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MODERN LOVE/バレンタインデーくれー知ってるよ!
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味噌汁の匂い。卵の焼ける匂い。
ご飯の炊ける匂いも。
あの匂いは焼き魚かな。海苔もあるのかな。今朝はサラダにトマトが乗っているみたい。匂いでわかる。
温かで湿り気があって、空腹を刺激するようなさまざまな香りだ。
寮生活三年目。三年間、ずっとこの香りを朝に嗅いできた。雨の日も風の日も、ずっとだ。
その三年目ももうじき終わる。あとわずかで当たり前の匂いともさよなら。それを思うと寂しい。
トレーを取って
佐藤 英二
は列に並んだ。
昨夜もよく遊んだなあ。
あくびを漏らしつつ桜花寮の食堂、朝の列で順番を待つ。生ぬるいものが脳に貼りついてはがせない気分だ。英二はまだ半分寝ている。ところが、
「グッモーニン♪」
声を耳がとらえるや、英二をつつんでいた眠気の薄膜は消え去ったのだ。
「野々さんおはよう」
「ぽよー」
野々 ののこ
が笑っていた。やはりトレーを手にしている。
今日はいい日だと英二は思う。
朝から野々さんと会えた。
ののこはいつも起きるのがギリギリだ。食堂に姿をあらわすのもやはりギリギリの時間。そればかりか朝食を飛ばすこともよくある。だから夕はともかく朝一緒になることはそうない。めずらしいねと言う英二にののこは応じて言う。
「今朝はなんだか早々と目が覚めちゃって」
「そうなんだ」
「変な夢、見たからかなぁ」
「どんな夢?」
まさかTOSの世界に入ってゲームキャラに変身、「ターヤちゃん大登場、なのです!」と宣言するという
夢
では!?
一瞬英二は期待したが、
「たのしい春のハイキングって言うから期待して参加したら、会場は自然公園ならぬ死の罠の地下迷宮だったって夢。ご当地キャラという名のゴーレムに追っかけられるし、追い詰められたら辞世の句を詠まされるの。『これがホントの春のハイク』とか言って。ヒドいダジャレだよね。あと、おやつはもちろん弁当まで現地調達なんだよー。蛇とかサソリばっかのとこで何食えってのさ」
「……あーなんていうか、お疲れさま」
「まあ、しょせん夢なんで別に疲れてないけどね」
「どんな俳句を詠んだの」
「『こんなのは ハイキングとは 言わないよ』。季語はハイキング、もちろん春の季語ということで」
「もしかしてゴーレムに捕まった?」
「いんや。ゴールまで逃げ切ったところで起きた」
夢の話とはいえ、ののこが無事でよかったと英二は思う。
「現実はそうもいかないんだよねぇ」
トレーに卵焼きの小皿を積んでののこはため息をついた。
「ゴーレムにつかまりそうって話?」
「そうかも。具体的に言えば、進路。やばい」
ののこの場合、追いかけてくるゴーレムとは『将来』ということになろうか。それも遠い先ではなくこの四月の話だ。
ののこも受験はしたはずだ。それも英二とおなじ木天蓼大学である。大学の二次試験があったのはつい先日だ。
「わっかんないんだよねえ」
ののこが言う『わっかんない』とは当日の問題がさっぱりわからなかったという意味か。それとも当落線上の手応えで、どうなるかわからないという意味か。
つぎに投げる質問を迷っていた英二に、
「いらないの?」
逆にののこが問いかけた。
「えっ?」
「納豆」トレーを指さす。「食べないの?」
毎朝ではないが、桜花寮の食堂では朝に納豆のミニパックが出ることが多い。英二は取らずに先に進んでいた。
「うん。僕納豆苦手なんだ。言ったことなかったかな」
「えー、そうなん? 私大好き。ていうかあんま好き嫌いないしー」
もらっていい? とののこは言うのである。
「どうぞ。もちろん」
「へへーラッキー」ののこはたちまち最高の笑顔だ。「早起きは三文の得、ってこういうことだね」
「野々さんって、幸せを見つけるのが得意だね。あ、嫌味とか皮肉のつもりで言ってるんじゃなくて、ポジティブで見習いたいなって意味で」
「ほうかえ?」またよくわからないイントネーションでののこは聞き返す。
「思うよ」
褒められた、とののこは笑顔になった。「でも今朝一番のラッキーは、こうやって平日の朝イチから、英二くんと楽しく話せてることかもしれないね」
「あ、いや、僕なんか……」
頬が熱くなるのを英二は自覚している。
――野々さん。
野々さんはきっと、僕を喜ばせるのも得意なんだと思うよ。すごく。
そんなこと、面と向かっては言えないけれど。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年02月20日
参加申し込みの期限
2024年02月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年02月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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