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二月の魔法は春を呼ぶ
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牛丼を発明した人は誰なのだろう。きっと天才だと英二は思う。
甘辛く煮た牛肉とタマネギは、白米との相性が抜群だ。しかもこのファミレスの白米は粒だった硬めの炊き具合なのである。ご飯単体だと好みが分かれるところだろうが、砂糖醤油のつゆが染みこむと絶妙のやわらかさへと変貌する。牛丼の後味が残る舌で味噌汁を一口して塩気を絡めれば、何層ものコクをもつアンサンブルが生じた。サラダのメインはシャキシャキとした白い大根で、上には海苔、かいわれ大根と鰹節がどっさりだ。英二は和風、ののこはごまドレッシングをぐるりとかけた。さらにドリンクバーのコーラを添えると、牛丼屋で食べるのとはまったくちがった味わいとなる。さして値は張らないのになんともお得、贅沢な気分なのだった。
牛丼セットをほおばり幸せな満腹を獲得したのち、英二とののこはシャトルバス乗り場まで歩いた。
道々話すのはやはりゲームの話、それも、もっぱら『Tales Of the Sky』略して『TOS』についてだった。
「英二くん『TOS』終わったんだー」
「ようやくね。といってもサブクエストはあまりこなさないでシナリオを進めた結果のノーマルENDだから、あまり特殊な展開は見てないかも。ガーナックだってΔ(デルタ)までしか出てないし」
「あー、ということは」
言いかけてののこは、自分の口を手でおさえた。
「またネタバレするところだった。危ない危ない」
「ネタバレって?」
「じつは隠し要素の話で」
「そうなんだ!? 控えてくれて助かるよ」
「中盤から終盤にかけては隠し要素満載なんだよー、唯一男性型のガーナックも出たりしてね……ってこれ以上、いけない!」
まだまだ自分はゲームのうわずみをすくっただけなのだろう。聞いているだけでたまらなくなってくる。
「気になっちゃうなあ~」
帰ったらすぐ二週目のプレイをはじめよう、英二はかたく心に誓った。
バス停につくと数分せずしてバスがやってきた。大型玩具店『ハローニャック』はベイエリア、それも倉庫街を抜けたやや不便な場所にあるため、シーサイドタウンなど複数の場所に無料送迎バスが来ているのだ。歩いても行けないわけではないがあったほうがずっといい。重宝している。
寝子島のバスはバリアフリーが進んでいる。このバスも例外ではない。階段ではなくスロープをあがって二人がけの席に座った。英二が窓側、ののこが通路側。商魂たくましいというべきか、バスそのものがハローニャックという夢世界の一部というべきか、車内は玩具やゲームの新作、セール情報の告知でにぎやかだ。
このバス、何度か乗ったな。野々さんと。
「四月になったら映画も行こうよ」
英二が提案するとののこからは質問が返ってきた。
「デートで?」
「デ」一瞬詰まってから回答する。「デート、ってことで」
英二にとってはまだ、使い慣れないマジックワードだ。
デートすなわち牛丼、からは進んだみたいだけど、ののさんの場合恋愛的な意味はそんなになくて、僕と出かければ『デート』ってことみたいだからいいのかな。
でも――デートって本来、それくらいの軽い意味な気もする。
僕とののさんもそんな感じかもしれない。
親しいけど恋愛と言い切るほど濃くなくて、ただの友達よりはいい感じな距離感、三年間そうだったし、この気さくさがとても気に入ってた。
卒業して環境が変わったらどうなるんだろう。
遠のいてしまうのか、逆にもっと近づくのか。もちろんこのまま、ってのもあるだろうけど。
僕は……どうしたいんだろう。
「英二くん?」ののこが不思議そうな顔をした。英二が一瞬黙ってしまったせいだ。「どうかした?」
「あ、ごめん、ぼーっとしてた。映画の話だったよね。バスの振動のせいかなあ」英二はとりつくろって気を取り直す。「もうすぐ公開といえば、やっぱり『ゴアラ』だね。海外版の新作」
「それそれ! ゴアラ対ゴング、第二弾! 予告編みたよ。二大怪獣がキャッキャウフフな感じで追いかけっこするの。仲よさそうなんだよねー」
ののこも楽しみにしているらしい。
「僕もプロレスっぽい雰囲気が大好物だったりするから、これは見逃せないな、と」
「ハローニャックで先行前売り券が売り出されてるはずだよ。せっかくだし買おうよ」
「うん」
「ゴアラかゴングのミニフィギュアがつくやつ」
「うんっ!」
本日発売なのである。もちろんそのつもりの英二だ。実を言えば英二の部屋の壁貼りカレンダーだって、この映画のものだったりする。近いうちにののこに見せて驚かせたい。
「映画公開に先行してグッズも発売されてそうだよね」
言いながら英二の脳内には、おなじみゴアラのテーマが流れ出している。
「見たい見たいっ!」おそらくののこも同様ではないか。
たちならぶ港湾倉庫の合間から尖塔のような屋根が見えてきた。ファンタジー世界のお城風のものだ。
「そしてハローニャックといえば」ののこの声に、
「メリーゴーランドだね」英二が合わせる。
「イエス!」
「乗ろうよ今日も。ついでに、食品コーナーに置いてある海外製の謎ジュースにもガッツリ付き合うよ」
「付き合ってくれるの?」
「もちろんだよ!」
今日のおでかけけも、きっといい思い出になる気がする。
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あとがき
担当マスター:
桂木京介
ファンレターはマスターページから!
ご参加ありがとうございました! 桂木京介です。
前作『MODERN LOVE/バレンタインデーくれー知ってるよ!』と同様、本作も私の過去作と呼応するタイトルとなりました。といってもたまたまなので、次は特に過去の関係ないタイトルを用意したいと思います。(まだ考えてないけど)
春の気配が感じられるようなアクションの数々、ありがとうございました。咲き誇っている花、これから咲く花、さまざまでしたね。おかげさまで活き活きと描くことができたと思います。
今回も構成の都合上、時間軸はバラバラで行ったり来たりします。ごめんなさい。
それではまた新たなシナリオで会いましょう!
ご意見ご感想、切にお待ち申し上げております~!
桂木京介でした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年03月17日
参加申し込みの期限
2024年03月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年03月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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