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新しき、年の始めに。
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なかなか興味深い夢を見たものだと、
柏村 文也
は目覚めたままの格好で考えた。
(結局、犬耳の夢は何だったのかね)
夜半、目覚めた折に見たあの意味深な――だが案外何の意味もないのかも知れない、自分に犬耳の生えた夢。改めて思い返してみても、あの犬耳は随分とよく似合っていたが――さて。
さわ、と自身の頭を撫でてみても、当然ながらそこに犬耳はない。あってたまるか、という思いの一方で、この寝子島は色々と面白い事が起こるのだから、案外あの犬耳も本当に生えていたのかも、とも思う。
「……なーんてね」
独り言ちて、よいせ、と勢いをつけて起き上がった。途端、身を包む容赦ない寒さにそのまま布団に戻りたくなるけれど、ぐっと我慢。
うーん、と大きく伸びをすれば、ほのかに残っていた眠気も吹き飛んだ。よく寝たよく寝た、と呟きながら身支度を整えて部屋を出て、冷え冷えとした廊下を歩いて食卓へ向かい、のんびり朝食を食べ――
さわ、とまた頭を触ってそこに耳がない事を確かめた。――ま、あんな夢を見たのは今年が戌年だから、ということで納得しておこう。
そう、自分の思考に区切りをつけて、文也は時計をチラリと見た。良い頃合いだ。
「さーて、と」
勢いをつけるように立ち上がり、店へと続く扉を開けた。まるで甥っ子の冬休みが終わるのを待っていたかのように、年始の休みをのんびり取っていた古書喫茶「思ひ出」も、そろそろ仕事初めの頃合いだ。
甥っ子も新学期始まって家にいないし、とまるで甥が居ない間の暇つぶしかのような言い草だが、これでもれっきとした仕事である。とはいえ、半ば趣味みたいなもの――と言えなくもないのかも知れないが。
しばらく締め切った店には、冷え冷えとしたよそよそしい空気が漂っている。そこに立ち並ぶ本棚の中を泳ぐように、まずは休みの間に蒐集した古書を、ジャンル別に並べて行った。
歴史小説、婦人向け雑誌、絵本、写真集――我ながら実に色々なジャンルを集めたものだが、こうやって本棚の隙間が埋まっていくのを見るのは楽しいものだ。飄々とした表情の中に確かな満足を滲ませて、文也は店内を眺め渡す。
それから、店内の掃除に取り掛かった。休みの間に少しばかり積もった埃をはたきで落とし、床を掃き清め、硬く絞った布巾で一通り拭いて回り――
「さあ、開店だ!」
新年初日、掛け声も景気よく古書喫茶「思ひ出」は営業を開始した。――営業は、開始した。
だがしかし。
「………………」
開店してから1時間、来客と言えば閑古鳥ぐらいの静かな――ありていに言ってしまえば、とても暇な時間が流れる。――元々この店は、開店直後に客が殺到するような所ではないのだ。
そう、店主自ら納得してしまうのが良いのかどうかは別にして、とにかく、古書喫茶「思ひ出」はそういう店だった。ゆえに店番と称してのんびり読書に耽っていた文也は、ああそうだ、と根が生えそうだった腰を持ち上げる。
(そういえば、休みの間に珈琲豆も新調したのだった――せっかくだし、ブレンドの配合変えてみようかね)
珈琲豆は、産地はもちろん季節によっても味の良し悪しが大いに分かれる素材だ。たとえ同じ問屋から、同じ銘柄の、同じ加工の豆を仕入れたとて、年中通して同じ味になるとは限らない。
文也が新たに仕入れた珈琲豆も、それは同じ。そして珈琲豆のブレンド次第で、その表情は大いに変わるのだ。
とはいえ、最適なブレンドを見つけるには時間も相応にかかるものだけれどもー―幸か不幸か、その時間もたっぷりありそうだから。
「珈琲を淹れながら、お客がくるのを待つとするか」
小さく鼻歌なぞを嗜みながら、文也はブレンドを作る準備を始める。そうして、色々な配合を試してはメモを取り、テイスティングし、また新たなブレンドを試し――
そうこう過ごしているうちに、いつしか日も高くなってきた。そろそろお昼時かねと、考え始めた頃になってようやく、店の入り口に来客の気配がある。
そちらへと眼差しを向け、文也は飄々と笑んだ。
「やぁ、いらっしゃい。今日は何をお求めかな?」
――そんな風に、古書喫茶「思ひ出」の仕事始めは穏やかに過ぎてゆくのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
31人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年10月15日
参加申し込みの期限
2023年10月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年10月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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