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寝子島高校
イケナイコトカイ
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まだ残る落ち葉を踏み、
朝鳥 さゆる
は寝子高の東門をくぐった。
空気は白い。朝霞につつまれたような午前7時半ごろ、登校には早い時間帯だが、朝練の部活などすでに活動している生徒もちらほらとは見える。
あえてこの時間帯を選んできたのだ。人目につかぬように考えてのことだ。
さゆるはひとりではなかった。その脇には、
姫木 じゅん
の姿があった。
さゆるは制服姿だ。寝子高生なので当然のことといっていい。
問題は、じゅんも寝子島高校の制服姿だということだ。
もう寝に帰ることもない自宅からさゆるが持ち出したものだった。それでもじゅんの体型には大きすぎるので、いくらか裾をつめているが限界はある。ゆえにじゅんは手首はおろか、手の甲まで袖に隠れていた。ただ、その『ぶかぶか』ぶりが、むしろじゅんを初々しく、去年まで中学生だった風に見せているのも事実だろう。制服の上に重ねているのはこれまた幼い印象、キャメルカラーのダッフルコートだ。まさかこれで二十八歳だとは、お釈迦様とて気がつくまい。
いっぽうでさゆるは背も高く、硬質な美貌のためか制服はあまり似合わない。一年生のときからそうだったが、近ごろますます実年齢との乖離がすすんでいた。パリあたりの大人のモデルが、仕事で仕方なく制服に袖を通しているようにも見える。本来制服にはマッチしない黒いトレンチコートも、さゆるが着れば組み合わせとして絶妙だった。
かくして結果、実年齢と見た目が逆というふたり連れが実現しているのである。
「高校生にしか見えないわ、いまのじゅん」
「あたしもびっくりした。これ、さゆるが一年のときの制服だよね?」
「ええ。お古で悪いけど」
とーんでもない、とじゅんは我が身を抱くようにして言うのである。
「むしろドキドキする。さゆるの匂いがして……それも十五、六のころのさゆるよね。なんだかイケナイ気持ちになってくるわ」
見た目は高校一年生、しかし大人の女の目でじゅんはうっとりしてみせた。しかしさゆるは同意しない。素っ気なく言う。
「着終えてからもクリーニングはしてるから」
「あのねー、これ気分の話だから。恍惚の時間に水を差さないでくれる?」
「ごめん。あたし、そういうのよくわからなくて……」
「あたしこそごめん、さゆる、気にしないで。思いつきで言ってるだけだから」じゅんはさゆるの腕に両腕をからめる。しかも店に出ているときの作り声だ。「それより新入生のまみちゃんに学校案内してよ~。さゆるお姉様ぁ~」(※じゅんの源氏名は『
まみ子
』である)
誰にも見とがめられることはない。じゅんが見たいと言ったので、何が面白いのかわからぬままに、さゆるは彼女をつれて自転車置き場に真冬のプールを案内し、校庭フェンスのきわを歩いた。
さすがにまだ自転車置き場はガラガラで、ペンキの剥げた柵から鉄錆の匂いがするくらいである。プールは水が抜いてありただの入れ物だ。グランドでは陸上部がランニングしていたが、元気いっぱいというよりは、黙々とウォームアップをこなしているようにしか見えない。しかも寒風吹きすさぶなかである。加えて、しばしば昼まで寝ているじゅんにとっては超早朝といえる時間帯、さぞやうんざりさせるかと思いきや、
「うわぁ!」
少女のように(見た目は少女なのであながちまちがいではないかもしれないが)じゅんは目を輝かせている。
「これが自転車置き場? 広いんだ。登校ラッシュが終わればここがぎっしり埋まるわけよね。どれだけの自転車が押し寄せるんだろ」
「プールいいなぁ。飛び込み台もあるし。風情あるよねえ。高級ホテルのスカしたプールよか全然いいよ。夏の夜中とかにもぐりこんで泳ぎたーい」
「部活が朝練やってんじゃん。青春だなぁ。でかい水筒、ウォーターサーバーっていうの? あれにマネージャーが巨大なスポドリ用意して待ってたりするの?」
いずれも彼女にとってはサプライズの対象らしかった。ひょっとしたらローマやカリブ海に行ったところで、じゅんはこれほどに喜びを見せないのではないか。
日ごろのクールな、低体温なほどのじゅんからすれば別人のようなはしゃぎぶりであろう。いまの言動は、彼女が仕事上作っている合法幼女『まみ子』に近い。とすればまみ子のキャラとて、まったく縁もゆかりもない他人を演じているものではないのかもしれない。
まるで子どもみたい。
さゆるは目元をゆるめる。
「喜んでもらえてよかった。どれもたいした見ものでもないけど」
ぽつりと告げたさゆるに、「それはね」とじゅんは微笑をうかべた。
「高校生にとっちゃ、こんな光景日常かもしれないけど、こちとら中学中退? の身だから。すべてが新鮮でうらやましくってたまらないわけ」
「そうなんだ」
じゅんがもし、
事件
を起さなかったら――さゆるは思った。
どんな高校生活を送っていたんだろう。
ごく平凡な女子高生として、俗にいうJKカルチャーだの女子活だのに熱中していたのだろうか。ディープなアニメファンのじゅんの場合、そのあたりは推し活に差し替わっていたかもしれないが。いずれにせよ、ときに傷つきときに落ちこむことがあっても、のびのびと三年間をすごして大人への階段をのぼっていったはずだ。成長を拒否することもなく、年齢相応の容貌に育っていたかもしれない。
そのうち生徒の姿が増えてきた。
「そろそろ授業の時間ね」
帰る? それとも、とさゆるは言った。
「授業、受けてみる?」
この時期、三年生は自由登校だ。授業も希望者向けのものしかない。逆に言えば、クラスごとに分けられているわけでもないので、好きな授業に自由に出席できる。席だってもちろん固定ではない。偶然だが、部外者が生徒のふりをして潜りこむにはちょうどいい時期でもあった。
じゅんの返事が後者だったのは言うまでもない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年12月06日
参加申し込みの期限
2023年12月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年12月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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