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竜に乗ってどこまでも! 新春☆初夢フェア2024 ~鷹編~
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寝子島神社の参道に月影が落ちる。
本殿の瓦が、敷かれた玉砂利が、朱の鳥居さえもが月の色に蒼く染まる。
鳥居の両側に佇む狛猫たちも清浄な月の光を浴びて、――
「阿」
口を開いている方の狛猫が冷静な声で一声吠えて、
「吽」
口を閉じている方の狛猫が堅固な声で一声笑う。
冷たく固い石が解けてゆく。月の光に真っ白な毛並みが一筋一筋つやつや輝き、冬の冷たい風にさらさら踊る。
阿行の狛猫のぴんと立った耳がぱたぱた動く。吽行の狛猫のもふもふの尻尾がぱたぱた揺れる。
「良い月であるな」
「良い月にござるな」
阿の狛猫――
狛 一之助
が月を仰いで伸びをすれば、吽の狛猫――
狛 二右衛門
が金の瞳の内の赤い瞳孔を細くする。
「しかしちと寒い」
寒さを嫌う二右衛門はくしゅんとくしゃみをひとつ。真っ白の身体に凝った冷気を払うように大きくぶるぶると身震いして後、石の台座から身軽にぴょんと飛び降りる。
「寒いか」
同じように台座から降りた一之助が同じ色の瞳を瞬かせた。
「月を肴に酒を酌むか」
猫の視線を向けるは、本殿に供えられた数本の一升瓶。
「あれは我らがお三夜さまに供えられたものにござる」
二右衛門が生真面目に透明髭をぴこぴこさせて難しい顔をするも、一之助はカラリと笑ってやり過ごす。
「何の、我らがお三夜さまは我らで呑むと良いと仰っていただろう」
「これはしたり、そうでござった」
「さすが我らがお三夜さま」
「さすがのご慧眼にござる」
尻尾をゆらゆら並べ、狛猫たちは共に本殿へと向かうも、
「うう、寒いでござる寒いでござる」
肉球に触れる玉砂利の冷たさに辟易した二右衛門がぴょんぴょんと跳ぶ勢いで駆け始め、つられた一之助も後に続いて駆ける。
白い毛玉がふたつ、転がるように本殿の階段を登る。招き入れるが如く閉ざされていた格子戸が音もなく開き、狛猫たちは月の輝く寒空の下よりは随分と暖かい本殿内へと入り込む。
「さて、我らがお三夜さまは何処にござる」
「今は御就寝にござろうか」
「なればそうっとご挨拶をば」
「そうっとそうっと」
主と仰ぐお三夜さまの御神体に向け、狛猫たちは恭しく頭を垂れてご挨拶。御酒を賜ると平伏してから揃って身体を起こす。
「今日は我が御酒を運ぼう」
「なれば我は御酒を抱えよう」
瞬きひとつの間のうちに、一之助は人間の大人よりも大きな体躯の神々しい大猫の姿となる。かと思えば二右衛門は狛猫であったときより一回り二回りも小さな愛らしい猫の姿となる。
板の間をたたたと走った二右衛門が供えられていた一升瓶を一本前脚に抱え、その小さな二右衛門の首をもふりと一之助が慣れた様子でくわえる。
本殿から退去して、とーんと跳べば小さな猫をくわえた大きな猫は社務所の屋根まで一瞬のうち。
「御酒を酌むに人の身となろうか」
「毛皮のなき身は寒かろう」
屋根瓦に尻をつけた一之進が首を傾げ、同じく屋根瓦に一升瓶を抱えて座り込んだ二右衛門がとんでもないと首を横に振る。
「あれを持ってくれば良かったか」
「あれ?」
「いつかの桜の頃、
信仰心篤い夫婦が奉納してくれた反物
があったでござろう」
「ああ、草の糸で仕立てた良き品であった」
植物の繊維で織られた丈夫であたたかな反物は、気の利いた社務所の者がお三夜さまと揃いの洒落た羽織に仕立ててくれた。今は宝物庫に納められている羽織は、一之進と仁右衛門が望めばいつでも持ち出せる。
「良き品にござる」
「良き品でごさる」
乾杯の代わりにそう言って、盃も持たぬ狛猫たちは一升瓶にそのまま口をつける。
「不調法にござるな」
「無礼講無礼講」
かわるがわる一口二口と酒を含めば含むほど、ご機嫌な狛猫たちは顔を見合わせてふふふと笑いあう。
「それにしても寒い」
「ひとがいれば暖かいか」
「探してみるでござるか」
「こんな夜更けに誰ぞ居ようか」
月夜にふらり、狛猫たちはふわりと寝子島神社の境内へと降り立つ。
たとえば夜更けに気まぐれに参るひとが居はしないものか。もし誰か居たならば、その誰かはとても運が良い。この寒い夜に、尋常ではない大きな猫に寄り添われ、小さな猫を抱いて参詣する幸運を得るのだから――
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年01月02日
参加申し込みの期限
2024年01月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年01月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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