this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
そんな一日があってもいいじゃない
<< もどる
1
2
3
4
5
…
7
つぎへ >>
朝、すっきりと目が覚めた
仙藤 紫
は自室のカーテンを開けた。窓から新鮮な空気を取り込み、目を細めた。
ふと考え込むような表情を浮かべる。そのまま椅子に座ると何とは無しに机と向き合った。
机の右奥に目がいく。積み上がった文庫本は真っ新で未読の状態だった。
――今日は大学の講義がなくて、急ぎの用事もないわ。のんびりできるのは三年の今だけだと思う。
紫は文庫本を手に取った。穏やかな表情で頁を開き、物語の中へ静かに没入していった。
どれくらいの時が過ぎたのか。耳が奇妙な音を拾った。
紫は読むのを中断して部屋を見回す。特におかしいところはなかった。
そこで耳に意識を集中した。
――何かしら? 柔らかい物が弾むような音が聞こえる。
調度品の隙間に注目した。奥の暗がりで何かが動いている。
――意外と大きいわ。猫ではなくて、もっと柔らかそうな物みたい。
足音を忍ばせて近づく。隙間の手前でしゃがみ、中を覗き込もうとした。
「みゅー」
奇妙な鳴き声で自ら姿を現した。紫色のゼリー状の物体で人間の頭部くらいの大きさがあった。
怖いという感情は湧かず、紫は奇妙な物体を見つめる。
「みゅー、みゅぅぅ……」
紫色の物体は哀切を込めた鳴き声でプルプルと震え出す。
――もしかして私を怖がっている? もっと優しさを前面に出した方がいいのかも。
「全然、怖くないよ」
小さな子供をあやすように声を掛ける。右の掌を見せて指先で、おいで、と優しく招いた。
「みゅ、みゅ!」
身体の震えがぴたりと止まる。跳ねるように近づくと紫の足首に身体を寄せた。頭部と思われる部分を撫でると、みゅー、と甘えたような声を出した。
――表面が滑らかで本物のゼリーみたい。でも、手は濡れていないわ。不思議な生き物ね。
紫は全身を撫でた。動きが活発になり、ぴょんと膝の上に飛び乗った。更にせがむように、みゅう~、と鳴いて身体を押し付けてきた。
「だっこして欲しいの?」
「みゅ、みゅ!」
その反応に紫は軽く微笑み、丸っこい身体を腕に抱えて立ち上がる。
「これでいいかしら」
胸に抱えた状態で身体を上下に揺らす。その動きに合わせるように紫色の物体は陽気に弾む。分裂までして紫の肩や頭の上で独特な踊りを披露する。
――癒し効果があるみたい。純粋に楽しい。もしかして蒼のところにもいるのかしら?
構いながら紫の目は自室のドアへ向かった。
自室で
仙藤 蒼
は仰向けで寝ていた。手元にはゲーム専用のコントローラ―が同じように無造作に転がる。
部屋は朝陽で明るくなっていた。それでも蒼は目を覚まさない。ダンジョンに仕掛けられた石化の罠に嵌った冒険者のようにぴくりとも動かなかった。
「みゅー」
もちろん、奇妙な鳴き声にも反応しない。耳元で鳴いても、うーん、低く唸るだけだった。
物体は足の方に移動した。素足に被さって自ら弾む。念入りに、ぷにょ、と愛らしい鳴き声を付け加えた。
蒼の鼻筋に薄っすらと皺が寄る。物体は追い打ちを掛けるように激しく上下に弾んだ。
「……もう、なんなのよ」
頭を掻くようにして上体を起こす。足に絡んでいた物体を目にした途端、強い瞬きを繰り返した。
端的に言えば青いゼリー。その天辺に大きな一輪の花のようなものが咲いていた。
「生き物なの?」
「ぷにょ」
「なるほど、全く意味がわからない」
蒼は両手を伸ばす。怖がった様子は見られない。挟み込むようにして抱き寄せた。
花の部分に鼻を近づける。小刻みに息を吸ったあと、匂わないんだけど、と不満げに零す。
「ぷにゅ、ぷにょ!」
青い物体は頭を下げて背中に相当するところを丸く膨らませた。その姿で催促するように左右に揺れ出す。
「撫でろってこと?」
「みゅ、みゅ~」
甘えたような声の響きに蒼は苦笑いを浮かべた。胡坐を掻いた上に物体を置くと背中を摩る。波打つような動きで、みゅう~、と力の抜けたような声を漏らす。
「スベスベ、じゃなくてツルツルかな。これも美肌の一種だったりして」
蒼は両手を使って全身を撫でる。青い物体は縦長となって身をくねらせた。傍目からは暴れているようにも見える。
「え、ちょっと、待って!」
天辺の大輪の花がパジャマの中に潜り込む。その状態で全身を左右に振り続けた。
「や、やめ、あははは、待ってぇぇ!」
パジャマの中に青い物体がすっぽりと潜り込み、蒼は無様に後ろへひっくり返る。手足をばたつかせて笑いながら必死の抵抗を試みた。
その騒動を耳にした紫が紫色の物体を胸に抱え、心配そうな顔で入ってきた。
「ここにもいたのね。蒼、それって楽しいの?」
「ち、違う。これが潜り込んできて、あは、ははは、なんとかしてぇぇ!」
紫は呆れたような顔で笑うと青い物体を片手で取り出した。蒼はぐったりして、助かったよ、と半笑いの状態で息を整えた。
落ち着きを取り戻したところで改めて二体の物体に目をやる。
蒼は青い物体を優しく撫でながら言った。
「これって生き物なんだよね?」
「人懐っこいからペットかもしれないわ」
「飼い主が想像できないんだけど」
蒼の疑問に紫は思い付いたように口にした。ぴんと立てた人差し指は真上を向いた。
「空から落ちてきたのかも」
「それだと飼い主は神様になるよね」
「そうなるわね」
紫は微笑むと紫色の物体を愛おしそうに撫でた。蒼は胸に抱え、今一度、大輪の花に鼻を近づけた。
「やっぱり、なんの匂いもしないね」
「花ではないのよ、たぶん」
二人は目で笑う。共に偶然の出会いを嬉しく思い、ゼリー状の物体と戯れた。
<< もどる
1
2
3
4
5
…
7
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
そんな一日があってもいいじゃない
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
NPC交流
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年08月25日
参加申し込みの期限
2024年09月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年09月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!