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新しき、年の始めに。
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「おはようございます」
勝手知ったる
早川 珪
先生のアパートで、
綾辻 綾花
は微笑んだ。手には鞄を下げて、制服は一分の乱れもなくきっちりと――好きな人にはいつでも最高に可愛い姿を見せたいのは、古今東西の多くの恋する乙女に共通する事だろう。
そんな綾花に珪先生が、おはよう、と微笑んだ。そうして学校までの短い道のりを、適切な距離感を保って一緒に歩き始める。
――学校に一緒に行くのは、教師と生徒という立場であっても決しておかしくはないはずだ。もちろん、それがいつも必ずとか、必要以上に近過ぎる距離でとか、そういう話になれば別だろうけれど、偶然出会った教師と生徒が一緒に登校するのは、普通にあり得る話だろう。
だから、胸の中の恋心が足を弾ませそうになるのをぐっと堪えながら、あくまでも『生徒』の顔で綾花は歩き。その傍らを、あくまでも『先生』の顔をして珪先生が歩く。
(卒業するまでは、恋人未満ですが)
あと3か月、途方もなく長くも感じられるけれど、きっとあっという間だ。もしかしたらその頃には、この秘密の関係もあと少しで終わってしまうのか――なんて感傷に浸る事もあるのかもしれない。
そんな夢想にくすりと笑えば、綾辻さん? と珪先生が不思議そうに眼を瞬かせた。何でもありませんと首を振り、数歩だけ先に進んでくるんとターンして見せる。
「急いで寝癖直したんですけどはねて無いですか? 制服も変なところないですか?」
「いや、問題ないよ。いつも通りだ」
「良かった。ありがとうございます」
そうして尋ねた綾花に、尋ねられた珪先生はまるで眩しいものでも見るかのように目を細め、けれどもいつも通りの口調でひょいと肩を竦めた。――嗚呼、幸せだ、と思う。
* * *
始業式は、特筆すべき事もなく過ぎて行った。否、終業式を思えば特筆がなさ過ぎたことは特筆すべき事だろうけれど、綾花にとってはそれよりも、場所が悪くて珪先生の姿が垣間見れなかった事の方が、何よりも深刻だ。
ゆえに宿題を提出して、先生のお決まりの話を聞いて掃除を済ませて、放課後になるや否や綾花が向かったのは、こちらもすっかり通い慣れた図書室である。言わずと知れた、珪先生に会うためだ。
冬休み中も受験勉強がてら、珪先生に会いに――否、珪先生に会いがてら受験勉強をしに、だろうか――通っていた図書室は、むしろ3年4組の教室よりも馴染みがある。そこで、いつも通りに仕事をしている珪先生を見つけた綾花は、『生徒』の顔でぺこりと挨拶をした。
「珪先生、こんにちは。――会いに来ました」
「こんにちは、綾辻さん。今日も勉強かい?」
後半は珪先生にだけ聞こえるよう、小声で囁いた綾花に珪先生は、軽く目を眇めて『先生』の言葉を紡ぐ。はい、と『生徒』の顔で頷いて、綾花は窓際の――でも珪先生がさり気なく見える席に座り、ちゃんと参考書を広げた。
そうして勉強もしつつ、珪先生の仕事が終わるまで待とうと決めて。時折は気晴らしに窓の外を眺めていたら。
(……あれ?)
ふと、視界を白い動物が通ったような気がして綾花は、ぱちりと大きく瞬いた。思い出すのは誰からともなく聞いた噂だ――年明けの頃から、白い狛犬を見かけたという人が居るらしい。
もしかして、と思ったのは、それゆえ。けれども瞬いた一瞬のうちに、白い姿は幻だったように消えてしまう。
さて、あれは現実だったのか、それとも白昼夢だったのか。そもそも、考えてみればここは3階なのだが――こし、と目をこすっても姿が見えない事に息を吐き、綾花は再び参考書へと目を落とした。
そうして放課後を図書館で過ごし、時折さり気なく珪先生を見て――その、帰り道。適切な距離を保って一緒に帰る道すがら、綾花は早速あの『白い狛犬』の事を口にした。
「珪先生、図書室から外を眺めてたら白い動物が……」
「……? 綾辻さん?」
だが、その言葉が不自然に途切れたのに、珪先生が小首を傾げて綾花の顔を覗き込む。普段なら嬉しくなるところだけれど、否、今もやっぱり嬉しくはあるけれど、それより綾花は眼前の光景に釘付けだ。
――白い狛犬が、居た。
「先生……あの狛犬です……!」
「狛犬?」
ゆえに押し殺した声で叫ぶ綾花に、いよいよ珪先生は眉を潜めつつ、綾花の指さした方を振り返った。そうして――こまいぬ、とぽかんと呟く。
それは確かに狛犬で、けれども妙に目がつぶらというか、毛並みがもっふりとしているというか、とにかく愛らしい狛犬だった。うわぁ、と愛らしさに思わず目を細める綾花の前で、ひょい、と短い尻尾をひと振りした白い狛犬は、夕闇の中に瞬く間に消えていく。
狛犬、と珪先生がまた呟いた。
「狛犬に、よく似てた、ね……?」
「見かけたら良いことがあるみたいですよ」
半信半疑といった風情の珪先生に、クスッと笑いながらそんな噂を告げれば、良いことねぇ、と首を捻っている。そんな珪先生にまたクスクス笑って――それにしても、と考えた。
(珪先生と一緒に居るより良いことって何かな?)
だって綾花は今のところ、こうして珪先生と一緒に居て、笑い合えるだけでとても、とても嬉しいのだから。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
31人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年10月15日
参加申し込みの期限
2023年10月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年10月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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