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LIQUID -Star Chronicle- 時は流れゆく
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【ストーリークエスト『エピローグ』(1)】
「隊長!」
「隊長。万事整いました」
「いつでも出発できますぜ」
「……ああ」
ワインツ皇帝キールの命により招集された、賢者マオメイ捕縛の任につく騎士たちを束ねる男。名をビサップといった。オークと見まごうばかりの巨漢で、身にまとう甲冑はそのすべてを覆いつくすことかなわぬのか、手甲に肩当て、兜のみという軽装にとどめている。深く無数の傷に飾られた浅黒い肌に縮れた毛髪は、南方の未開地にひそむという蛮族を思わせるが、それは正しい。鋼のような胸板には、今も未開地に残るらしい因習たる奴隷に堕した証として、痛ましい烙印さえ刻まれていた。
一見して男のなにもかもが、血を尊ぶ正当なるワインツ騎士の立場を否定した。しかし彼はまぎれもなく騎士としてここにいる。たしかに皇帝の剣にて任じられたわけではなく、百人千人の部下を抱える騎士長でもない。さりとて誰も彼の地位をおびやかすことはできまい。無知なるワインツの民がいかに彼を謗ろうと、揶揄しようとだ。
「逃亡者は冒険者らの助力を得て、シャウム鉱山の脇を通過したとのこと。いずれ国境の古戦場跡を抜けるでしょう」
「できることなら、国内にいるうちにケリをつけてえところですな。ねえ、隊長」
「すぐに出発しようぜ! 猶予は一ヶ月、ちんたらやってたら逃げられちまう……ビサップ隊長?」
「ああ。分かっている。分かっているがな」
にいと鋭く歯をむき出すさまは獰猛な獣のよう。しかし細む瞳には、彼を慕う部下たちへの慈しみの色もまた垣間見えた。
「そう急くな。こいつは長丁場になるぞ。ま、のんびり行こうや」
胸の烙印が語るにたがわず、凄絶な半生を生き延びてきた男だった。それでいてビサップの笑みは余裕に満ち、まぶたの奥に宿す煌々としたかがやきで、懐かしむかのように天をあおぎ見た。
「あ、新しい視聴者さんかな? こんにちは~、今日は『LIQUID』不定期配信やってるよ~。ゆっくりしていってね!」
バーチャルmewtuber悠華
も今や古参プレイヤーであり、実況配信も何度目のことだろう。チャンネルには数え切れないほどの視聴者や支援者が詰めかけ、画面のなかで悠華がスーパープレイを炸裂させるたび、あるいは予期せぬハプニングに一喜一憂するたび、コメントや投げ銭が無数に飛び交い流れゆく。
「アップデートが入ったからね~、エピローグクエストをやってるところ。ネタバレ全開だから気をつけてね!」
幾人もの英雄キャラクターを育成しカンストさせてきた悠華が今日プレイしているのは、メイド服姿が愛らしい<レイン>だ。自律稼働する人形、すなわち<オートマタ>でありながら表情豊かで愛嬌たっぷり、まるで悠華のように明るくにぎやかな英雄キャラだった。
「さてさて、今のところ追手は来ないけど、このあたりは通常モンスターもうろついてるね。パーティーのみんな、がんばって! <涼風>っ!!」
宝石やレリーフで飾られたキュートな杖<オルタンシア>を振るえば、文字どおり涼やかな風に乗せて、仲間たちへ攻撃力と身のこなしを高めるバフが届けられる。前衛を張る仲間たちと、陣形の中央には守るべき極東の賢者ことマオメイの泡を食って逃げまどう姿があり、言ってはなんだがそのコミカルなさまに、悠華はくすりと笑みをこぼした。
ワインツとサイディア、両国にまたがり広がる古戦場跡に巣食うアンデッドたちは、かつてこの地をくまなく舐め尽くした破壊を今もって伝える語り部でもあった。戦の爪痕は今もって深く刻まれ、決して癒えることはない。
とはいえ彼らの汚れた爪や牙の餌食となることを、冒険者たちが容認するはずもない。
「どわあああ、来たきた! なんとかしておくれよ、諸君!」
「ま、マオメイさん、あんまりうろちょろしないで……!」
エイジ(プレイヤー:
佐藤 英二
)の盾がゾンビを弾き飛ばし、浮遊するレイスを<光闇の剣>が薙ぐ。
多勢に無勢だがエイジも、仲間たちも慌てるそぶりはない。なにしろリキッド大陸の行く末を左右するような局面へ決着をつけてきた直後の彼らだから、そこらをうろめく雑魚モンスターの類などもはや相手にはならないのだ。
マオメイはその限りではないようだが、そんな彼女をエイジはどこか感慨深く見つめた。指名手配という憂き目の真っ最中ではあるものの、こうして冒険者らと連れ立っての旅路も悪くはない。ちょっとしたバトルなどもあって退屈しないし、弁の立つ彼女は常に場を明るくしてくれた。
などと、和んでばかりもいられない。
「おっと。マオメイさんには触れさせないよ!」
「うむそうとも、か弱いわたしを守っておくれ、エイジ……ってうわあまたきた!」
もちろん彼女の脇を固めるのはエイジばかりではない。
「アオイ、前へ出てくれ。援護する!」
「おっけー、オサムくん!」
策士、オサム(プレイヤー:
八神 修
)とアオイ(プレイヤー:
七夜 あおい
)の動きは熟達の域に達しているし、アヤカ(プレイヤー:)とケイ(プレイヤー:
綾辻 綾花
)のコンビネーションはもはや阿吽の呼吸というやつだ。
「防御と回復はまかせてください! マオメイさんは安心して守られててくださいね。ね、ケイさん」
「うん、護衛役はきっちりとやり遂げるから安心してほしい」
「おおなんと頼もしい。やはり諸君らを頼って正解だった。諸君らを頼ったわたしの慧眼でもあるがね、はっはっは……うわあっ、レイスが! ゾンビの群れがー!」
やかましいマオメイの背中を、ソフィア(プレイヤー:
月原 想花
)とシフォン(プレイヤー:
黒白 滴
)が守る。シフォンはソフィアの同僚、サイディア王立アカデミーの同じく才媛だが、生真面目なソフィアと違っていささかに呑気なたちらしい。魔法薬によって白と黒に塗り分けられた特徴的な髪をなびかせつつ、間延びした口ぶりで言った。
「想花ちゃ……ソフィアちゃん、大変なことに関わってたんだねえ~。言ってくれたら手伝ってあげたのにさ~、水くさいなあ。わたしとソフィアちゃんの仲でしょ~?」
「ちょっと、あぶないから戦闘中に抱きつかないで……! ああもうっ。<氷刃嵐>!!」
ソフィアの手が生み出した極低温の嵐がゾンビたちを凍り付かせ、シフォンのカードのひと揃えから繰り出された火球の乱打が、敵を蜂の巣にしていく。シフォンはフォーチューンテラーだ。
「ねえねえ、ちょっとみんな!」
手練れの冒険者たちを煩わせるような敵どもではなかった。しかしレインの指さした先に、危険は迫っていたらしい。
「あそこ見て! あれって例の、ワインツからの追手じゃない?」
小高い丘の上に、彼らは馬にまたがりたたずんでいた。布陣する、というほどの数ではなく、十名にも満たない。由緒正しきワインツ騎士にしては軽装で、どこか粗野な印象を覚える戦士たちの一団だった。
「な……なんという。キールめ、形式的な手配だなどとのたまいながら、あやつらを追手に寄越すとは……!」
「マオメイ。知ってるのか?」
オサムの問いに、マオメイはめずらしくも緊張した面持ちでうなずく。
「特務騎士ビサップ。蛮族の出でありながら、ワインツ皇太子、いや元皇太子ベルモットによって取り立てられた男だ」
「……ベルモットに」
彼の最後
は冒険者らの記憶にもあたらしい。ワインツ皇帝キールがマオメイを指名手配としたのも、かの奇矯なる男とのいきさつがゆえだ。
「おそるべき武技の持ち主で、ワインツ騎士たちの中でも彼にかなう者はひとりとてなかったとか。しかし真っ当な騎士ではないよ。ベルモットの命で、口はばかるようなおぞましい任務をいくつもこなしてきたと聞く。いわば殺し屋だな」
丘の上の男やその部下たちの顔は遠く、良く見えなかった。少なくとも今この瞬間に猛然と駆け下り、皇太子殺害の首魁を討たん、などと息巻くそぶりは見られない。彼らも取り巻きの冒険者らの手腕は聞きおよんでいようから、しばし様子見といったところだろうか。
追手に見守られながらにアンデッドたちを蹴散らすのは奇妙ではあったが、冒険者らは危なげもなく局面を切り抜けた。すべて片のつくころ、男たちの姿は失せていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年08月02日
参加申し込みの期限
2024年08月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年08月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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