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人事を尽くして天命を待つ、ってやつか。
受験も終わりあとは合格発表を待つだけ。
もちろん『不』合格発表かもしれないけどさ……悩んでももう仕方ないよね?
だから本日も、
七枷 陣
は丸一日バイトに入った。
街はデートウィークというけどいまの僕には変わらず縁もなく、店の中で暖房効かせてお仕事なう、っと。
ホビーショップ『クラン=G』、発注と在庫調査などの裏方業務仕事は
リチャード(リック)・ヤン
次期店長に任せ、陣はもっぱらレジに立っている。もちろん仕事はレジにとどまらない。レジ打ちの合間にはゴミ箱を入れ替えたりフィギュアの箱位置を直したり、マニアックなお客さんのマニアックな質問に四苦八苦しつつも応じたりと、それなりに忙しく充実していた。
今朝、リックに告げられた言葉を思い出す。
「――そろそろ新規アルバイトの募集を開始します」
言うまでもなかろう。あまり働かないが一応店長の
三佐倉 杏平
、そして細腕ながら三人分は働く
三佐倉 千絵
が抜けるスペースを埋めるためのバイト店員だ。千絵がいなくなるダメージは大きい。大学進学後も陣はバイトをつづける計画だが、それでも人手募集は急務だった。
「私はやはりホビー関係の知識が浅いのでね。勉強はしていますが付け焼き刃でしかありません。だからゲームや模型にくわしくて働き者で、接客もできる人材が必要だと思うのですよ。できれば数人」
とリックはのたまった。
「意地悪なこと言うようですけどもー」陣は頭をかくのである。「そんな都合のいいキャラ見つかりますかね?」
「見つかりますよ。『クラン=G』には運があります。なぜってこの店はかつて――」
キリッと真顔でリックは言った。
「ミスター七枷陣、あなたという貴重な人材にめぐり会えたのですから!」
ドーン! 間近に稲妻が落ちたような感覚。
うわびっくりした!
桐島センセーと同じ顔でいきなり言うんだもんナァ。
なもので、
「ど、どうも……」しどろもどろ返すのが陣はやっとだ。「でも買いかぶりすぎっすよ。僕ただのコミュ障陰キャですから……」語尾がどうしてもゴニョゴニョとなってしまうのは、これが陣の本音だからである。
「そんなことはありません」しかしリックの視線は動かない。「失礼ながら調べたのですが、あなたが入ってから着実に店の売り上げは上昇しています。現在(いま)の自分に自信をもってください!」
リックはど真剣なようだ。もしかしたら彼なりの軽口なのかもしれないが、桐島顔なのでジョーク風味はまるでなかった。
うわーそんなこと断言されると困るー。
……でもちょっと、誇らしい気持ちになったのは否定できないなー。
むう。もしかしたらこれが、本場アメリカンビジネス流人心掌握術なのか!?
複数の思いが交錯する陣に対し、「そういうことなので」と桐島もといリックはつづけた。「応募者があったら、できるかぎり陣さんにも同席をお願いします。大丈夫、業務時間外になったら残業代は払いますよ」
返事をきかずぱっときびすをかえし、そのままリックは自身の業務をすべくバックヤードへと立ち去ったのである。
僕がバイト面接官だって!?
そんなに人手が足りないのかよと言いたくもなるが、考えてみれば実際足りてないのだからバイトを募集するわけである。
責任重大だよ。できるのかなー。
っていうかコミュ障には一番任せられない業務じゃないの――。
思い返して「参ったなあ」と陣はため息をついた。
このとき陣は、自分以外にもため息状態の人物がすぐ近くにいることに気がついた。店外だ。ガラス越しに見える。
芋煮 紅美
だった。店に入ること自体躊躇しているかのように、行きつ戻りつしているではないか。
なにやってんだアイツ。さまようたましいかな?
だがさんざ迷ったうえとうとう、意を決したのか紅美は自動ドアをくぐった。
「いらっしゃいませー」
「どもー」だが蚊の鳴くような声で言って紅美は片手を上げただけで、上げた手で顔を隠すようにしてさっさと店内に入っていった。フィギュア棚のあたりに姿を消す。
なのに陣は視線を感じている。
やっぱりだ。棚のかげから紅美がこっちを見ているではないか。
何をまごまごしたことを。ま、気づかないふりしておくとするか。
わざとらしく陣は腰をグーでとんとん叩いて、分厚いカタログを引っ張り出すと読みはじめた。
バレンタインデーは終わったけどデートウィークで――それが関係してるんだろうか。紅のあの不審な動きは。
そーいや、バレンタイン当日は非番だったもんなー。忘れてたけど。
僕が自意識過剰じゃないなら、十四日に渡しそびれたとか、用意してたけど渡すのやめて食ったとかで、後ろめたいってとこやろうか。
だけどもまあ――。
「……おめーだよ」
「え?」
「紅。僕は、君が好きだ」
あのやりとりの直後がバレンタインなら、そりゃただの義理チョコであろうと渡しづらいわな。
紅って、考えてることがすぐ顔とか行動に出るからなー。
わかりやすすぎて草ですわよ、マム。
やーれやれ、と妙に可笑(おか)しくなってきて、陣は店内巡回のふりをしてレジカウンターから離れた。フィギュアコーナーにぶらぶら足を進めると、案の定紅美は負の走光性をもつ生物のように、ささっと陣から遠ざかっていく。
逃がさへんでー。
店の構造を熟知しているのは陣のほうだ。地の利がある陣は無秩序に進むようにして、たくみに紅美を追い詰めていった。
隠れ場所に困って、店内ドリンク自販機脇のベンチに紅美がどかっと座ったところで、
捕まえたっ!
とは口に出さないがその気持ちで陣は隣に腰を下ろしさらに、
「な……なんだよ?」
と言いかけた紅美の口に、ズボッと棒チョコ数本を差しこんで黙らせた。
「ハッピーバレンタイン。遅ればせながらどうぞだ、ほれ」
抗議する前に紅美は、ぼりぼりとチョコをかみ砕いたのである。
「なんだよこれ、陣がいっつも食べてるやつじゃねーかよ」
「いんだよ細けぇ事(コト)は!」
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年03月17日
参加申し込みの期限
2024年03月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年03月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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