this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
二月の魔法は春を呼ぶ
<< もどる
1
…
22
23
24
25
26
…
28
つぎへ >>
真白が『三人』と呼びかけたのは、もちろん紅美と千絵、陣がそろっている状態を想定したものである。
レジカウンターあたりを探したが『店内巡回中。ご用の方はブザーを押してください』の但し書きと、ミサイル発射ボタンを模した呼び出しブザーがあるだけだった。
奥へ進むと見つかった。しかし紅美と陣のふたりきりだ。千絵はいない。自販機脇の休憩ベンチ、奇しくも
先日
、真白と紅美が話したちょうどその位置にいる。
「こんちゃーす。千絵ちゃんは?」
真白が声をかけると、陣と紅美ははっとしたように顔を上げた。真白が声をかけるまで接近にすら気づかなかったようだ。
何かあった――?
陣が真白に先んじて紅美に告白ずみなのは前述の通り。
されど真白は瞬時に感じ取っている。紅美が受け入れてにわかにロマンティックな空気が発生したというわけではなさそうだ。かといって、紅美がきっぱり断って陣が沈没といった正反対の展開でもないのは一目瞭然だ。
やあと陣は片手を上げて、
「おー、そういえば」
千絵ちゃん、まだ来てないねと言った。
「今日な、寝子中(寝子島中学校)午後休みなんよ」紅美が説明する。「新一年生の入学説明会。うちが平日真っ昼間から来れてんのはそのおかげ」
「じゃあ千絵ちゃんは?」
「あいつ居残り。現一年の代表としてスピーチすんだってさ。いまごろは『春から寝子中生になるみなさん――』とかなんとかアイサツしてるはず。んなこと言ってる自分は四月からいねーのにな、何やらされてんだか」
真面目な千絵のことだ。学年教師たちの協議によって、ありがたくもない白羽の矢が立ったにちがいない。
「ああ、なるほど」と言う真白に、
「ドーナツ」即座に紅美がつけくわえた。
「ごめん、なんでドーナツ?」
「『なるほどドーナツ』。由来わかんねーけど最近、千絵とあたしの間ではやってんの。感心したり納得したら『なるほどドーナツ』」
「ストンと腑に落ちた感じをドーナツの穴で表現してるんちゃう?」
思いつきだけどさと陣が言うと、
「おお、なるほどドーナツ」
ポンと紅美は手を打ったのである。
ドーナツはともかく――。
真白は思った。
やっぱ七枷くんは同志だ。信用できる。
紅美とのことについては独断で話を進めない、という暗黙の協定が陣と真白のあいだで成立していた。
・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*
少し時間を巻き戻す。
陣が紅美に気持ちを打ち明けた後でありバレンタインデー当日よりも後、しかし現在よりは前、とだけ記しておこう。
その夜、寝そべっていたベッドから真白は身を起した。携帯から電子音がしたのだ。NYAINメッセージ到着のしらせだ。夜にNYAINが届くのは珍しいことではないが、なにやら胸騒ぎがしてスマホを手に取った。
発信者は七枷陣、
『いま話せる?』
と短いメッセージだったがそれだけに、真剣な話だと真白は理解した。
ガーナックΤ(タウ)のアイコンで「OK」と返事して着信を待つ。
すぐにかかってきた。コール一回目の半分もしない時点で取った。
「電話なんてめずらしいね。どしたん?」
「ちょっと時間もらえる?」
「どーぞどーぞ。ぼけーっと漫画読んでただけだし」
店(『クラン=G』)で会っていたならきっと、「なんの漫画?」「ニャンダムの外伝のこないだ出たやつ」「いっぱい出てるからなー、どれ?」といった風に話が転がったはずだが、陣がそれ以上掘ってこなかったあたりからも真剣さは推して知るべしだ。ただし彼は思い詰めたような声ではなかった。
「白さんには話しといたほうがええと思って」
「うん、わかった」
言いながら真白はベッドの上に正座している。
もうこの時点で十中八九、真白は内容を想像できたが邪魔せず先をうながした。
予想通りだった。
「察してたらごめん。じつは僕、この前、紅に告白した」
謝ってるってことは――だよね。
七枷くん、私が紅ちゃんに想いを寄せてること、気づいてるってことだよね。
まあ当然か。てかバレバレだったろーし。
同じ気持ち、紅ちゃんに抱いてる同士なんだからなおさら。
真白は苦笑いした。
「謝ることないよ全然。うん、まあ正直、先越されたーとは思ったけど」
「ていうことは知ってるんだ」
「……紅ちゃんから、聞いた。私こそ七枷くんに黙ってたこと謝るよ」
「いやいやいや、むしろ紅の了承もなく言うほうがまずいんちゃう!?」
出し抜こうとしたわけじゃない、と、陣はそのときの状況を説明した。
「展開的に言わざるをえなかった、っていうか、あの場面のなりゆき上、僕が気持ちを打ち明けないと確実にこじれるのが目に見えててさ……」
「わかるよ。こじれきってたかもしれない」
「それな。紅のキャラ的にはどうしても」
「だよねー」
お互い、面倒な相手に惚れてしまったというように笑い合う。同病相憐れむというやつか、すこしちがうか。
「それでごめん、白状ついでに訊くけど」
「私も告白したか、ってことかな?」
「さすが察しが早い。そういうこと。白さんはもう紅に伝えた?」
「いや……悩んだんだけどね」
真白は真白でそのときの状況を明かした。
「そっか、まだハッキリ伝えてない、と」
「紅ちゃんが推測してくれてりゃ別だけど、あのとき三分の一くらい『紅子』ちゃんになりかけてたってのもあるし……」
「案外鈍いとこあるしな、あいつ」
「そーそー。ブラフ系のゲーム苦手だし」
僕の意見やけど、と前置きして陣は言った。
「なら、君もちゃんと言っていいと思う。紅に、自分の気持ちを。先にぶっこんだ僕が言うのはちょっとアレやけど、この件はフェアでいたいと思うんよ」
「私も同じラインに立たないか、ってこと?」
「うん。追いこんだら紅子が出るかも……って危惧するのなら、負の感情からの追いこみじゃないんだし大丈夫やろって気がする。たぶんやけども」
「でも私の印象じゃ、紅ちゃんは恋愛そのものに抵抗があるようだった。援交狩りやってた記憶の、罪悪感からかもしれないね。それとももっと深いトラウマがあるのかな……?」
真白はかつて、アイスピックを逆手に握った紅美を目の当たりにしたことがある。そのとき紅美は怒ってはいなかった。むしろ冷静だった。だが真白は彼女から純粋なまでの憎しみを、怒りを欠落した復讐心を感じとった。思い出すといまでも肌が粟立つ。
「私は『紅子』ちゃんが、紅ちゃんとまったくの別人格だとは思わない。弱い紅ちゃんを守るために、彼女のなかの強い部分が紅子ちゃんとして生まれたんだと思う。バレンタインの日も、紅子ちゃんは紅ちゃんを守るため入れ替わろうとしてた、って気がしてならないんだよ」
「そっかぁ……かもなー」と陣は大きく息を吐いた。「でもその仮説通りなら、白さんに紅子が牙をむくことはないよね?」
「たしかに」
「もし何か問題が出たらそのときは……僕らでまた解決すりゃいいだけの話やん? だから僕は、行って来い、女の子――って言いたいな」
「いい意見、それに考えるきっかけ、ありがとう」
「大したこと言ってないかもだけど」
「でも告白するかどうかは、まだ考えさせて」
「もちろん」
「じゃあ」
「じゃあまた。学校か『クラン=G』で」
<< もどる
1
…
22
23
24
25
26
…
28
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
二月の魔法は春を呼ぶ
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年03月17日
参加申し込みの期限
2024年03月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年03月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!