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3学期初日を恙なく終えた
吉住 志桜里
と
卵城 秘月
は、志桜里が師範代を務める道場の縁側に、2人並んで座っていた。冬の寒さを忘れてしまいそうなほど、縁側に注ぐ日差しは暖かく、何だかここだけ春が来たような心地すらする。
そんな暖かな縁側で、志桜里は寄ってきた狼犬をもふり、もふりと愛でていた。
「知らない相手にもフレンドリーなあたり、躾けはしっかりしてるわね。”師範代は雰囲気ボスなんで大丈夫っす!”なんて言われた時は、どうしてやろうかと思ったけれど……」
ねぇ? と手の中の狼犬に微笑みかければ、あぉ、と同意するかのような鳴き声。本来の飼い主――前述の『問題発言』をかましてくれた門下生(目下旅行中)に、何か思う所でもあるのか。
でも門下生さんの気持ちもちょっと判るよ、とこっそり思いつつ秘月も狼犬に手を伸ばした。わふわふ、もふもふ――ああ、本当に気持ちいい。
「そうだね、躾されたいい犬だね。――でもあんまりおいたしちゃうと、ふと野生が戻るときもあるから気を付けないと……」
「ん。撫で心地が良いわ、どちらも」
「あ、あれ……?」
話しているうちにいつの間にか、秘月も志桜里になでなでされていた。なでなで、なでなで。――あ、ちょっと気持ちいい……?
一体どうしてこんなことに? と上目遣いに志桜里を見上げながらも、何となくの心地良さについ、抵抗も忘れてされるがままになってしまう秘月である。そんな秘月の頭を撫で、狼犬の首筋を掻いてやり、秘月の喉元をくすぐって……
「あ、あぉぅ……」
「あら、いけない。つい……ふふふ」
思わず狼犬のような鳴き声を上げた秘月に、楽しげに目を細めた志桜里がくすくすと笑いながら、喉元から手を放す。あ、と撫でる手が無くなった事に寂しさを覚え、だが「もっと撫でて欲しい」とも言えず、秘月は少し頬を赤らめ居住まいを正した。
2人の間に丼と頭を置き、もっと撫でろ、もっともっと撫でろ、と要求してくる狼犬を、そうしてまた撫で始めて。――ふと呟いたのは、居た堪れないような恥ずかしさを誤魔化すためか。
「ついに卒業だね、一体この後どうなるんだろうね?」
「――そういえば、進路のこと聞いてなかった。秘ぃは進学するの?」
その言葉に、ぱちりと1つ瞬いてから志桜里はそう首を傾げて。だが、そう言えば自分の方の進路は果たして、秘月にちゃんと話した事があっただろうか、と瞬く。
例えば、自分がHIPHOPユニット『Greedy Cats』の活動と道場の運営に注力するため、進学しないこと。否、そもそも自分が音楽ユニットとして既に生計を立てている事さえ、秘月に伝えてはいなかったのではないか。
ゆるりと思考を巡らせて、やはり伝えた覚えがないな、と結論付けた志桜里を仰ぎ見て、秘月が「確かに」と笑った。
「そういえばお互い、詳しく話してなかったね。私は柔道整復師……わかりやすく言えば、マッサージのもう少し医学的な人って感じかな? それを目指そうって思ってるよ。バスケットボールで体痛めた時に施術してもったらのが印象的でね、だから大学に進学になるかな」
「そうなの……秘ぃらしいわね」
そんな秘月に、栞はにっこり頷いた。そうして彼女の手をそっと握り、私はね、と自らの進路を告げ。
ふふ、と苦笑いした。
「あまりに当たり前になってると、身近な人にまで言い忘れるのね。そんなわけで、進路は個人事業主兼役員みたいなものよ」
「そう、なんだ」
その言葉に、秘月は目を丸くする。常ならば『鉄仮面』を自称するくらいには表情を読ませない彼女が、思わずそうしてしまうくらいに、栞の進路は衝撃的だった。
まさか、秘月と同い年なのにもうプロとして認められていて、生計を立てられるぐらいに活躍しているなんて。――何より、一緒に住んでいると言うのに、こうして言われるまで気付きもしなかっただなんて。
そんな自分の鈍感さと、志桜里の思いがけない活躍ぶりに、秘月は驚き――そっか、と頷く。
「急にそういうの聞いて驚いたけど、志桜里君の夢や将来は応援したいね」
そうして紡いだのは、秘月の掛値のない本心だ。――けれどもなぜだろう、何だか少し、寂しい。
まるで、志桜里がどこか遠い存在になってしまったような気がして。それはきっと――良く知っていると思っていた志桜里の、知らなかった一面を知ってしまったからだろう。
だから僅かに目を伏せて、そっと胸に手を当てる。この気持ちは、秘月が呑み込んで昇華しなければならないものだ。
――そんな秘月の様子をじっと観察していた志桜里が、秘ぃ、と甘く名を呼んだ。
「秘ぃが柔道整復師を目指すのなら、うちの門下生で練習する?」
言葉はどこまでも穏やかに優しく、けれども眼差しの奥には秘めた狩人の光が宿っている。もちろん秘月の進路を応援はするが、さりとて自分からは逃げられないようにしっかりと捕まえておきたい――そんな想いで志桜里は、甘やかに囁く。
――ねぇ、秘ぃ。あなたに見えない首輪をかけて、手綱を握ってあげる。
「皆筋張ってて解し手が足りないのよ。元温泉旅館なだけあってお風呂も広いし、ね?」
「そう……かい……?」
その甘い罠を含んだ言葉に、秘月は少し瞬いた。まだ柔道整復師の勉強がどんなものになるか定かではないけれど、きっと、その提案はマイナスにはならないはずだ。
それに――
「――なら、そうさせて貰おうかな」
「ええ、ぜひ。好きなだけ練習して頂戴」
志桜里の言葉の1つ1つが、まるで自分を引き留めようとしているように感じられて。嬉しく頷いた秘月に、志桜里は甘く目を細めたのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
31人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年10月15日
参加申し込みの期限
2023年10月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年10月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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