは言わずもがな。
(後悔はないし、楽しかったんだけどな)
修は大浴場で体を伸ばして心身を労り、効能の欄に筋肉疲労と書いてあればいいなと壁の文字を追った。
この3年で大分体力はついたけれど、強い方ではない。興味好奇心が突き動かしてくれるにも限界があって、それがあおいの前という見栄と合わさっても、まだまだ彼女には敵わないのが少しだけ悔しくもある。
無理を押して明日に響いては本末転倒なので切り上げてしまったが……本当はもっと一緒に遊びたかった。
(……筋肉痛にならないと良いなぁ)
念のため、無臭の湿布薬と鎮痛剤は持ってきたけれど、お世話にならずに済むにこしたことはない。
どうか、ベッドの寝心地は良いようにと願う頃には、すっかり建築の歴史まで読み終わった。
(いけない。ついこういうのは見入ってしまうな)
もう参考書を持ち歩かないからか、単なる知識欲からくるものか。
苦笑しながら、修はのぼせる前にラウンジで寛ぐことにしようと、脱衣所へ向かった。
髪を乾かしながら、ふと思う。
あおいもラウンジに寛ぎにくるだろうか。それとも、まだのんびり温泉を楽しんでいるだろうか。
(ナイトツアーは行けなかったけど、館内の散策くらいならなんとか……)
お互い湯冷めをしないように気をつけて、今日の楽しかったこととか明日の予定を話したい。
もっともっと、彼女の笑う顔を、声を、焼き付けておきたい。
(……九州か)
ドライヤーを置き、手櫛で軽く髪を整える。
彼女が距離を理由にしないように、寂しく思わないように、もっともっと気持ちを伝えるには、どうすればいいだろう。
修は深く息を吐くと、気合いを入れて正面の鏡を見据える。
「大丈夫だ」
自分が信じないで、どうする。そんな叱咤激励が、鏡の向こうから聞こえてきそうだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオSSS(600)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年04月17日
参加申し込みの期限
2024年04月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年04月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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