this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
さよならのむこうがわ ~深淵特急『死兆星』の旅~
<< もどる
1
…
21
22
23
24
25
…
31
つぎへ >>
【機関室】
死兆星は駆け抜ける。どうやらその速度は増しつつあるようだ。旅の終着点、深淵が近づいているのだろう。全ての記憶も思い出も、繋がりも絆も振り切るように、断ち切るように、迷うことなく。振り返ることもなく。どうせ無に還るのだ、何を顧みることがあろうか。
死者の魂の揺籃めいて、列車は一定の間隔を刻む。ガタゴトと車輪を鳴らす。眠りを誘うリズムだが、ここ機関室においては調律に乱れが生ずる。死兆星の運行には多大にして激しいエネルギーが費やされ、その統制は並大抵ではないのだろう。その証が室内の壁に天井にと据えられた数え切れない程の圧力計、速度計など計器の類であり、それらは片時も針を止めることなく目まぐるしく回転していた。
壁中を這い回るパイプや突き出たタンクの合間を縫うように、素人には用途も分からぬ無数のハンドルやバルブを操作する、『霊界線の機関士』が列車を走らせ続けている。
曖浜 瑠樹
がその働きぶりへ、機関室に満ちる駆動音に負けじと声を張り上げた。
「列車、止めてくれないかねぇー?」
深淵へ到達すれば、車内の死者も生者も関わりなく滅するだろう。だから停車してくれたらと瑠樹は願うが、機関士は耳も目も口もないあやかしで、意志の疎通が図れるものかも分からなかった。
「こりゃー止まりそうにないねー」
すうと目を細め、
三ヶ島 葵
は瑠樹の肩を叩く。振り返ると、小さな二又尻尾の黒猫が怯えて震えていた。
「やっぱり、サニーくんを黒白くんに会わせるのが私たちのミッション。ってわけだねー」
機関室は広大だ。列車の外観は確かめようもないが、いずれにしてもこれほどの空間を擁するはずもないだろう。
計器や機器で埋まるその空間にどろでろろはひしめいていた。集い、凝縮され、形を成した。恐らくは、
黒白 滴
の精神と肉体を媒介として。
<──広がりたい。増えたい。どこまでも。埋め尽くす。押し潰す。取り込みたい。破壊する。全て。絶望を。愉悦だ。歓喜だ。美味だ。人の絶望とは。取り込む。全てを。押し潰し、埋め尽くし、広がり、全てを──>
骸の王、といった姿を成していた。取り止めない言葉の羅列は目に見える音の波となり、黒い王冠の下のただれた人型が発しているが、胸部のあたりへ取り込まれたままたゆたう滴の口元がそれをなぞるよう動いていた。
「これは……どろでろろは意思や言語を持たないはずだ。黒白の思考や言葉を借りているのか?」
憎々しげにつぶやく
八神 修
の視線の先で、滴はどろでろろに浮いたまま虚ろな瞳を開き、呪詛のような何事かをつぶやき続けている。かっと靴底を鳴らし、
漫 歩
は睨みつけた。
「なるほどなぁ。こいつが霊界で、密やかに語り継がれてきた伝説のあやかし。
『深泥王(みどろおう)』
か」
霊界から深淵へと向かう死者たちの残す未練。憎悪。怒り。妬み。悔恨。気の遠くなるような昔から、連綿と続く輪廻の輪よりこぼれ落ちた負の感情がわだかまり渦を巻き、蓄積していった。そうして生まれたのだ、おぞましい現象が。それは意思も言語も持たず、止め処なく湧き出す欲求によって突き動かされる、霊界においても稀有な自然現象なのだ。
滴の知識や経験を得、それらに則ったものだろうか。人型を形作る、流動する闇だった。頭部には王冠を戴き手には錫杖のような長物を携え、ぞろりと流れる闇はローブのようだった。闇が流動するたび、内部にはらむ青い輝きが明滅し脈動する。死と骸の王。ある者はカラオモイと呼び、ある者は化け夜露などと称し、霊界の生き字引たるきなこにどろでろろと名付けられ、今立ちはだかるその姿はまさしく深泥王と呼ぶにふさわしい。
「……滴さん!!」
あらん限りに振り絞り、
月原 想花
は叫んだ。今や手の届くところに、彼女はいるのだ。深泥王の内に浮動する滴の意識は完全に掌握されているのか反応はないが、構わず声を振り絞った。
「絶対に助ける。今度こそ。滴さんを……取り戻す!!」
想い届けと願いながら。
黒猫もまた鳴いた。何度も何度も、怯えを振り払うように。
「うん。行こう、サニー。君の言葉を、黒白さんに届けるんだ」
万条 幸次
の頭には猫の耳。腰には縞々の尾が揺れ、両手も肉球のある猫手に変化していた。
サニーを滴のもとへ。その声を彼女の耳へ、心へ。
<取り込む。溶かし尽くす。全てを内に>
彼らの意図を阻むように深泥王は咆哮する。しかし意に介さず並び立つ仲間たちを背に、幸次もまた声を張り上げた。
「黒白さん! サニーはここにいるよ!!」
<< もどる
1
…
21
22
23
24
25
…
31
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
さよならのむこうがわ ~深淵特急『死兆星』の旅~
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
天村花海
シナリオタイプ(らっポ)
ホワイトシナリオ(100)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
1000人
参加キャラクター数
57人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年02月26日
参加申し込みの期限
2024年03月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年03月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!