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ヒゲ猫ペンシルと、魔法商店街の無邪気な子どもたち
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【EDGE DRIVE 2088(3)】
データタワーはおそるべき暴虐をぶつけあう戦場となった。暗躍し街を牛耳る大企業ネコサカの武装鎮圧部隊は装備も数も充実し、なにより練度もすこぶる高い。
「ヒエー、すんごい数! これがラストバトルってトコ? どーしよエレキちゃん!?」
「どーしよって、そらアンタ。全部ぶっとばすしかないやろ」
「そらそーだね。ていっ☆」
雷鳴とどろき、ほとばしる稲妻が重装甲を紙のように散らす。志波と山田がそれを蹴倒し、タワーのエントランスから奥のフロアへと踏み込む。
並みいるテックヤクザやらサイバーサルベイジャーやらとの激戦、横暴にして執拗な警察機構の追跡をも退けてきた彼らだ。今さら尻込みすることはない。城山やヒューバートにしてもそれは同じことだ。
「ヒュー、一瞬止まって!」
「っと」
「今よ!」
眼前を薙ぐ赤い光線を城山の予言をもってかわし、ヒューバートはマシンガンを掃射しながらにして致命の魔法を放つ。
「ひとり撃破、次を……水樹、危ない!」
ヒューバートは城山を抱きよせながらに火炎弾のお返しだ。なかなかの男ぶりではないか。
「助かったわ、ありがと、ヒュー」
「君が傷つくのを見ていられないからね……それにしても」
周囲を鋭く睥睨する。夜空にきらめくタワーの外観はどこか神秘的にも映ったが、内部にもまた光が満ちていた。洒落た言い回しを試すなら、妖精の止まり木とでも表そうか。なめらかで艶やかな壁を絶えず光のラインが行き交い、無数にともるかがやきのひとつひとつがなんらかのデータであるらしい。データ、などと縁遠い言葉に思えたがな。ふむ。案外と馴染むものだ。
「Loreの本体というか。倒すべき相手はどこにいるんだろう」
「今のところ、あのAIがあやしいけれど。なぜかしら、あまり悪いヤツって感じはしないのよね」
「同感。どうも、やけに無邪気というか。まるで子どものような……」
『さあ感動のラストまであと少しですよ☆ みんな、気張ってやー!』
まさしくはしゃぎがちな子どもめいて昂揚したか、プレイヤーに運ばれることも放棄し、端末は宙に浮いて彼らを追いかけた。新たな付喪神とでもいえば、街の者たちなどは信じたかもしれないがね。
『究極のデータは、タワーの頂上にあるはずです!』
「ねーAIさん! 究極のデータって、なんなのさ?」
致命魔法を立て続けに放出しながら、志波が問うた。
「それを見つけないと、きみが消えちゃう! って言ってたけど……」
『あーそんなことゆいましたかね? まあね、そらもー究極に重要なデータなわけやけど。あれはね、画像ファイルに偽装されてるらしいんや』
「画像?」
山田へちらと目をやれば、仏頂面もきわまれりといったところか。ぴりりと張りつめ、今にも炸裂しそうにふるえている。内からもれだす電弧が四方八方へ尾を引き、志波の肌はあわ立った。
『ファイル名は、"母の肖像"。ウチらがずうっと探してきた、究極のデータや。いよいよや……もうすぐや、あれがあればもうすぐ、ママに会えるんや!』
ばちりとひときわに大きな稲光が弾け、かたわらの志波はもちろんのこと城山も、ヒューバートも、囲む敵どももまとめて跳びはねた。
『今はな、ちょいと手のとどかんところにおるんやけどな? ママはゲームが大好きやから、きっとウチらのゲームを楽しんでくれるはずや、ほいでな、ウチらをいーっぱい褒めてくれて』
「……昨日今日、ぽっと出のLore風情が……勝手なこと言いよって……」
どうやら臨界は近い。此度の終着点もな。
押し寄せる武装部隊を解析・変質し、致命をとどろかせ、階上を目指す。妖精の大樹をくりぬいたような、直上へ向かう吹き抜けをエレベータに乗り、彼らはのぼってゆく。
やがて、光条が降りそそいだ。
なるほど、母の肖像か。壁にも天井にもまたたくデータの海に照らされながら、究極のなんとやらは額に収まり掲げられていた。
「これ……山田さん?」
城山がそっとそれへ触れた。大胆な筆致で再現された、たしかにそれは、山田 エレキの仏頂面を仔細に描き出した肖像画だった。
「画像に偽装されていると言っていたね。本来はなにか、別のデータなのかな」
油絵に見えるが、そうではないのだろう。データというのはときに名を変え形を変え、流動するものなのだろう?
世の偉大な画家たちがしばしば絵画へ、自身のひそやかな感情、歴史、メッセージを隠したことは言うまでもない。キャンバスをめくれば見えてくる秘密もあろう。
『あった……これや。これが、合い言葉。ママのところへつながる、扉の鍵……』
「合い言葉? 鍵って?」
志波へ答えを返すこともなく、浮かぶ端末は熱に浮かされたように声を発し、そして光を発した。目の前の画像を舐めるように光がなぞると、キャンバスへ塗り固められた色たちが少しずつほどけてゆく。
志波は首をかたむけた。
「なんとなく分かってきたが……ママって、エレキちゃんのこと? なのカナー? あやかしの親子って、人間とはまた違うかもしれないし、俺、よく分からないけどさ。エレキちゃんは今、ここにいるわけで。手が届かないってどういう……」
「……まさか」
電気は弾けて散った。振り向けば、一転、山田の蒼白な顔がそこにはあった。
若いあやかしだ、道に惑うこともあろうがしかし、こうも狼狽した山田の姿を見た者はなかったことだろう。
「やっ……やめて」
「エレキちゃん?」
「隠しておいたはずや。もう二度とウチは、誰にも……誰とも、ああ、ウチは……!」
だからこそ、志波には思い至るものがあったはずだ。そう、轟雷とともに目にした記憶が。
『ママ、ママ! いま会いにいくからな! ウチらのゲームを遊んでもらうんや、いーっぱい楽しんでもらうんや!』
「……だめだ!!」
志波がさけび、
「それはきっと、エレキちゃんの……!」
その意図を汲んだろう、城山やヒューバートが杖を構えるも、時すでに遅し。肖像は色とりどりのピクセルへと還元され、解かれた偽装は山田が記憶の奥底、深淵の向こうへひた隠してきただろうはずの、とりとめのない、まったく意味を成さぬ、数字と文字の羅列を暴きだした。アカウントとパスワードを。
『ああ。やっとママにログインできる♪』
魔法商店街。後から聞いた話によれば、住人のひとりが電気店をおとずれ、不在の主を探し奥へと踏み込み、目にしたという。あやかしにはまだ縁遠く馴染みのない、黒い大きな箱……パソコンというやつが突如としてうなりを上げ、まばゆく七色にかがやき出すさまを。
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担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
9人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年09月06日
参加申し込みの期限
2024年09月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年09月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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