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授業風景 ~1年芸術科の場合~
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3限の終わった休み時間だった。ふと音楽室の前を通りがかった
八神 修
は、中から聞こえてきた演奏に何か不思議な感覚を覚え、足を止める。
「何だ……?」
弦楽器のようだが、どうも不思議な響きを持っている。それを確かめようと音楽室を覗いてみたら、ミステリー研究会の仲間である
新井 すばる
が、バイオリンをまるでウクレレのように身体の前に抱えて、弦をピックで弾いていて。
驚きに目を見張ったのは、何も修だけではない。すばるの周囲ではやはり面白そうな、或いは物珍しそうな眼差しで、何人かの生徒がそんな彼がやる事をじっと見ている。
そんな周囲を見回して、すばるはピックを動かしていた手を止めると、ね、と笑ってこう言った。
「言った通り、いい音でしょ? こっちも独特な音だよ」
そう言いながらバイオリンを置いたすばるが、次に手に取ったのはバイオリンの弓とギター。それを今度はチェロのように構えて、弦の上に弓を滑らせ始める。
せっかくの休み時間、授業中にやったら怒られそうだけれども、普段は出来なさそうな音楽遊びをと、津止先生が居なくなったのを見計らってバイオリンとギターで遊び始めたのだ。そうしたら見ていた生徒に、本当にそんなので良い音が出るのか? とからかわれたので、実演していたのである。
バイオリンをピックで。ギターを弓で。
それはバイオリンの練習がなかなかイメージ通りに進まない事に感じる、ほんの少しのストレスを発散する為でもあった。なまじギターと似ている所があるだけに、余計にイメージが狂ってしまったり、どちらがどちらか解らなくなってしまうのだ。
そんな事を思いながら、即興などして遊んでいたすばるはふと、生徒達に混じってこちらを見ている修に気がついた。お、と声を上げて手を止め、弓を振る。
「やがみんだ、どうしたの?」
「変わった弾き方をしているな」
「ひいてみる? ボクの貸すよ」
そうして、すばるの遊びに興味を示した修を「来いよ来いよ」手招きしたすばるに、手招きされた修は「そうか?」と音楽室に足を踏み入れた。どっちが良いかと尋ねられ、選んだのはバイオリンだ。
へぇ、とすばるは軽く目を見開いた。
「バイオリンやるんだ?」
「芸術科と比べるなよ。軽く嗜んだだけだからな」
すばるの言葉にそう謙遜して、もちろんピックではなく弓で修が奏で始めたのは、メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲だった。軽く、と言いながらもその音色からも、暗譜で弾きこなしていることからも、きちんと練習を受けた技術を持っているのだと知れる。
へぇ、とすばるは軽く目を見開いた。それは、否応なしにその泣くような音色が聞こえてきた、
市橋 誉
も同じだ。
美しい音楽を聞けば、自分もそれを奏でたい、もっと美しく奏でたいと思ってしまうのは、音楽を愛するものなら多少なりと持っている欲求だと思う。まして誉もまた、慣れぬオルガンにストレスを感じていたから、尚更だ。
思い切りピアノを奏でたい衝動を、ぐっと堪えて誉の指が奏でるのは、ごくごく簡単なピアノ曲。休憩時間だからこそ、今の誉が座っているのはオルガンではなく、ピアノの前だ。
(あくまで軽く、オルガンの弾き方を忘れない程度にしておかないとな)
そう自分自身に言い聞かせながらも、オルガンよりも重い鍵盤がいつも以上に心地良くて、やはり自分はピアノ弾きなんだな、と痛感した。けれどもオルガンだって、あと少しでコツが掴めそうなのだから、このままモノにしてみせたいというプライドに似た何かもまた、誉の中には確かにある。
ふいに、バイオリンの泣き声が止まった。ふ、と視線を向ければ軽妙に弓を動かしていた修が、何やら眉をひそめて弓を下ろし、すばるに首を傾げていて。
「なんだ新井、ポカーンとして」
「いやいや、うまいなー」
「――そうか? 有難う」
そうして尋ねた修の言葉に向けた、すばるの衒いのない賞賛に、尋ねた当人が照れたようにほんの少し視線を逸らした。そうしてぼそりと、だが嬉しそうに礼を言う。
そんな修の演奏に、だんだん楽しくなってきたすばるは『いいね』と得意のギターを手に取った。もう片方の手に握るのは、もちろんバイオリンの弓ではなくてギターピックだ。
「よし、ギターでボクもあわせよう」
そう言うや否や、たった今まで修が奏でていたメンデルスゾーンをギターアレンジで弾き出したすばるに、にッ、と笑った修も再び弓を弦へと滑らせた。それを見計らったかのようにすばるの旋律は、唐突にクラシックから軽妙なメロディ、一昔前に公開されたミステリ映画のテーマ曲へとシフトする。
だが相手もただでは終わらない。一瞬のタイムラグの後にすばるの旋律についてきた修は、さらにそこから旋律を変調させ、違う曲へと繋いでいく。
思わず、笑った。
「センスいいなぁ。バイオリンはやがみんにも教われるね」
「そっちこそ」
「あ、うんボクもギターならちょっとしたもんだよ。母親が旅行中、寂しいからすばるのスリーフィンガー聞かせて、なんて旅先から電話してくるくらい」
そうして母親が寝るまで色々と電話口で弾いてやったのだと、苦笑したすばるにやるなぁ、と修が目を丸くする。そうして次から次へと2人で、映画曲や良く聞くCMソングなどを変調したり、リズムを変化させたり、走らせたりして遊ぶ賑やかな雰囲気に、
伊賀 解理
もふらりと惹かれてやってきた。
先ほどまでは
雨寺 凛
と、「解理ちゃんは普段、どんな音楽聞くの?」「僕は、家でパソコンで聞いたりもするよ」「そうなんだー。私はやっぱロックが多いかなー、たまにロックバンドのライブコンサートなんかも行くよー♪」などと楽しく話していた解理である。だがこんな雰囲気で、じっとしていられる訳がない。
これはリコーダー祭で参戦せねばと、唐突に『蛍の光』を奏で始めた解理に、すばると修が同時にそれぞれのアレンジで旋律に絡みに行く。その光景に、いいねいいね、と凛もうずうずし始めた。
それに気付いた修が、雨寺、と声をかける。
「雨寺も一緒にやらないか?」
「うー……ん、そうだね!」
迷ったのはほんの一瞬。エレキを手に取りながら、軽音楽部の仲間もどうかなと振り返ってみると、彼女らは彼女らで観客として楽しんだり、のんびりお喋りに興じている様子。
『蛍の光』はあっという間にロック調へと変化して、そこからさらにネットでよく解理が聞く音楽を、次々と繋げていく。そもそもが即興らしいし、耳で聞いて覚えられないものでもないから、この手の即興にはちょうど良いのかもしれない。
誰か踊ってくれるノリの良い奴は居ないかな、とリコーダーを勇ましく吹き鳴らしていたら、それが羨ましかったのか、すばるがふいに演奏から抜けた。おや? と思って演奏は止めぬまま見ていたら、どこからともなく取り出したちくわを適当にかじって、なんと縦笛を作ってしまったではないか。
「ほら、美味しく食べてちくわ笛完成。良い音でしょ」
「うわ~、ちくわでも笛ができるんだ♪ 僕もこないだ野菜で笛を作ったんだよ。鼻笛と合奏しようか」
「お、タルトちゃんの笛いかすね。変わりモノセッションなんて良いかもね」
「ね♪ 普通のちくわだと短いから、笛用のちくわを作ってみるのも面白いかもね?」
そんなちくわ笛に目を丸くして声をかけた
響 タルト
に、すばるはウィンクしてぷー、とちくわ笛を鳴らした。それにくすくすと笑って、ぷぉ、と返事代わりに鼻笛を鳴らしながらタルトが応える。
まだ色々と試行錯誤の段階だけれども、鼻息を荒くすると大きな音が出やすい鼻笛は、わりと面白い楽器だった。いっそ、得意そうな人をタルトの独断と偏見で集めて、みんなで鼻笛の合奏をしても良いんじゃないか、と思うくらい。
いいねぇ、と笑いながら凛がギュィンとエレキを掻き鳴らす。すばるがちくわ笛に変わったので、ギターは彼女の独壇場だ。
そうして予鈴が鳴り響くまでの僅かな間、音楽室は酷く賑やかな、俄かライブ会場となったのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
ゆう
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
30人
参加キャラクター数
18人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年11月18日
参加申し込みの期限
2013年11月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年11月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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