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ヒゲ猫ペンシルと、魔法商店街の無邪気な子どもたち
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【PAIN BLOOD HISTORIA(2)】
おどろいたな。ここまでとは。策士、参謀を名乗るもダテではないということか。
「よし、これで時代は最終段階へ突入した。すぐにスペースマリーン部隊とレールライフルの生産に着手しよう。中間素材の生産ルートはすでに構築済みだ。あわせて最上位の防壁、タレットタワー、エレクトリックフェンスも敷設していく」
八神の采配はかのあやかし総大将、ぬらりひょんの御大の再来か。迅速な布陣を的確な判断で、各所へ抜かりなく。地形を読み、時勢を読み、デーモンどもの小勢を積極的に排除することで稼いだ時で内政を強化した。市民は兵となり、兵はつわものとなり、いまや強化外骨格をまとい電磁投射銃で並みいる敵を薙ぎ倒す最強の守護兵団となった。城塞外周へ張りめぐらされた堅牢な防壁はラーヴァデビルの放つ溶岩弾をも弾き返し、自動砲台の群れの前にはレッサーデーモンもカトンボ同然だ。
「! 3時方向にグレーターデーモンを発見、ラーヴァデビル数体を率いて接近中。白檀さん、迎撃の指示を」
「抜かりはないよー、マリーン部隊をすでに派遣してある。接敵予想地点は第三パトロール隊の巡回経路上だから、はさみうちになるだろうね」
「上出来です。さて……」
副官をつとめる白檀の支えもそつがなく、押し寄せるデーモンが端から掃討されてゆくさまは爽快ですらあった。
「いやいや、さすがだね。さすがネコジマの軍師ヤガミン! もう極めちゃったんじゃない? このゲーム」
「たしかに順調だが……だらけないでくださいよ、白檀さん。オリハルコニウム鉱山の制圧と運搬ルート構築は」
「完璧に。巡回経路を調整した上で、タレットタワーの建築指示も出しておいたよー」
「……なるほど。完璧ですね」
空は赤く嘆くのをやめていない。最終局面へと近づき、やがては最後のデーモンが姿をあらわすだろう。総力を結集しこれを撃退してこそ、真の勝利がおとずれるのだ……つまり、ゲームクリアというやつだ。
「ねえねえ、ヤガミン」
「なんです、白檀さん」
「カノジョいる?」
油断なく指揮を執り警戒にも隙がない八神を尻目に、白檀はいささか退屈したか、防壁の上へ寝そべりそんなことを言う。人間の学生が他愛のない雑談をかわしながら駄弁るノリだ。
八神は眉をひそめ、
「なんですか。急に」
「まあまあ、いーじゃない。せっかくだからさー、親睦を深めようよ。で、カノジョは?」
「彼女、ではないけれど……想う女性はいます」
「おー、いいねー。どんなコ? かわいい系? 美人さん?」
「どちらかといえば可愛い系の、ってなにを言わせるんですか」
「ははは、なあに、敵は立て直しにまごついてるところさ。おしゃべりくらいいいじゃない。で、どんなところが好きになったの? いつから好きなんだい?」
「俺の話はいいでしょう。あなたはどうなんです? あやかしの恋愛事情にも少し興味がありますね」
「ん、僕? うん、好きな女はいたよー。ずうっと前のことだけど」
「ほう。というと、別れてしまったんですか」
「いやいや、ちょっと遠くに行ってるだけだよ。もうすぐ会えることになってるんだ」
──…………。
「なるほど。それは楽しみですね」
「本当にね。最後に会ったのはずうっと前のことだからさ、ああ、あやかしの言うずうっと前ってのはさ、きっと若い人間の君には想像がつかないくらい、昔のことでさ」
「どんな人なんです?」
「それはもう美しい女さ、どんな美辞麗句をならべても語り尽くせないほどにね。それに彼女がそばにいてくれると、いい香りが漂うんだ……けれどね、これが迷うところなんだよ。聞いてくれる? 八神くん」
「なにをです? おっと……そろそろオリハルコニウムの在庫が溜まってきたな。防壁を拡張しておこう」
「僕は彼女を、恋人にしたかったのかな。それとも、母親にでもなってもらいたかったのかな。あるいは、ただ憧れただけだったのかも……くふ。これがなかなか難しいものでね、八神くん」
……ああ。そうだろうな。そうだろうとも。
「なにやら複雑な事情がありそうだが……俺が聞いてもいいものか」
「いいとも、僕と君の仲じゃない? ああそれにしても、楽しみだなー。彼女はまた笑ってくれるだろうか。僕を惑わす、幽玄で深く耽美なあの香りを、また味あわせてくれるのだろうか。くふふ、楽しみだ」
そうだろうさ。何者にもなれなかった男。いずこにも至れず、虚空をたゆたうあわれな男。今となっては、その名さえも虚ろに遠く聞こえてならない。
八神よ……いまだ、そう、迷うところなのだよ。分からないのだよ。彼をどう思うべきなのか。聡明なる君ならば、たとえばどんな答えを導き出すだろうな。
「彼を、責めないであげてね」
「なぜだ!? なぜ……やつを許せと!? なぜ!」
「香りが彼を惑わせただけ。誰が悪いわけでもない。仕方がなかったの」
「しかし……ああ、君は」
「泣かないで。今は無理でも、きっといつか、許してあげられる。だって、これからもずうっと憎しみだけが続いていくだなんて、そんなの悲しすぎるから……」
「……? 今のは……?」
「おおっと、八神くん! 見なよあれ、いよいよこれがラストバトルってやつじゃない?」
平原を埋めるデーモンの群れを自ら踏みつけにしながら、そいつはゆっくりと歩きやってくる。天を衝くほどの巨体。金髪をふたつに結った、少女の姿をしていた。
「あれがデーモンの総大将、デストロイヤーか。なんとも、大きいねえ」
「……山田 エレキさんか? あの姿」
「ああ、そうだね。彼女に似ているね、まあ些末なことだよ。さあ、我らが軍勢の力を見せつけてやろうじゃないか、ねえ八神くん。決戦だよ!」
からからと浮足立って笑う白檀を、八神はしばし、どこか不思議そうな面持ちで見つめていたが。
「決戦か。そうですね。時代は今や極まった」
杖を抜き放ち、両手にはめた霊界イスノキの前腕覆いをひとつなぞると、身構えた。
「俺の戦争を覆すことはできない。決着のときだ」
言葉のとおりだ。八神は数手の指示を飛ばしたのみで、彼の築き上げた軍団と彼の魔法の巧み、その全てをもって、デーモンを駆逐してみせた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
9人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年09月06日
参加申し込みの期限
2024年09月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年09月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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