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LIQUID -Star Chronicle- 時は流れゆく
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【ストーリークエスト『エピローグ』(3)】
「おお~」
一行の乗り込んだ船は東へひた走る。オートマタ、レインは人間と変わらぬ豊かな表情で感嘆の声をあげた。
「みんな、見えてる? いや~、『LIQUID』ってグラフィックもいいよね。見て、このエメラルドグリーンの海! 綺麗~!」
メイド服のフリルが潮風に揺れる。
自律する機械人形、オートマタはかの月の民たちがリキッド大陸へ持ち込んだものと考えられている。無論、侵略のための兵器としてだ。戦においては多くの人々をその殺戮機構で屠ったことだろう。
それから長い時を経た今では、彼らの姿を見ることは稀だ。ほとんどは戦で破壊されたか機能を停止して久しい。時おり古い遺跡から出土し、戦闘兵器の本質をいかんなく発揮し暴れ狂うものもあったが、それらも冒険者なり各国の騎士なりによってどうにか討伐されることがほとんどだった。
つまりレインという存在は、現代の大陸にあっては極めて稀なのだった。ましてや彼女は戦闘型オートマタではなく、ハウスキーパー型だ。ゆえにこそ破壊されることもなかったのだが、そんな彼女が今ではサイディアの貴族に主を得て、日々掃除やら洗濯やら料理やらに精を出しているのは、数え切れないほどの偶然と奇跡が重なってのことなのだ。
「う~ん、いい風。まあ海の上じゃ、ナントカ騎士も追いかけてはこれないもんね。……あれ?」
無骨な戦闘衣も取り外されメイド服に着替えたレインだが、戦いのための機能がまるで備わっていないわけではない。
「海の上になにか……うわ、敵だ~!?」
「えっ、敵? た、大変だ……!」
エイジがあわてて剣と盾を取り上げ、レインの前へ出る。仲間たちは船の後方を守るようだ。
波飛沫をあげ、鱗におおわれた長大な尾が海上へと飛び出すのを見た。
「あれって、なんてモンスターかな?」
「シーサーペントだ! 強敵だよ、気をつけて!」
船首付近はエイジとレインで防衛に当たる。どうやら敵は巨大な海蛇らしい。船上での戦いとはやっかいだが、
「大丈夫だよ、エイジくん。僕の魔法が守るから!」
「う、うん。ありがとう……じゃ、いくよ!」
盾を構えてエイジが突進したところで、ずるりと海中からモンスターが顔を出した。海蛇、というよりはもはやドラゴンだ。牙を剥き、鋭く吐きかけた水流のブレスをエイジは盾でいなす。
レインがデコラティブな杖をかかげ、アニメの魔法少女といった風情のポーズとともに回復魔法を発動する。
「誰も傷つけさせないよ……! <慈雨>っ!」
碧緑にかがやく雨があたりへ降りそそぎ、みなを癒してゆく。雨はしばらく降りつづき、継続的に仲間たちの傷を癒してくれるだろう。オートマタにしてオラクルヒーラー、屋敷で銀の食器を磨くばかりではない。彼女もまたまぎれもなく、ひとりの冒険者なのだった。
エイジはシーサーペントのふところへ飛び込む。牙が鎧を貫通し肌を引き裂くも、傷は無視して光闇の剣を振るった。レインの慈雨の後ろ盾があればある程度、強引な攻めも可能となる。加えて相性がよかったのは、エイジが受けたダメージを攻撃力へと転換する、デュアルガーディアンであったことだ。
「やっちゃえ、エイジくん!」
「たああああっ!!」
回復魔法の手厚い援護を受けたエイジが強大な敵を斬って捨てるワンシーンは、その日のレインの配信において一番の盛り上がりを記録し、投げ銭も乱れ飛んだ。
船はリキッド大陸の東岸にそってぐるりとめぐり、やがて玉楼の港へとたどりついた。
玉楼の元首と、マオメイは知己の間柄なのだという。旅のさなかにここへ立ち寄ったのは、かの人へ会見するためだ。冒険者たちもぜひ同席してもらいたい、とはマオメイのたっての希望だった。
「あ、桜が咲いてる! 綺麗だね、オサムくん」
「ここが玉楼の<火入れの宮>か。ああ、風流だな」
一行は以前にも玉楼をおとずれたことがあったが、山間のセンチャ村とその近辺の古代遺跡へ踏み込んだくらいだったから、このように都を目にするのは初めてのことだ。オサムは目を輝かせてそれに見入るアオイを見つめて、ほほえましく相好を崩した。
広がる桜色。風さえも花と香った。ワインツの帝都やサイディア王都のようないかめしい建築様式はなく、背の低い平屋建てばかりつらなるがゆえに空は高く青く広がって、まるで雲上の天国を思わせる美しい都だった。
「マオメイ。
あの時
は、遺跡の封鎖を玉楼幕府に約束させると言っていたが」
「うむ。そういうことだ。<火入れの君>とは縁があってね、つなぎを頼んだわけさ」
玉楼にも古代の遺跡がいくつもあり、研究者として名高く隣国ウーローンを拠点とするマオメイへ、幾度となく調査の依頼が舞い込んだ。その過程にて一国の長と顔なじみとなる幸運にあずかったのだという。
碁盤の目状に整然と区分けされた都の中央に、火入れの君が住まう宮廷が鎮座する。彼らはそこへ招かれた。
「お久しぶりでございます、マオメイさま。お連れの方々も、ようこそ、玉楼へいらっしゃいました」
「ああ……どうも。ありがとうございます」
玉楼の長はなんとも腰が低く、そして幼さ残す小柄な少女であったもので、オサムはいささか面食らってしまった。
火入れの君はあくまで控えめに、玉楼の特産の茶など自らの手でふるまい、友であるマオメイのみならず冒険者までももてなした。
「マオメイさま。その白き瞳の所以には聞きおよんでおります」
「うん、そうかね。まあ君と会えぬうち、いろいろあってねえ」
「はい。そしてわたくしとあなたの憂えたいくつかの事柄にも、収まりがついたものと……」
マオメイがうなずくと、少女は小さな肩を弛緩させ、ほうと深く息をついた。
「わたしは振り回されているばかりでね。ケリをつけてくれたのは、この勇敢なる冒険者たちさ。わたしの自慢の友らだよ。だから君よ、あなたにもぜひ引き合わせたかった」
なるほどとオサムは得心した。マオメイが彼らをここへ連れてきたのは、ことの経緯を語って聞かせるためらしい。少女にとってはマオメイも友であり、その身を案じたことだろう。くわえてこの齢にして一国をあずかる長ともなれば、世に憂うことはさぞ多かろう。よほどに気を張っていたに違いない。
くいと袖を引かれ、となりを見れば、やさしいアオイがこくりとうなずいた。
「話してあげようよ。すごく心配してたみたいだし」
「ああ、そうだな」
それはアオイとともに体験してきた冒険譚でもある。心躍る、ハードながらに楽しい記憶ばかりだ。
オサムは立ち上がるとアオイも見守るなか手を掲げ、目を輝かせる少女へと、情感たっぷりに語って聞かせた。
「僭越ながら、私が語り部をつとめましょう。かの月の杯が持ち去られた先は、<稀海の廃園>。水鏡の女王の意思を宿したマオメイに導かれ、廃園へと踏み込んだ我々を待ち受けていたのは希水に満たされ、魚たちの群れが宙を泳ぐ、奇妙ながら美しい庭園でした。しかしそこへ現れたのは、己の意思をもはや剥奪され傀儡に成り下がったワインツの元皇太子。その手に握られていたにぶい光を放つ器物こそが、ご存知でしょう。かの月の杯であったのです……」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年08月02日
参加申し込みの期限
2024年08月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年08月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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