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授業風景 ～２年芸術科の場合～
●何を描こうか
今日の授業は、若林 沙穂先生による絵画制作。
『寝子高の夏』というテーマであれば、どんな絵を描いても構わない。
画材、手法は拘る必要がまったく無いので、生徒のアイデア勝負な授業内容といっていいだろう。
「寝子高ならではの風景を描けたらいいな。他の皆は、どんな絵を描くのかしら？」
秋ノ宮 こまちは、クラスメートの音海 なぎさ、シグレ・ナイトウォーカー、榛名 冥の様子を窺う。
なぎさがハサミ、針、糸、端切れ布を用意しているので、裁縫でも始めるのかと気になり「それでどうやって絵を描くの？」と聞いた。
「何でもありなのだから、ペンに拘る必要はないはず。これ使ってパッチワークイラストを作ろうかと。フツウに描くより面白そうだし」
それもあるが、演劇専攻のなぎさにとっては布は友達だ。
「パッチワークで絵画制作か。目の付けどころがなかなか面白いね。演劇専攻ならでは、だね」
覗き込んだ若林先生が関心を示したので、なぎさは嬉しくなり、制作意欲が沸いてきた。
「今日の授業は絵かあ。張り切って描いちゃおっと！ メイ、がんばるよ！」
張り切る冥は、早速、隣のクラスの霧生 深雪にモデルになってとお願いする。
「できたら、この白いワンピース着て欲しいなぁ。制作はしててOKだから！ 着るだけでいいの！ 汚れても大丈夫だから、ね？」
純真な眼差しで頼まれては、断ろうにも断り難い。どうしようかと悩んでいると、若林先生が「お願い聞いてあげなよ」と茶化す。
「それを着ての授業は恥ずかしい。写真に撮って、それを元に描くのであれば……」
担任にそう言われては断りようがない。深雪は、渋々引き受けた。
「ありがとう！ メイ、頑張ってみゆの絵、描くから！」
「着替えるなら、人目につかないところでね。美術準備室を使うと良いよ。着替える時は、カーテンを閉めるんだよ」
こうして、深雪は白いワンピースに着替え、冥に写真を撮られたのだった。
「秋ノ宮くんは何を描くのかな？」
「寝子高の夏だけど、できれば「猫」と「海」のどちらかを取り入れた絵が描きたいわね」
「秋ノ宮も猫か。表現は違うが、俺も猫に関する絵を描いてみようかなと」
なぎさとこまちの会話に割り込んできたシグレは、いつもは風景画を描いているが、今回はちょっと変わった趣向を取り入れることに。
「私は、彫刻の授業で石膏像のデッサンをしているけど、せっかくだから、いつもと違ったものを描いてみようかと思うの」
こまちは、水彩絵の具を使って柔らかいタッチの絵に決めた。
「先生、モチーフを探しに校内を散策しに行っても良いですか？」
「そうだね……。モチーフ探しであれば良いかな。でも、制作はここですること。良いね」
「ありがとうございます」
お辞儀をすると、こまちは校内で海が見えそうな場所を探しに。
「寝子高の夏かぁ。夏っつったら、昼は水着で海水浴、夜は浴衣で花火じゃん？ もちろん彼女とデートだよ、デート！」
夏と言ったらやっぱそれしかないよなー、と思う安本 マコトだが、彼女はいない。
夏まで残り少ないが、そのうち作る予定というのは本人談。
（バイトして遊ぶ金は貯めてるから、後は彼女を作るだけ！）
彼女いない暦＝年齢を脱するべく、目標を目指し、夏を満喫するための資金を頑張って稼いでいる。
以上の発想から、海の風景画を描くことにした。
（……最近、筆が進まないような気がするのは錯覚だと思いたいんだ……）
ポジティヴ思考のマコトの側にいるロベルト・エメリヤノフは、苦悩しつつ、絵の構図を考えている。
悩める絵画少年ロベルトの後ろの席に座っている書道専攻の種子島 タネは、腕組みして何を描こう思案中。
（タネちゃん、芸術科で書道やってる訳だけど。んー、まぁ、ぶっちゃけると絵、あんま、描けない！）
曰く、書と絵って割と別物だしさー。
今まで絵画の課題は「文字の大本は象形文字！」と言い張り物体っぽく描いて誤魔化していた。
題材自由の絵画なら、書道っぽいものを描いてもＯＫと思い、どんなものを描こうかあれこれ考える。
「種子島君は書道専攻だったね。水墨画でも描くのかい？」
鷹取 洋二がそう訊ねると「水墨画？ ダメのダメダメ。書と水墨画は使う技術が違うもの」と否定。
誤魔化してばかりもいられないので、タネは新境地を開拓することに。
今日の授業は、若林 沙穂先生による絵画制作。
『寝子高の夏』というテーマであれば、どんな絵を描いても構わない。
画材、手法は拘る必要がまったく無いので、生徒のアイデア勝負な授業内容といっていいだろう。
「寝子高ならではの風景を描けたらいいな。他の皆は、どんな絵を描くのかしら？」
秋ノ宮 こまちは、クラスメートの音海 なぎさ、シグレ・ナイトウォーカー、榛名 冥の様子を窺う。
なぎさがハサミ、針、糸、端切れ布を用意しているので、裁縫でも始めるのかと気になり「それでどうやって絵を描くの？」と聞いた。
「何でもありなのだから、ペンに拘る必要はないはず。これ使ってパッチワークイラストを作ろうかと。フツウに描くより面白そうだし」
それもあるが、演劇専攻のなぎさにとっては布は友達だ。
「パッチワークで絵画制作か。目の付けどころがなかなか面白いね。演劇専攻ならでは、だね」
覗き込んだ若林先生が関心を示したので、なぎさは嬉しくなり、制作意欲が沸いてきた。
「今日の授業は絵かあ。張り切って描いちゃおっと！ メイ、がんばるよ！」
張り切る冥は、早速、隣のクラスの霧生 深雪にモデルになってとお願いする。
「できたら、この白いワンピース着て欲しいなぁ。制作はしててOKだから！ 着るだけでいいの！ 汚れても大丈夫だから、ね？」
純真な眼差しで頼まれては、断ろうにも断り難い。どうしようかと悩んでいると、若林先生が「お願い聞いてあげなよ」と茶化す。
「それを着ての授業は恥ずかしい。写真に撮って、それを元に描くのであれば……」
担任にそう言われては断りようがない。深雪は、渋々引き受けた。
「ありがとう！ メイ、頑張ってみゆの絵、描くから！」
「着替えるなら、人目につかないところでね。美術準備室を使うと良いよ。着替える時は、カーテンを閉めるんだよ」
こうして、深雪は白いワンピースに着替え、冥に写真を撮られたのだった。
「秋ノ宮くんは何を描くのかな？」
「寝子高の夏だけど、できれば「猫」と「海」のどちらかを取り入れた絵が描きたいわね」
「秋ノ宮も猫か。表現は違うが、俺も猫に関する絵を描いてみようかなと」
なぎさとこまちの会話に割り込んできたシグレは、いつもは風景画を描いているが、今回はちょっと変わった趣向を取り入れることに。
「私は、彫刻の授業で石膏像のデッサンをしているけど、せっかくだから、いつもと違ったものを描いてみようかと思うの」
こまちは、水彩絵の具を使って柔らかいタッチの絵に決めた。
「先生、モチーフを探しに校内を散策しに行っても良いですか？」
「そうだね……。モチーフ探しであれば良いかな。でも、制作はここですること。良いね」
「ありがとうございます」
お辞儀をすると、こまちは校内で海が見えそうな場所を探しに。
「寝子高の夏かぁ。夏っつったら、昼は水着で海水浴、夜は浴衣で花火じゃん？ もちろん彼女とデートだよ、デート！」
夏と言ったらやっぱそれしかないよなー、と思う安本 マコトだが、彼女はいない。
夏まで残り少ないが、そのうち作る予定というのは本人談。
（バイトして遊ぶ金は貯めてるから、後は彼女を作るだけ！）
彼女いない暦＝年齢を脱するべく、目標を目指し、夏を満喫するための資金を頑張って稼いでいる。
以上の発想から、海の風景画を描くことにした。
（……最近、筆が進まないような気がするのは錯覚だと思いたいんだ……）
ポジティヴ思考のマコトの側にいるロベルト・エメリヤノフは、苦悩しつつ、絵の構図を考えている。
悩める絵画少年ロベルトの後ろの席に座っている書道専攻の種子島 タネは、腕組みして何を描こう思案中。
（タネちゃん、芸術科で書道やってる訳だけど。んー、まぁ、ぶっちゃけると絵、あんま、描けない！）
曰く、書と絵って割と別物だしさー。
今まで絵画の課題は「文字の大本は象形文字！」と言い張り物体っぽく描いて誤魔化していた。
題材自由の絵画なら、書道っぽいものを描いてもＯＫと思い、どんなものを描こうかあれこれ考える。
「種子島君は書道専攻だったね。水墨画でも描くのかい？」
鷹取 洋二がそう訊ねると「水墨画？ ダメのダメダメ。書と水墨画は使う技術が違うもの」と否定。
誤魔化してばかりもいられないので、タネは新境地を開拓することに。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2013年11月22日
- 参加申し込みの期限
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- 2013年11月29日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2013年11月29日 11時00分
