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光風霽月
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そんな貸衣装コーナーでは、未だカタログの中から決められない4人がいた。
「ハードルの低い物から、ガッツリ仮装って感じまで……これは迷うな」
「これ、ワットに似合いそう! それに現代服で着やすそうだし。けど、僕はいかにもお姫様って格好は似合わないからなぁ……こんなにフリルが多いのは、ちょっとね」
折角だから記念写真の一枚ぐらいという気持ちはあれど、柚春は自分を卑下するようにしてカタログを捲る。
童話と言えば、やはり女性は煌びやかなドレス姿だろうというイメージが、どうしてもあと1歩を踏み出させてくれない――と、言うわけでもなさそうだ。
こうした思い出作りは、相手あってこそのもの。一緒にカタログを覗き込むウォルターを盗み見る姿からは、彼が一緒に着てくれるのかを心配しているようにも見える。
だからウォルターは優しく笑って、柚春の本音を聞き出そうとおどけた口調でこう言った。
「僕が着てもいいものじゃなくて、柚春が着たい物を選ばないと」
「一緒に着るなら、ワットの意見も聞かないとじゃない」
「いーや。童話の主役はお姫様なんだから、柚春主導だねぇ」
口論しているようで、イチャついているような――そんな2人を気にすることなく、ラッセルも晴月との衣装を決めていく。
「ピーターパン……もいいけど、狼男にしようかな」
「おおかみ、って」
晴月も覚えているのだろう。……いや、彼女がいくら子供っぽいからと言って、
あれだけの事故
を簡単に忘れるほど、底抜けに明るい性格はしていない。
「ほら、そういうとこ。晴月が狼男を見る度、そんな顔させたくねーんだ」
もう傷もすっかり塞がっている。暫くは引きつりや色素沈着が気になっていたラッセルだが、年を越える頃には忘れることも増えていた。
ニッと笑う彼を見て、最初は疑い深く見つめ返していた晴月だけれど、ちょっと大人びた顔で溜息を吐く。
「次はないからね。絶対、ぜーったい怪我しちゃダメなんだからねっ!」
「じゃあ、同じ童話の格好をして俺を見張っててくれよ」
「狼さんが出てくる話? えーっと……わかった、こぶたさんだ!」
あっちもこっちも和気藹々。しかし、そうこうしているうちに目当ての服がある客が来店して、衣装の選択肢は少なくなってしまう。
ラッセルは狼男にお許しが出たのならと晴月を赤ずきんへ誘い、先に衣装を借りる手続きを済ませる。
対して柚春はと言えば、写真に撮りたいシチュエーションから衣装を選ぼうとしていた。
童話には下手な少女漫画よりときめくシーンが詰め込まれている。例えばシンデレラにだけ合うガラスの靴を王子に履かせてもらうだとか、呪いから目覚めるために真実のキスをするだとか。
「着てみたいってより、してみたいことはあるんだけど」
「うーん、ドラゴンを倒してこいとか、この世に無い宝石を取ってこいってことでなければ……」
「そうじゃなくて、例えばね」
パラリと捲ったページには、美女と野獣のヒロインのドレス。
以前のニャンドデート
で勇気をくれた人のように、強くあれればと思ってこれと言いかけた。
「ふふ、でもこれは難しいかも。ワットは
野獣
になれる?」
「……柚春が言うと、どうしてこうも挑発的に聞こえるんだろうねぇ?」
「そう? もう暖かいし、被り物は暑いと思ったんだけど……だからね、こっち」
雪のような肌と、黒曜石のような瞳が美しいとされる白雪姫。他と比べてフリルも少なく、現代服にアレンジしたものは少し大人っぽいスタイルに仕上がっている。
「確かにこれは、柚春に似合いそうだねぇ。なら僕はそれに合う――」
「ワットは僕が毒林檎食べちゃったら、迷わずキスしてくれる?」
そう問われ、ウォルターは一瞬戸惑った。今でこそ、頬に口づけたり鼻を合わせたりとスキンシップは増えたけれど、唇へのキスは事故のようなものばかり。
彼女が危険な目に遭っていて、キスをすれば治るというのなら迷いなくするだろう。でも。
「……それは、やだなぁ」
カタログを指していた柚春の手を握り、困ったように眉を下げる。そうして、誰にも聞かれないようにと彼女の耳元に囁いた。
「次は事故じゃなくて、『恋人のキス』がいいからねぇ」
軽く触れるだけのキスをこめかみ辺りに落として、ウォルターは再びカタログに目を落とす。やれ小人も意外と格好良いぞとか、鏡の擬人化もあると盛り上がっていたけれど、結局最後には柚春と同じく現代服アレンジの白雪姫の王子の衣装を選んだ。
衣装が運ばれてくるのを待つ間、どこか不服そうな柚春を見てウォルターは言葉を選ぶように口を開く。
「僕は、柚春に毒林檎を食べさせないよう守りたい。なのに、僕が毒林檎をあげるわけにいかないでしょ?」
彼女の『毒』となる要素は無数にある。いくら法律が良いと言ったからって、世間はそう思わない。柚春の未来を守るためならば、大人としてダメだと言わなければならないこともある――というのは建前で。
――手加減されてるって、わかってるのかなぁ。
今朝漏らしたその一言に、全てが集約されているのかもしれない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオSSS(600)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
2人
参加キャラクター数
2人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年10月16日
参加申し込みの期限
2024年10月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年10月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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