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桜のつぼみは、あとどれくらいで
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3月も半ばとなれば、暖かな日差しに包まれることもある。
けれど今日は、ノープランのデート。外に出るのか建物内で過ごすのかも決めてなければ、アクティブなのかまったりなのかもわからない。
身支度の途中でテレビを付けた
早川 珪
は、天気予報がタイミング良く流れることを願って、コーヒーを淹れながら暫し待つことにした。
とは言っても、インスタントなどお湯を注げばそれで完了。待ち時間を潰そうにも、電気ケトルの仕事が早すぎて、珪はゆっくりと香りを楽しむくらいしかすることがない。
インスタントとは便利な物で、誰が作っても、料理の苦手な珪が作っても、分量さえ守れば同じ味がする。
……はず、なのだけれど。何故だか今朝に限っては、やけに味気なく感じた。それは今日、彼女と会う約束をしているからだろうか。同じインスタントなのに、不思議と美味しいコーヒーを淹れてくれる、少女と。
無意識に彼女が淹れてくれたものと比べてしまって、1人で飲むいつもの味が違う飲み物のように感じてしまう。
(……デート、か)
そう呼べるような、親しく出かける異性は
綾辻 綾花
ただ1人。
けれども、珪は教師で綾花は生徒――お互いの気持ちはどうあれ、デートと呼称するには些か抵抗があった。
もう卒業も間近なのだから、いいんじゃないか。
まだハッキリと聞いたわけでもないのに、気持ちを決めつけるだなんて失礼じゃないか。
様々な思いを交錯させ、何かを押し隠すようにコーヒーで流し込む。
「卒業式が終わっても、綾辻さんは
生徒
だから」
まるで暗示をかけるように、珪は大きく独り言を発した。
卒業生は、3月いっぱい寝子島高等学校に籍を置く。綾花が本当に卒業となるのは、4月になってから。
だから、何かを伝えたそうにする綾花へ言ったのだ。大切な言葉を聞くのは
『桜の季節が終わる頃』
と。
けれど今年の開花は早そうで、天気によっては3月中には散り始めてしまうこともあるだろう。
そうなったとしても、綾花は言葉の意味を理解してくれているはずだから、心配はしていない。その証拠に、今まで何も言わずにいてくれている。
(だけど僕は……それに甘えていていいのかな)
そんなことを考えているうちに、テレビからは明るい気象予報士の声が聞こえてきた。
寝子島の天気は1日快晴。ところにより、春らしい強い風が吹くでしょうと、調節できるアウターをお勧めしている。
なるほど、と思って時計に目をやれば、約束の時間は迫っていた。珪は寝室へ戻るとクローゼットを開けて、少し落ち着いた赤のパーカーと黒のレザージャケットを取り出し、急いで身支度を整える。
いつものように、黒を基調として赤が差し色のコーディネートだけれど、この季節には重苦しいだろうか。少し悩むように視線を彷徨わせた先、成人男性の家には似つかわしくない
ぬいぐるみ
があった。
白くてやや大きめの瞳をしたテディベアは、
誰か
に似ている。どちらかというと、彼女は熊より猫な気もするけれど、この日はそういう日だったのだから仕方が無い。
(この服も……気に入ってくれているのかな)
テディベアが着ているのは、鮮やかな露草色のゆったりとしたニットと、ミモレ丈の白いプリーツスカート。
この装いは、昨年秋のキャットロードで
珪が綾花に選んであげた服
と似ている上、本まで持っているのだ。まるで綾花の分身のようにも見えてきて、珪は照れくささを誤魔化すようにテディベアの鼻先をつついた。
(あのとき、綾辻さんに似合う服を選んだんだっけ? それにしては……)
自分の好みを聞かれたような気もしたが、どう答えて選んだだろう。彼女と出かけた回数も多く、全てを記憶しているわけではないが、綾花に似合う爽やかな色と清楚な雰囲気が好ましく思う。
「……行ってきます」
ポンポンとテディベアの頭を撫でて挨拶するのは、特別日課なわけでもない。
だけど今日は、お出かけではなく『デート』らしいので。
その言葉に見合う日になるようにと、願っていいものかは迷うけれど……珪は少し楽しみに車へと向かった。
車を走らせ、ものの5分もしないうちに目的地に着いた。
卒業するのを機に早めに寮を出た綾花は、珪のアパートのすぐ近くで一人暮らしを始めたからだ。
そのマンションの前で、綾花が大きく手を振っている姿が見え、珪は車を緩やかに停める。
「珪さん、今日は楽しみですねっ! ……でも近いんですし、やっぱり迎えに来て貰わなくてもアパートまで」
「それはダメって言ったよね?」
ぴしゃりと言い切りつつ、珪は綾花のために助手席の扉を開けた。
「……人目がないとは言い切れないし。それに、待ち合わせの方が『ぽい』んじゃないかな」
出鼻を挫かれたかのような顔をする綾花を見ながら、珪は人差し指を唇に当てる。その姿に、しょぼくれそうな気分だった綾花は、瞳を輝かせて頷いた。
「はい! 今日は――」
――デート、ですもんね!
珪にだけ聞こえるように、それでも弾んだ声で言う綾花に苦笑して、珪も運転席に戻る。
「さて、僕はノープランって聞かされているけど」
「ノープランのままです。作戦会議をしながらドライブしましょう!」
「ははっ、了解。じゃあまずは……エノコロ岬を眺めながら海岸沿いを走ろうか」
窓を開け、春の風を浴びながら車は走る。楽しみなデートの始まりだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年09月20日
参加申し込みの期限
2024年09月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年09月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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