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寝子島高校
新しき、年の始めに。
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制服に袖を通し、今日から新学期か、と胸の内で呟いた。鏡の中にはいつも通りの自分――否、どこかセンチメンタルかも?
そう、鏡に手を這わせた
青山 絢
はだが、らしくない事をしたと苦笑してその手を下ろした。だが、高校生活も残り僅かで――何より大学受験まであと僅かともなれば、感傷も湧き起ろうというもの。
寝子高生の中にはすでに、推薦入試で進路を決めてしまった生徒もいる。とはいえ、絢と同じくこれから受験という学生も少なくはない。
そう、複雑に細い息を吐く絢の後姿を、やっぱ制服も可愛いなぁ、と
水谷 真優理
は目を細めて見つめていた。真優理も今日は仕事始め――では実はないのだが、三が日の勤務を終えて今日まではのんびり出来たから、気分は第2の仕事始めである。
ゆえに身支度をさっさと整えた真優理は、絢と一緒に出勤しようと待機しつつ、その制服姿を堪能していた。何しろあと2ヶ月ほどすれば、絢は卒業してしまうのだから。
残り短い制服期間をしっかり目に焼き付けないとね、と見つめる眼差しに籠った邪念に、絢が「真優理さん?」と半眼になる。それに何でもないと首を振り、真優理はバッグと上着を手に立ち上がった。
「さっ、絢ちゃん行こ行こ!」
「ちょっと、真優理さん! もう……」
そうしてぐいぐい肩を推して玄関へと向かう真優理に、抗議しかけて絢はやれやれとため息を吐く。そうして2人揃ってマンションを出て、最寄りのバス停までの道のりを、並んで歩き始めた。
――不思議な感覚だな、と思う。時折吹き抜ける風がぶるっと身を震わせるほど冷たい、肌寒い今日はけれども、見上げた空はとても青く澄み渡っていて――でもそれだけじゃない。
ちら、と傍らの真優理を見れば、ん? と軽く首を傾げられた。その眼差しの中に、確かな甘さが孕んでいるのを感じ取って、何でもないと首を振る。
きっと、絢の眼差しも同じ甘さを孕んでいた事だろう。――去年の終わり、時間にすればほんの少し前に彼女達は、ただの従姉妹から恋人関係になったのだから。
ならば、幾度となく並んで歩いたバス停までの道のりだって、去年までとは違う空気になるのは当たり前の事で。それでも、幾度となく繰り返してきた時間だから緊張するという事もなく。
適当に、他愛のない話をしながら、歩く。年末年始のテレビの話とか、今日の夕ご飯の話とか。
けれども、こんな時間もあと2ヶ月なのかと思うと真優理の胸には、少しばかりの寂しさがある。とはいえ悪い事ばかりではない――絢が大学生になれば、女子大生としての綾を見ることが出来るようになるのだから。
(それに、卒業してもまた制服姿の絢ちゃんを見られるかもだしね)
そう、気が付いて真優理はにへりと笑う。絢には女優としての仕事がすでに少しずつ入っている――だから仕事で学生役を演じる事があれば、また制服姿を拝めるという寸法。
嗚呼、しかもしかも、そんな絢を恋人として真優理は独占しているのだ。つまり、誰も知らない絢の素顔を知っている訳で――さらにもっとプライベートな事までも――
「真優理さん、どうかした?」
「絢ちゃんの制服姿、本当に可愛いなって」
「やだ」
「でもあと少しで見納めなのが寂しいな」
「こればかりは仕方ないよ」
「だから……いきなり撮っちゃう!」
いつの間にかニヨニヨとしていた真優理に、絢が不気味そうに半眼で問いかければ、にへらと楽しげな笑顔が返って来た。きっとろくでもない事なんだろうな、とため息を吐けば「シャッターチャーンス!」とスマホが向けられる。
ちょっと、と絢は大いに眉を潜めた。
「恥ずかしいからやめて」
「うーん、素の顔の絢ちゃんも可愛い!」
「もう……」
だが真優理は聞く耳を持たず、たった今ゲットした絢の画像を見てご満悦だ。まったく、と大きなため息を吐いて絢は、心持ち早足で歩き出す。
待ってよー、と真優理が追いかけて来るのは、けれどもよくある光景だ。そうこうしているうちに、あっという間にバス停に辿り着いてしまう。
ここで、2人はしばしのお別れだ。次のバスまであと数分だというので、絢はひらりと手を振った。
「じゃ、行ってらっしゃい」
「絢ちゃんも行ってらっしゃい。気を付けてね」
真優理もひらりと手を振って、そのまま寝子高へと歩いて行く絢の背中を見送った。それからスマホを見返したりするうちに、やって来たバスに乗り込む。
幸い、席は空いていた。ラッキー、と思いながら座って、ぼんやりと窓の外を眺めて――あれ、と気付く。
(あれって狛犬……だよね?)
どこからどう見ても狛犬の姿をした、白い犬がバスと並走していた。いやいやまさか、と思ったものの、走るバスと並走出来る時点で普通の犬じゃない事は確かだ。
ゆえにポカンと見つめていたら、白い狛犬がひょいと真優理の方を見た。えぇ、と驚いて瞬きをした次の瞬間には、消えていたけれども。
今のは何だったんだろう、と真優理は困惑したまま窓の外をじっと見つめる。その時ふと、手にしていたスマホの画面に表示されている絢の姿が目に入り――あぁ、何だか今年は絢ちゃんとすごく良い事がある年になりそうだと、根拠もなく思ったのだった。
* * *
寝子高に着いた絢は、まずは3年8組の教室で鞄を置くと、そのまま講堂へ向かった。始業式で司会を行うことになっている、その打ち合わせと準備のためだ。
淡々と必要な打ち合わせをし、式次第を受け取って一通り目を通す。そうするうちに時間になり、講堂に集ってきた生徒達を前に絢は、これまた淡々と始業式を進行し。
部活動の表彰式や、校長先生からのお話も終わり――ちなみにその校長先生はと言えば、いつものようにシトラス・ガムダン話で長々と無駄話しようとしたのだが、司会権限(?)で切り上げた――教室に戻る生徒たちの列の一番後ろから、絢も教室へ向かって歩く。この後はクラスで宿題の提出や大掃除か、と思いながら中庭に通りかかり――あれ、と目を瞬かせた。
(白い……狛犬……?)
それは、中庭を全力疾走で突っ切って行く、狛犬のような白い犬だった。――いやいやいや、ここ学校よ?
そんなまさかと目をぱちくりしたら、もう狛犬(?)は消えていた。気のせい、だったのだろうか。
(勉強のし過ぎで疲れてる……? まさかね)
ふる、と軽く首を振ってまた、歩き出す。刹那、吹き抜けた風の冷たさにぶるっと身を震わせて――ふと、朝の真優理とのやり取りを思い出した。
それだけで、くす、と知らず口の端に笑みが浮かぶ。そうして――あぁ、何だか今年は真優理さんとすごく良い事がある年になりそうだと、根拠もなく思ったのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
31人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年10月15日
参加申し込みの期限
2023年10月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年10月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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