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WONDERFUL OPPORTUNITY!
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英二、ののこ、そしてソラ、三人でテーブルについている。話ははずんで交通事情に天気の話、あれやこれやと主題はうつろった。
「ソラ君はじき寝子高生になるんだね」
英二が水をむけると、よくぞ聞いてくれましたとばかりにソラが答えた。
「そーっす、合格通知が入ったときは踊ったっすよマジで」
「どんな踊り?」これはののこだ。
「それ訊かれるとは!? なんつか、ロボットみたいなカクカクしたダンスでした」
合格通知を手にカクカクダンスかあ。
英二は三年前、自分が合格通知を受けたときのことを思い出してみる。
僕は踊ったかなあ。合格は嬉しかったけど、そこまではしゃがなかった気もする。
試験時すでにそこそこ手応えがあったし、たぶん大丈夫と思ってたからかな。
いよいよ親元を離れて寮生活になるんだと、むしろ怖いくらいに感じてたかもしれない。
「でー、新入生の俺としては、両先輩に寝子高のあれやこれやを教えてほしいんです」
「先輩っていっても、僕らはもうじき卒業だけどね」
「んだんだ」
「そんなこと言わずに~」
「ソラ君のころには変わるかもしれないけど」前置きして英二は告げた。「たとえば寝子高の新入生歓迎会はちょっと特殊なんだ」
「特殊といいますと?」
「寝子高では『新入生歓迎大祭』略して『新歓祭』っていう
イベント
があるんだけど、一年生はもてなされる側じゃなくて、なぜかもてなす側なんだよね」
「つまり新一年がステージにあがって、在校生に何か芸を披露するってこと。在校生も披露していいんだけどね」
「もちろん一芸披露は強制じゃないから希望者だけでOKなんだけど、個性的な面々がつどう寝子高だから、プロ顔負けのダンスや歌唱、あっと驚くマジックとか目白押しで大いに盛り上がったよ。あ、僕はステージ度胸なんてないから大道具小道具係だったけどね」
それでも素晴らしい思い出になった。裏方だが自分も役に立てたと手応えを感じたものだ。
「球技大会にカルタ大会、文化祭体育祭といった一般的な行事でも寝子高の場合毎回大騒ぎになってきたし、単なるプールびらきや生徒会総会なんてお堅いイメージのイベントも、寝子高ではフェスティバルみたいになるんだ」
語りながらたくさんの思い出が英二の胸に去来した。
いずれも忘れられない記憶だ。十年二十年たってもきっと、覚えているにちがいない。
これら行事の大半は、生徒が中心となって立案企画し運営する。考えてみればこれまで、学校側から待ったがかかることはほとんどなかった。だからこそ盛り上がってきたのだ。ときたま暴走気味になることはあっても、事故やトラブルになったことはない。生徒の自主性を重んじる――そう書くのは簡単だが、学校が生徒を深く信頼し生徒もこれに応えるという理想的な信頼関係が寝子高にあるからこそ実現してこれたのだろう。この流れはソラの代にも引き継いでほしいと英二は願ってやまない。
そんな行事の記憶の数々は英二のなかで、途中からののことの思い出になっている。
体育祭の障害物競争、優勝すべく野々さんとふたりで練習したなあ。
修学旅行先のタイ、野々さんの民族衣装姿、とても似合ってた。コスプレには気後れしがちな僕だけど、あのときは野々さんとおそろいになれて嬉しかった。思い切ってやってよかったよ。
行事だけじゃないよね。学校生活の単なる一コマ、たとえば掃除の時間だって、野々さんは昔のロックスターのモノマネとかして笑わせてくれたし、放課後いきなり僕の部屋に来て、特撮のDVDに見入ってたこともあったよね。
頬が熱くなってきた。
はは……また僕、野々さんのことばかり考えてるな。
内心照れ笑い気味の英二を、現実に引き戻したのはソラの声だった。
「すげーっす! 俺もイベントに燃えるっすよ。なんかアドバイスとかあるっすか?」
「アドバイス?」うーんと腕組みしてののこは英二を見た。「なんだろ?」
「僕だって立派なこと言えないよ」困ったように英二も首をかしげたが、ややあって言った。「でもしいて言えば……自分もみんなも、楽しめるようにって心がけることじゃないかな」
口にしてはじめて、たしかにそうだと英二は思った。
ソラ君も、楽しい寝子高生活が送れますように。
僕のように。僕たちのように。
しばらくして、「あ、ちょいとお手洗い」とののこが席を立った。
「ところで佐藤先輩」
するとソラは前のめりになり、声をひそめてテーブル越しに英二に告げたのである。
「俺が今日、寝子島に来たのは『クラン=G』のバイトに応募するつもりだったからっす」
「そうなんだ。寝子高はバイト禁止じゃないし、うんとやったらいいと思う。僕もカフェでバイトしてたし」
「どこのバイトでもいいってわけじゃなくて俺、なんとしても『クラン=G』で働きたいんす!」
「いいねえ。僕も大好きな店だから。やっぱりソラ君もゲームやプラモが好きなの?」
「じつはあんまり知らなくて……これから勉強する予定で」
「そうだんだ、意外」
「白状します! 俺があの店で働きたいのは、あの店で出会った女の子に一目惚れしちゃったからなんす! 『クラン=G』に入ったのはまったくの偶然、だけど運命を感じたんすよねえ~」
一目惚れ、という言葉のパンチ力に英二はおののいた。自分にはない要素だったから。同時に『運命』なる大げさな言葉に笑ってしまいそうにもなったが、ソラ君は大真面目なんだ笑ってはいけないと表情筋に力を入れた。
ソラは相手の名前すら知らないという。年齢は自分に近いと言っていた。
情報を総合すると紅(
芋煮 紅美
)さんかなあ。いや、店長代理(
三佐倉 千絵
)かもしれない。
「チョー可愛いんす! マジ美少女で」
「それはそれは」
「性格も好みで。ノリいいのにキツいとことか」
やっぱり紅さん?
「ボドゲに真剣なとことか」
店長代理の可能性も捨てきれないぞ。
「こんなこと打ち明けられるのも男同士だからっすよ。もしものときは、助太刀お願いするかもですっ」
もしものとき、ってなんだろう……。
謎だが英二は野暮を言わないでおく。言わないことはこれだけではない。
紅さんはあんまり恋愛とか興味なさそうだし、店長代理はもうじきドイツに行っちゃうんだけどな。
まあ、言わぬが花という言葉もある。黙っておくとしよう。
「あと、佐藤先輩質問なんですが」
「なに?」
「佐藤先輩は、
ののねーちゃんのカレシなんすよね?
」
予告なしの剛速球! 英二は一瞬心臓が止まったように思った。
「えっ!? い、いやそんなことはないよ!」
「あっれぇー? そーだと思ったんすけどねぇ。付き合ってるようにしか見えなかったなあ……あ、こういうことに関する俺のカン、けっこー当たるんすよ~」
そんなことないよと英二は否定するも内心は別だ。ふたりで定期的にデート風のおでかけをしてるとか、大型玩具店ハローニャックで名物のメリーゴーランドに一緒に乗ったこともあるとかは言えなかった。でももう顔は紅潮してることだろう、自分でもわかった。
自分はソラ君みたく、誰かに一目惚れするタイプではないと英二は思う。
なぜって、野々さんだってずっと、単なるクラスメートだったから。
――野々さんと話すようになったのって、いつだったかな。
二年前の
三夜まつりのとき
からかな?
あのとき僕、ダンボーさんに尋ねられたんだよね。
「きみはののこ君の恋人かい?」
って。
懐かしいな。
今だったらどんな風に答えるだろう?
胸がドキドキする。心臓は大暴れだ。
いっそのこと、と英二は思った。
ソラ君に明かしてしまおうか。
ひょっとしたらこれが、僕のじくじくした心に活を入れるまたとないチャンスかもしれないじゃないか。
ごめん本当のこと言うよ、正式に付き合ってるわけじゃないけどすくなくとも僕は――。
語りはじめは決まった。あとは実際に声に出すだけだ!
されどもここで時間いっぱいとなった。
「ういーっす」
ののこが戻ってきたのである。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年07月25日
参加申し込みの期限
2024年08月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年08月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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