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いくつかの店を渡り歩き、その度に試着して。
ランチ休憩を挟みつつ、春のデート服を無事に購入できた綾花は、満足気にショッパーを抱きしめた。
「1度車に置きに行く? それとも、僕が持とうか」
「珪さんが選んでくれた大切な服ですから、私が持っていたいです」
けれど、こうして喜ばせてもらってばかりもいられない。
なんたって今日はデートなのだ。お互いのことを知り、仲を深めるための大切な
デート
。
「次は、珪さんの行きたい場所に行きましょう!」
海岸沿いのドライブデートを楽しんでいるときに、お互いの好きなことをしようと約束した。あまり自分のことを積極的に話さない珪だけど、今日は彼の好きなことが、好きな場所が知れるのだ。
「うーん、いくつか考えてはみたんだけど……」
ワクワクしている綾花とは対照的に、珪は煮え切らない。
例えば共通の趣味はあって、本屋に赴けば話も弾むとは思う。それは好きな場所であり、好きな時間でもあるが、きっと綾花が求めている『珪の好きなこと』ではないはずだ。
かといって、そう多趣味でもない。意外な一面を見せたくないのではなく、日本各地を転々と引っ越していた珪にとって、道具一式を揃えなければいけない何かよりも、どこに行っても楽しめる読書が優勢だったのだ。
「そう、いや……うん。心当たりがひとつだけ……ちょっと待ってて」
どこかに電話をかけ始めた珪は、営業時間を確認して予約をしている。
手短に済まされた会話からは、どんな店かを想像することもできず、綾花は不思議そうに首を傾げて自分の服装を見た。
(珪さんに選んで貰った服は、そこまでカジュアル過ぎないと思うけど……)
わざわざ予約をするくらいだ、少し大人なお店なのかもしれない。
いや、ただ少し遠方で、念のために予約をしただけかもしれない。
でもここは、お店の集まるシーサイドタウン。ここから離れているとなると――。
「お待たせ。夕方からみたいだから、もう少しこの辺りで時間を潰そうか」
「あ、じゃあ私、観覧車に乗りたいです! にゃんこに会える、謎解きがあるみたいですよ」
不安を振り切るように、綾花は精一杯の明るい声を出す。
(大丈夫。連れて行けないような場所だったら、そもそも珪さんは選んでない……はずっ!)
楽しみだけど不安なのは、自分が子供だからだろうか。それともまだ、生徒だからだろうか。
手を繋ぎ、観覧車の乗り場までウィンドウショッピングをしながら進んでいくと、アクセサリーショップが目に入る。
「……楽しみ、ですね?」
「猫に会えるのが?」
口ではそう言いながらも、手を引き寄せてくれる。きっと彼の中で、教師である部分が線引きをしているのだろう。
「それ『も』楽しみですっ!」
だから綾花も負けじと言い返す。
(恋人になれたら、そのときは……)
でもその日は今日じゃない。
だから綾花は、意味深にふふりと笑うだけにしておいた。
観覧車での謎解きを見事クリアした2人は、仔猫と存分に戯れ合った。
その余韻に浸る綾花は、珪の車の助手席で実に幸せそうな顔で振り返っている。
「ちっちゃくて、ほわほわで……可愛かったです……」
「就業前っていうから、猫もシフト制なのかと思ったけど、『働けるようになる前』ってことだったんだね」
片手で収まるくらいの、小さな猫。まだ人慣れしていない子もいたけれど、無類の猫好きである綾花にしてみれば、寄ってくるばかりが猫でないと知っている。むしろ、威嚇されても可愛いものだと思ってしまう。
「珪さん、本当にありがとうございます! 私のお願い、いっぱい聞いてくれて」
「おや? じゃあ、もう家に送り届けたほうがいいのかな」
「だ、ダメです! 今度こそ、珪さんの行きたい場所に行くんですから!」
悪戯な顔で笑う珪は、行きと同じように車を海岸沿いに走らせ、どこに行くかは教えてくれない。
ひとまず家へと向かう交差点を右折せず、直進してくれていることに綾花は胸を撫で下ろした。
「……そんなに信頼されてると、ちょっと困るな」
信号待ちの間に盗み見た綾花の様子に、珪は独り言のように呟いた。
けれど、今は風の冷たい夕暮れ時。行きと違って車内の窓は閉めているから、その声は十分綾花に届いた。
どうしてと聞いてみてもいいだろうか。それとも、何を困らせているのか考えてみるべきだろうか。
思案する間にも、車は星ヶ丘を走り、住宅街を外れて大きく左へ。一体どこに、と思う間もなく、珪は手近なボートハウスの影に隠れるように車を停めた。
「珪、さん?」
ここが、珪の好きな場所だろうか。
どこかお店を予約していたみたいだけど、隠れ家的なレストランだろうか。
疑うことを知らない、純粋な瞳がじぃっと珪を見つめている。それに吸い込まれてしまうように、珪はそっと綾花の頬に触れた。
「本当に、着いてきて良かったの?」
車なんて逃げ場の無い空間へ、警戒心も無く。あなたの好きなところへ連れて行ってと言う言葉が、どんな危険な意味をはらむとも知らないで――何もしない、人畜無害な男だと信頼しきって。
するりと綾花の頬を撫でた手は、そのままヘッドレスト部分へと置かれる。まるで目を逸らすことも、車を降りることも許さないと言うような仕草をする彼は、知らない男の人のようにも見えた。
「……私は、帰りません」
けれど綾花は、怯まずに珪を見た。
顔が近くてドキドキする。いつもと雰囲気が違うような気もする。だけど。
「珪さんを知るまで、帰りませんっ!」
「そう。……なら、おいで」
車を降りた珪は不敵に笑う。
それは、もう暗くなり始めた夕焼け空が、彼を妖しく照らしているからだろうか。
「綾辻さんを、悪いことに誘ってあげる」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年09月20日
参加申し込みの期限
2024年09月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年09月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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