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【お三夜】お三夜迎撃準備! と書くと過激ですが要するにですね
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佐藤英二は意外な人物を見つけ、驚きとともに声をかけていた。
「ダンボーさん」
おっ、と振り返ったのはヒッピー全盛の1960年代からタイムマシンに乗ってやってきたような人物だった。伸ばし放題にした長髪にヒゲというモップみたいな風貌、マーブル色調のTシャツを着て、穴だらけのジーンズをはいている。年齢は不詳だが三十歳前後だろうか。丸い紫色のサングラスをかけているが、その下からのぞく視線は柔和だった。
「佐藤英二くんだったね。僕のこと、ダンボーと呼んでくれて嬉しいよ」
彼はアメリカ西海岸から来たわけではなく、香川道太郎という日本人なのだが、芸術科として『アルチュール・ダンボー』という変名を使っている。一回は引退宣言をしたものの、後継者に指名した少女に名前を継いでもらえずまた『ダンボー』に戻ったという。
「それ、御神輿ですよね。段ボール製の」
英二は、ダンボーがてがけている『作品』を見上げた。小ぶりだが立派な御神輿だ。すべてが段ボールでできている。
「うん! 今日の展示物のひとつさ。リアルタイムで作っているんだ。もうじき完成だよ」
ダンボーは段ボールを切って貼ってしていろいろなものを作る芸術科なのだが、その手法にはひとつ特徴がある。それは、基本的に色を塗らないということ。だからこの大きな(ほとんど実物大の)御神輿も、『みかん』『白菜』など、元々入っていた品がよくわかるデザインのままなのだ。今回の神輿はすべて野菜と果物で統一されているらしく、『いちご』が屋根を形成されていたり、台座のあたりが『しいたけ』だったり、胴回りが『にんじん』だったりして、なんだか八百屋に来ているような錯覚をおぼえた。
「市から依頼を受けて作ったんだ。お三夜まつりでも実際に使うんだよ。軽いから、小学校低学年の子どもたちに担いでもらう予定になってる。壊れたって大丈夫、むしろ壊れるくらい思いっきり遊んでほしいな」
「喜ばれるでしょうね」
ダンボーは最近、寝子島に滞在しているらしい。こうやってたまに仕事を受けつつ、キャンプしたり地元の住民に泊めてもらったりして気ままな生活をしているようだ。
「寝子島は本当に刺激的だよ。ここにいると作品アイデアがどんどん出てくるよ」
「同感です。寝子島はお祭りやイベントに事欠かなくて、いつだってエネルギッシュですよね」
このとき、
「これすごいよねー! 朝からあっという間にここまでできたなんて!」
と話しかけてたのは野々ののこだった。
「英二君、もしかして制作者のダンボーさんとはお知り合い?」
きらきらした目でののこは問いかける。憧れの眼差しである。どうも英二が『有名(?)芸術家と知り合い』らしいことに興味津々のようだ。
「あ、うん。前に、ちょっとしたことがあってね。ダンボーさん、こちら、クラスメートの野々ののこさん」
「よろしくおねがいしまーす!」
ののこはさっと手を出してダンボーと握手した。
「よろしく」
と笑顔を見せながら、ふとダンボーは小首をかしげたのである。
「なんだろう……きみには、スピリチュアルなものを感じる」
「すぴりつぁる?」
「霊性というか、握手した瞬間、僕が仕事に熱中しているとき胸の内で燃えているものと似たような感覚があったんだよ。うーん、なんだか上手く説明できないけどね……」
「えー? 私、だたの人ですよー。ダンボー先生の勘違いでは?」
ののこは笑ってパタパタと手を振ったのである。漫画のキャラクターのように。
「……そうかな、うん、多分そうだろうね。英二君」
突然呼びかけられ、英二は「はい?」と返した。ダンボーは笑顔のままだが、口調がいくらか硬くなったような気がした。サングラスも額に上げている。
「きみはののこ君の恋人かい?」
このとき口に水を含んでいたとしたら、たぶん英二は派手に吹き出していたことだろう。
「違います! ただのクラスメートですっ!」
「そんな全力で否定しなくても~」
などと言いながらののこは、きっしっしと歯を見せて笑っていた。英二のうろたえっぷりが、よほど可笑しかったに違いない。
「そうか。すまない。けれど、もしもののこ君が危機におちいることがあったら、英二君、きみは全力で彼女を守ってあげてほしいんだ。これは単なる勘で理由は僕もまるでわからないんだけど、ののこ君はこの島にとってとても大切な人のような気がする」
「もっと言っちゃってください、ダンボー先生。そして万が一のときは頼むよ、英二君」
まるで他の誰かのことみたいに明るくののこは言うのだが、英二は少し、緊張しながら答えた。
「はい……そのつもりで、いたいと思います」
どういうことなのか、英二にはまるで理解できない。ダンボーも、きっとどうしてこんなことを言っているのか説明はできないだろう。
いつ危機があるかなんてわからないし、危機なんてそもそも、ないかもしれない。だから一応、心に留めておくくらいでいいのではないか。
「じゃあ僕は作業に戻るから」
ダンボーはサングラスを戻した。ではまた機会があれば、と英二は離れる。ののこもヒヨコみたいにちょこちょこと付いてきた。
「英二君、喉渇かない?」
「うん、ちょっと、渇いた」
「じゃさ、フードコートでサイダーでも飲んでいこっ。今、私は喉渇いたという危機にあるわけだから、英二君には付きあうという義務があるというわけでー」
ののこがあんまりおどけた口調で言うものだから、普段は比較的淡泊な英二も、多少くだけた口調になって、
「またそんなことを言うー。ま、いいけど」
と、ののこと共にフードコートに向かうのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月12日
参加申し込みの期限
2015年10月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年10月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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