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LIQUID -Star Chronicle- 月の都編
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【サイドクエスト『未知なる探求』コーフィルの砂中楼閣】
「おーっ、すげえ!」
「やるじゃんマシロ!」
フェンネルとアプリコット、兄妹冒険者がそろって輝かせた羨望のまなざしに、マシロ(プレイヤー:
白 真白
)はブイサイン。
突きあわせているのはそれぞれの持つリキッド大陸の地図だ。オートマッピングにより、訪れた場所が自動的に埋まってゆく。兄妹のものは三分の二ほどが色づいており、残りは羊皮紙風の味わい深くあたたかみある薄茶色が占めている。
いっぽうマシロの地図はといえば、実に九割がた色を付けていた。几帳面にすみずみまでめぐり、くまなく染め上げたマップはなんだか美しくさえ思える。
「歩き回るのはけっこう苦労するけど、こうやって地図が埋まってくのを見ると、嬉しくなっちゃうよね」
「わかるぜー、だからつい、先へ先へって思っちまうんだよな」
マシロと兄妹とは同じサイドクエスト『未知なる探求』を進行中だ。リキッド大陸の全てを地図に記すことを目的とするが、当然にして長い時間をかけて達成するものだから、メインストーリーやサイドクエストもまじえながら少しずつ進めていくのが定石だ。しかしマシロは人一倍このクエストへ関心を抱き、今のところ最短距離で、かつ丁寧に地図を埋めている。
「残るは……コーフィルの砂漠地帯の奥か。すぐに行くのか?」
「うん、気になっちゃって」
旅支度は万全。回復アイテムも用意したし、装備も一新し、先ほどフォーチューンテラーの上位クラス、<ストーリーテラー>へのチェンジも済ませたところだ。
「あのあたりは結構つえー敵も出るし、遺跡の攻略難易度もたけえからな。気ィつけていけよ!」
「ありがとー! フェンネル君もアプリコットちゃんもがんばってね!」
ふたりと別れ、馬車へ乗り込む。コーフィルへおもむくのは初めてだ。見たことのない風景、出会ったことのない人々や生き物とのめぐり会いはいつでも、マシロの胸を踊らせてくれる。地図を追う者の醍醐味だ。
乾いた砂をはらむ風に吹かれながら、マシロは前方をにらみつける。
「よーし、こいっ!」
砂上を疾走してくるのは、木製の帆船だ。乗っているのは緑色の小鬼。ここらに出現するゴブリンの一種は、砂船を操るらしい。
やわらかい砂に足を取られ、マシロの移動スピードは封じられている。せまる数隻の砂船に下卑たゴブリンたちのわめき声。しかしあせらず冷静に、マシロは手の中のカードを素早く切った。
「<先導するは星座の輝き>……」
カードを引く。<アルカナアステリズム>、天にまたたく星団を描いた一連のカードはマシロの武器であり、あらたに得たストーリーテラーとしての力を発揮する媒介ともなる。
引き当てたのは巨蟹宮のカード。感覚は研ぎ澄まされ、マシロの能力を爆発的に高めてゆく。ランダムに引いたカードの図柄に応じた奇跡を顕現させるのが、ストーリーテラーだ。飛来する矢を向上した身体能力によってかわし、鋭敏な感性と知覚がマシロの魔力を増大させる。
続いて引いた獅子宮のカードが、敵へと滅びを運んだ。獅子の幻影が圧倒的な覇気を放ち、その高貴な存在感が物理的な衝撃をともなって広がる。
「<天落ちるは星団の裁き>!!」
ゴブリンたちは砂船から転げ落ち、膨張し巨大化した獅子のふるう青き爪がその身を引き裂いた。ともに立つ味方には奇跡を、立ちふさがる敵には破滅をもたらす、ストーリーテラーの本領だった。
「やったね! 新スキルも強いなぁ……って、わ!?」
直後に気づいた。迎撃するのに手いっぱいで、意識が逸れていた。マシロの両脚、そのほとんどが砂に埋まりつつある。
マシロを中心に、周囲の砂の全てが収束してゆくかのようだ。
「これ、流砂!?」
手足をもがくも、砂から抜け出すことができない。徐々に、じわじわとマシロは沈んでゆく。
「ひええ、ちょっとまずいかも……!?」
あいにくと目の届く範囲に、助けを求められるような誰かの姿はない。ゴブリンの亡骸ともどもに、マシロは流水のごとき砂の中心へ飲みこまれていった。
目を開くと最初に映ったのは、赤褐色の屋根だった。
「……お城?」
砂をはらいながらつぶやく。
頭上には青空が見えている。しかし四方を囲むのはとほうもない高さの土の壁であり、前方に見えるのは砂中へひっそりとそびえる楼閣だった。
「流砂の底にワープポイントでも設定されてたかな……うわ」
楼閣もだが、奇妙なのは土壁のところどころに浮かび上がる、巨魚や水竜のような生き物たちの骨格の名残りだ。古生物の化石が埋没しているらしい。
マシロはしばし探索することにした。楼閣の周囲をめぐり、化石をいくつか採取する。いずれも水棲生物のものに見えた。マシロは生命に満ちる大海をゆうゆうと泳ぎまわる竜を想像した。
トラップに注意しながら楼閣へ入ると、思ったほど広くはない。しかし代わりに、広がる光景がマシロを圧倒した。
「回廊……どこまで続いてるんだろ?」
土中に掘り抜かれた、とてつもなく長い回廊が目の前に伸びていた。先は暗く、終端などまったく見てとれない。縦に長くきっちりとした線を描く六角形の掘削痕を見るに、人工の回廊のようだ。
マシロははっとして、地図を広げた。
「もしかして、ここが……あの、
大穴に続く道
なの?」
地図を埋めてゆくさなかに見つけた石板は、リキッド大陸の古地図であり、海中に穿たれた異質な大穴はマシロの興味をかきたてた。いつかそこへたどりつくのだろう、という漠然とした予感もあった。
その道程がいま、目の前に伸びている。
「うん? なんだろ、これ。手紙?」
ふと、回廊の入り口へ残された一枚の紙切れに気づき、拾い上げた。
そこに刻まれた言葉は、マシロがその背を追って歩み続けてきた、かの探求者の記したものだった。
たどりついたようだね。やはりこれも、水鏡の女神の導きか。
そんな君へ、いくつかの言葉を残そう。胸にしまうも捨てゆくも、君の自由だ。
矮小なる自分に手に入れられるものなど、この世にいくらもあろうか。ならばせめて美しい風景の数々を、心に刻みこもう。
そう思い旅に出た。大陸の全てを踏破し、地図を完成させる。それが私の使命であろうと信じてきた。
旅をするなら身軽がよい。持ちなれないものなど持つべきでなく、持ちきれないものは記憶にだけそっと拾い上げるのだ。
だから、私がこの先に見つけたものは、私の手にあまる。とても持ちきれはしないし、かといって誰かへ託すことも易くはない。
託すならば、そう、君のような者が望ましい。
私の歩みはここまでだ。
幸いにして、この地図をくまなく色づかせることができた。私にはそれでじゅうぶんだよ。
友よ。
よき旅を。
ひるがえしてみれば、手紙はリキッド大陸を余すことなく描いた地図の裏に書きつけられているのだった。
「……ハルコンさん」
彼の地図は語るとおりに彩り満ちて、七色に輝いていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
ゲーム
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年11月02日
参加申し込みの期限
2023年11月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年11月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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