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転がる不法投棄 from 宇宙
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【9番ホール 581ヤード・パー5、地形を制するものが勝つ】
9番ホールは距離の長いトリッキーなコースだ。グリーンを包むようにして広大なバンカーとすり鉢状の池が配置され、このゴルフ場の中で最も初見泣かせなコースとなっている。なんていったコースの解説はどうでもいいのだが、この9番ホールでもいよいよダンゴムシとの衝突が始まろうとしていた。
「作戦通り、上手くいくかな」
芝の中央に立ち、ゴロンゴロンと近づく影たちを見据えながら
日暮 ねむる
。
「下調べは完璧だ、やれるよ」
伊賀 解理
はトレーニングボールをバウンドさせウォーミングアップする。9番ホールの面々は地形をしっかりと把握し、作戦を立ててダンゴムシたちを迎える。ダンゴムシたちの影は、小さいものはいくつもあり、巨大なものはどうやら2つ。
「装甲が堅いタイプはいないみたいだね……なんとかなるかな」
「とりあえず散らばろうか」
「オーケー」
2人、別々の方向へ駆け出す。
「さあ、こっちだよ」巨大型を誘い出す
日暮 ねむる
。「かかっておいで〜」
ゴロン、と巨大型がねむるめがけて加速しだす。
「こいつのスピードなら僕の足でも」
体育が苦手な自分でもなんとかなりそうだ。まとわりついてくるスピード型にも気を配りながら、巨大型を目的地へ誘導する。
「チェックメイトだ」
バンカーへと足を踏み入れる。当然これを追って巨大型も深くくぼんだ砂地へと侵入した。ねむるはバンカーを突っ切り再び芝上へと出るが、巨大型は砂を搔き込むばかりで前に進まない。空回りした状態で停滞している。
「砂が邪魔で動けないでしょ」
クスリと笑む。しびれを切らした巨大型は丸まりを解く。ねむるはこのときを待っていた。
「額はこの辺かな」ダンゴムシの頭部と思われる辺りに触れる。「ゆっくりお休み」
ねむるのろっこん「In to the Sleep…」。昆虫も睡眠は取る生き物。その昆虫をベースにした宇宙人お手製のこのダンゴムシも、眠る機能は備わっていた。足の動きをピタッと止め、砂の中で銀色のドームがたたずんでいるかのようだ。
「あとはスイッチを押すだけだけど……ちょっと骨が折れるな」
巨大型をひっくり返すのはどだい無理な話。砂を掘り分けつつ腹部に潜り込み、スイッチを押すしかないようだ。
「う〜ん、この無数の足は気色のいいものじゃないな。夢に出てきそう」
足元をすくいにかかってくるスピード型を跳躍で避けながらも、解理は走ることを止めなかった。
「速い奴は後回し。まずはあいつから」
後方10メートルほどのところに迫る巨大型をちらりと振り返る。彼女もまた巨大型の駆除を目的としていた。
ねむるが砂なら、解理は池。地形を活かした戦術を編んでいる。
池の間際。ゴルフコース内のため策はない。池の中央にぽかんと月が浮いていて、水中もうっすらと見ることができる。拾われないままのゴルフボールが3つほど信じているのが見える。
解理は巨大型へと向きを変えた。すでに解理の目前へと迫っている。
「虫さんの動きは単調だねえ」
ギリギリまで引き寄せてから、横っ飛び。巨大型は方向転換するきっかけも与えられず、池の中へゴボゴボと沈んでいった。
「ここまでこちらの思惑通りだと、拍子抜けなんだけどな」
すり鉢状の池に嵌まったダンゴムシ。水中である上に、底は藻やヘドロのせいで滑りやすく、玉のままでは如何ともし難い様子。
「さあどうする? どうする?」
池の縁で中腰になり、観察を続ける。巨大型は止むなしというように変形を解除し、足をもそもそさせて犬かきするように這い上がってきた。
その、必死に這い上がってきた巨大型を、畳返しの要領でひっくり返そうとする、が。
「う……重い」
水中ならなんとかなるかと思ったが、解理ひとりの力では難しいようだ。
「お待たせ、僕も手伝うよ」
バンカー方面を片づけたねむるが駆け寄る。
「……」
不機嫌を貫き、戦前の作戦タイム中、聞いているのか怪しげだった
ナイト・レイヴン
も加勢する。顔はやはり不機嫌なままだ。
「よっしゃあ!」
3人の力で見事、巨大型をひっくり返すことに成功。大きな波紋がいくつもできる。ダンゴムシの足が、得体の知れない植物のように、水面に咲き乱れた。
「トドメはこれだ」
言うが早いか、腕に装着していたトレーニングボールを投擲し、腹部の赤スイッチをオフ。
「地の利を活かした僕たちの勝利!」
戻ってきたボールをキャッチする。
本コースの巨大型殲滅。残るは小粒なスピード型だけとなる。
「あいつらの相手をするなら、この広いフィールドじゃない」
解理とレイヴンが“そこ”へ姿を消すのを見届けてから、ねむるはキーホルダーを取り出した。
「これを鳴らせば」
防犯ブザーのキーホルダー。ビビビとけたたましい警告音が、ダンゴムシたちの注意を引く。
ブザーを慣らしたまま、ねむるも“そこ”へ。
そことは、木々の茂った完全なOB。
ブザーに誘われてオフロードに飛び込んだスピード型たちは、ある者たちは木に衝突して意識を失い、ある者は高く伸びた草に回転力を奪われる。気絶しているものは解理によって速やかにスイッチを押された。
「僕の役はここまで。後は勝手に自滅するか、他の人たちに頑張ってもらおう」
林の闇へ溶け込むねむる。代わって前に出てくるのはレイヴンだ。
「悪いがお前らは俺の八つ当たりに付き合ってもらうぜ」
堪えていた感情を一気に沸騰させると、レイヴンのろっこん発動条件がそろう。拳をスピード型めがけて突き出すと、「衝撃砲」、空気を圧迫する波が放たれる。月明かりのさほど届かない林中、相手にとっての不利はたくさんあるが、こちらにとっても身動きしにくいリスクはあった。レイヴンの中遠距離タイプのろっこんはその状況下にあって、かなりの有利。
レイヴンのイラつきは収まらない。
(なんでいつも空回りなんだ)
動けば動くほど、レイヴンの後悔の念は拍車をかけて強まった。衝撃が木を揺らし、木の葉がカサカサと落ち、彼の肩に降り掛かる。
「おらぁ!」
右手、左手の順で拳を突き出し、飛びかかるスピード型に立て続けて衝撃波を食らわす。
虫たちを駆逐していってもなお、レイヴンの気持ちが晴れることはなかった。
おっきいごろごろは怖いけど、ちっちゃいごろごろならお手伝いできそー。
にゃーくんは得意の木登りで枝の上まで来ると、葉の間から覗く月を見る。
にゃーもそろそろ大人! だよね? だからお手伝い!
月に向かって一声鳴くと、眼下から騒がしい声が聞こえだす。ブザーの音や、ごろごろが草を轢く音、木が突然揺れてにゃーくんは慌てて爪を木皮に噛ませた。
「待てー」
グリーンに残るマイペースなスピード型を追い込むのは
桜庭 円
の役目だった。
(うわ、これいい運動になるかも)
逃げ足の速い彼らを追うのは至難だった。1匹ずつ、林の中へと近づけさせる。
「よし、にゃーくん1匹様ご案内だよ」
林に入る寸前まで来たダンゴムシは速度を緩める。そのタイミングを狙って、
「えいっ」
とダンゴムシをキック。手ごろな重さのスピード型はサッカーボールのようにふわり山なりとなって林の中へ消えていく。
「よろしくねー」
うん、ぼくがんばるー。
意気込むと、にゃーくんは枝を蹴った。眼下には円の蹴り込んだダンゴムシがひっくり返っている。
あれをぺちぺちすればいいんだねー。
うじゃっとしたダンゴムシの腹部に体ごとプレスするのは気が引けたので、落下とともに肉球でポンとスイッチを押す。
やったーにゃーにもできたぞー
ダンゴムシの分解を見届けない内に、そそくさと木を登って行く。
「にゃーくん次行くよー」
うわ、もう次!?
こうして、巨大型に続いて、地の利を活かし、スピード型も駆逐されていく。
「いい感じで退治できてるなー」
季節は夏の序章なれど、富士山麓の夜は肌寒い。ゴルフコースでダンゴムシを追いかけ回した円は気持ちのいい汗をかきながら、少しの休憩も兼ねて、汗を乾かすことにする。
「ふー」
襟元をつまんで風を通しているその背後で、そろりと転がる影があった。
新たにやって来た巨大型。円に向かって静かにゴロン。
「お、にゃーくんお疲れー」
木の上を伝って林から姿を現したにゃーくんに向かって手を振る円。対するにゃーくん、飼い主に向かって速度を上げるそれに気づくと、全身毛を逆立ててフーと火を吹いた。
「ん?」
振り返ったときには、月に象られた巨大型が、円の口元に暗い影を作っていた。
避けなくちゃ、という衝動とともに、間に合わない、という諦観の感情がわいた、その瞬間。
林の中から飛び出す者がいた。
「ちっ」
レイヴンが円と巨大型の間に滑り込む。両手を広げ、巨大型の転がりを全身で押さえにかかった。
「早く逃げろ……!」
レイヴンの気魄に圧倒され、無言でうなずき走り出す円。それを見届けると、力の限り巨大型を押し投げた。巨大型は軌道を逸れ、ちょろちょろとコース上を転がる。停止するとバック運動、レイヴンに標的を変える。
「また来やがるか」
揺さぶられる脳に吐き気を覚えつつも、レイヴンの感情はさっきまでよりもだいぶましだった。誰であれ、守れたという事実が、今の彼の負担を軽減させていた。
「だが、まだイラついてることに変わりはなくてね」
最後の一波。感情の全てを込めて、拳を突き出す。
「おらぁ!」
ひと際分厚い衝撃波が、転がる巨大型目がけて伝って行く。
次に意識を戻したとき、レイヴンはゴルフカートの助手席にいた。ホールをつなぐコンクリート上を、小さなエンジン音を立ててのん気に走る。夜であることを除けば、ゴルフ場でよく見る光景に違いなかった。
「気がつきましたか。気分は大丈夫ですか。お水要りますか?」
ハンドルを握るキャディー、ではなく、救護班の
北原 みゆき
。
「ん……でっかい虫は」
「ろっこんの衝撃波でひっくり返っていましたよ。私がちょうど通りかかったので、スイッチは押しておきました」
「そうか」
「円ちゃんやねむるくんが感謝していましたよ……唯一の戦闘タイプでしたし、危ないところをサポートしてくれたから」
無言になるレイヴン。
「……ここに転送される前に、何か嫌なことでもあったんですか?」
遠慮がちに尋ねるみゆき。
「なんでそう思う?」
「……なんとなく、です」
「大したことじゃないさ」
「そうですか」みゆきは少し間を置いてから続ける。「詳しいことは分からないけど、あれだけ仲間想いなんですから、きっと大丈夫ですよ」
カートは人気のない暗いホールを突っ切って行く。
「もう少しで安全な場所に着きます。オカマみたいだけどオカマじゃない人や、変態さんとかいますけど。そこで体を休めてください」
「ああ……」
むき出しのカートに吹いてくる風が、心地よかった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
小西 秀昭
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
22人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年11月30日
参加申し込みの期限
2013年12月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年12月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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