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寝子島神社の猫さんたち
寝子島には落神神社のほかにもう一つ神社がある。旧市街にある寝子島神社だ。寝子島の人々の精神文化を支え続けた島内最大の神社で、初詣でやお三夜祭りなどの祭事のときは島外からも参拝客が訪れている。
ご祭神は黒猫のお三夜さま。お三夜祭りの夜には不思議な力が働き、少女の姿で現れることもある。大鳥居の前には狛犬ならぬ狛猫が控え、お三夜さまをお守りしている……のだが。
「あらまあ、今日は狛猫さんはお留守でしょうか」
台座の上に、狛猫の姿がないことに気づき、
シオ・レイゼルオーク
は首をかしげる。
寝子高は卒業式だが、寝子島神社にとっては何でもない春の日の午後。
参拝客はまばらで、かわりに猫たちがいつも以上にたむろしているようだ。その中に赤い目をした小柄な黒猫と、他の猫より大柄で毛並みも立派なもっふもふな白猫が二匹交じっている。
「おや? お三夜さまと狛猫さんたちにそっくりな猫さんたち。本日の猫会議、どんなかんじですか?」
猫だまりのそばにしゃがみ込んで、猫さんたちに話しかけると、毛づくろいをしていたお三夜さまと狛猫たちは、なあ、なあん、とシオに気づいて近寄って来る。
「猫さんたち、猫的視点のお花見、今年はどうです?」
返事があるなんて思ってないけれど、猫に話しかけたいときってあるではないか。
特に人待ちをしているときは。
「タルトさん、ここで待ち合わせのはずですが、遅いですね」
◇
その数十分前――待ち合わせ時間より早く神社にやってきた
響 タルト
は、少し時間を潰そうと思って耳福池のほうに足を延ばした。その日は猫が沢山いて、元気な仔猫が一匹、他の猫より元気いっぱい駆け回っていた。タルトは楽しい気持ちでその光景を見ていたのだが、走り回っていたその仔猫が、勢い余って池に落ちてしまったのだ!
「いけない! 誰か!」
と辺りを見回したものの、助けられそうな距離にいる人間は自分しかいなかった。
咄嗟の判断だった。
タルトは池に飛び込んだ。今しも沈みかけていた仔猫を掴み、なんとか仲間の猫たちが待つ陸に上げる。そこまでは良かったのだが、そのあと滑った沼底の石で足を滑らせ、どぼんと頭まで水に浸かってしまって――。
(猫になっちゃった!? なんで!? ……夢なのかな? 妙に違和感ないけど……)
微かに残っていた神魂のせいで、タルトは猫になっていた。混乱し戸惑ったが、猫としての動き方は自然と分かる。まるで、一度覚えた自転車の乗り方を忘れていないかのように軽やかに、タルトは道を駆け抜け、塀の上にひょいッと上る。
そのままついお散歩をしてしまったが、そう言えばシオと待ち合わせをしていたんだったと思い出す。
寝子島神社の境内に向かうと、シオは猫だまりの中でまったりしていた。
タルトはシオに駆け寄った。
(シオさんごめん、遅れちゃった)
そう、謝ったつもりだったけれど、口から出た言葉は「にゃー」。
「あら、可愛い猫さん、なでなでさせれくれるの?」
シオはタルトがタルトと気づかず、優しくなでなでしてくれる。
その手があまりに気持ちがよくて、タルトは猫の本能でゴロゴロと喉を鳴らした。
「何だかタルトさんを思い出す猫さんですねー。抱っこしちゃったり出来ますか」
「にゃあ(いいよ)」
タルトは了承し、自分からシオの手の中に飛び込んでいく。
「人懐っこいですね」
「なぁぁん(抱っこされるのも気持ちいい~)」
「そうですか、気持ちいいですか。ふふっ、本当にタルトさんな気が……」
「にゃあ(そうだよ!)」
「……そうなの?」
人語と猫語だがなんとなく意思疎通できてしまうのは友人ゆえか。
「人が猫に? 寝子島だからそれもフツウ? ……ってどうしてそう思うんでしょう。でも確かにそんな気が……」
混乱してくるが、目の前の猫がタルトであると受け入れている自分がいるのは事実だ。
「うん、寝子島は普通ではないことがある。そういう感覚があります。でも、それが薄れるのは寂しい。その先にも楽しいことはあると思いますが、寝子島は普通じゃない島であってほしい」
シオはタルトを地面におろすと、お三夜さまと狛猫さんたちによく似た黒猫と白猫をなでなでする。
黒猫は気持ちよさそうに赤い目を細める。白猫二匹は我こそシオにもっと撫でてもらおうと競うように体を押し付けてくる。ゴロゴロ喉を鳴らす彼らから、光る花びらが立ち上ってゆく。
猫集会の中にいた、よちよち歩きの子猫たちも『僕らも撫でて』というようにシオの傍に集まってきた。我先にと競うあまりに、絡まり合い、重なり合って一塊になってゆく。
「子猫さんの集まった猫団子可愛いっ!」
シオは歓喜した。
今日のような当たり前の風景――誰かと分かち合い見続けたい景色を守り、継承したい……。
それが今のシオの願いだ。その考えと、
黒白 滴
という少女の記憶は、シオの中で結びついている。どうしてなのかはよく思い出せないのだけれど。
(滴ちゃん元気かな)
シオはまったりと瞼を閉じる。
「お花見したいですねー。お花見団子、食べたいです」
「にゃあ――私も!」
タルトが同意した瞬間――不完全だったろっこんは短時間で解け、タルトは人間の姿に戻っていた。
シオはぱちくり目を開ける。
「あら? タルトさん、いつからそこに?」
「ええと、いつからだろう?」
「ふふ、いつからでもいいですね」
シオとタルトはのーんびり。
春の神社でくつろぐのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ホワイトシナリオ(100)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
日常
冒険
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
79人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年08月04日
参加申し込みの期限
2024年08月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年08月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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