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Pioggia Capriccioso
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教科書を鞄の中に入れ、忘れ物はないか確認した後で、足元のトランペットケースを持ち、
御陵 春哉
は立ち上がった。今日は、寝子島クラシック同好会の練習の日だった。次はどんな曲を練習するのかと、ワクワクしながら教室を出て、ふと耳に届いた曲に足を止めた。
聞いたことのない曲は春哉の心を捉え、自然と音のする方へと向かって歩き出す。耳元のリボンを揺らしながら廊下を歩き、見知った背中に納得する。曲自体は聞いた事がなかったものの、どこか聞き慣れた心地良い音がしたのは、同じ同好会仲間である響也が演奏していたからだった。
響也の黒い瞳が春哉に向けられ、気にしないで下さいという意味を込めて手を振る。演奏する響也の邪魔にならないように気をつけながらそっと音楽室を覗けば、可愛い女の子がピアノの前に座っていた。
依頼報告書に目を通し、学生支援部部長の
浅山 小淋
は解決の判を押すと解決済みの依頼書の入ったファイルに閉じた。時計を見上げれば、そろそろ出なければならない時間だった。今日はこれから、寝子島クラシック同好会で練習がある。
スケッチブックの新しいページを開き、先に林檎のついた赤いシャーペンを走らせると、本を読んでいた
御剣 刀
の袖をチョンと引っ張った。
『それでは、お先に失礼しますね』
刀が本から顔をあげ「あぁ、また明日」と答える。ちなみに、読んでいる本はエッチな本ではない。断じて。
小淋は部室から出ると、音楽会館へと向けて歩き出そうとして、ふと忘れ物をした事に気付いて足を止めた。部室棟の玄関口で思わず空を見上げる。重たそうな雲からは止め処もなく雨粒が落ちて来ており、地面は濃く濡れていた。
いくら支援部に行く前には降っていなかったからと言って、まさか教室に傘を忘れて来てしまうとは思ってもみなかった。雨脚はそれほど強くなく、走って行けなくもないが、寒暖の激しい今の時期に不用意に濡れて風邪でもひいたら元も子もない。部室に戻って、刀から傘を借りてこようか。そんな事をボンヤリと考えていた時、背後から「浅山?」と声をかけられた。
振り返って見れば、
シグレ・ナイトウォーカー
が青い瞳を丸くして小淋を見ていた。
「何してるんだ、こんなところで」
『支援部の帰りです。ナイトウォーカー先輩はどうしたんですか?』
「俺は茶道部の帰りだ。これから音楽会館へ行こうと思っていたんだが、浅山も行くだろ?」
『はい。ただ、ちょっと忘れ物をしてしまって』
小淋はそこまで書くと、シグレの持っているウェッジウッドブルーの傘を指差した。
『部活に行く前は降っていなかったので、つい教室に……』
恥ずかしそうに俯きながら、そう付け足す。小淋のほんのりと赤くなった顔を見て、シグレは思わず八重歯を覗かせて笑った。
「浅山は、結構うっかりだな」
『……よく言われます』
傘がゆっくりと開かれ、上品な淡い青色の花が咲く。小淋がお礼を書いて入ろうとした時、強い風が吹いた。咄嗟にスケッチブックを胸に抱き、目を閉じる。髪が大きく靡き、ふわりと背中に手が添えられる。目を開ければ淡い青色の世界で、小淋を守るように傾けられた傘が元の位置へと戻ると、シグレが困ったような顔をして濡れた前髪を横に払った。
「今日は時々強い風が吹くんだよな」
慌てて謝罪とお礼を書こうとするが、シグレが「ちょっと持っててくれ」と言って傘を差し出す方が早かったため、一旦スケッチブックは閉じて傘を持った。シグレが胸ポケットから傘と同じ色のリボンを取り出すと、小さく「失礼」と断ってから小淋の長い黒髪に優しく触れ、右肩の前に垂らすとリボンで一つに纏めた。
「折角綺麗な髪なのに、濡れたら勿体無いからな。リボンとリボンになって、少々不恰好だが、雨が止むまでの辛抱だ」
『ありがとうございます』
何故シグレがリボンなんて可愛らしいものを持っていたのかは謎だったが、小淋はそれほど気に留めることはなく、笑顔でお礼を書くと、隣に並んだ。小淋の方に大きく傾けられた傘に申し訳なさを感じつつ、視線はシグレの持つヴァイオリンケースへと向けられる。
「音楽の授業用に持って来たんだ」
視線だけで言いたい事に気づいたシグレが、先に答えを口にする。声の出ない小淋が何か書いたらすぐに気付けるように……いや、書くよりも早く気付く事が出来るように、シグレは小淋の事をよく見ていた。
『ヴァイオリンも弾かれるんですね。今度聞いてみたいです』
それなら今日、同好会で弾いてみようと言う話しになった時、不意に二人の耳に細いヴァイオリンの音が届いた。繊細で美しい音色は、聞いた事があった。
「篠崎のヴァイオリンの音だよな?」
『そうだと思います』
シグレの脳裏に、以前クラシック同好会で響也と演奏した出来事が鮮明に思い出される。あの時は、響也がヴァイオリンでシグレがピアノを弾いたが、凄く楽しかった。曲が進むごとにあっていく呼吸に、纏っていく空気、それにしたがって輝きだす音色。あの華やかさは、一人では出す事が出来ない。シグレは自身のヴァイオリンを見下ろし、小淋の横顔を見た。小淋も音楽室の方を見上げ、目を輝かせている。
「行ってみるか?」
そんな問いに、小淋は笑顔で大きく頷いた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
雨音響希
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年11月28日
参加申し込みの期限
2013年12月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年12月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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