this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
新しき、年の始めに。
<< もどる
1
…
17
18
19
20
21
…
25
つぎへ >>
学校からの帰り道を、
七夜 あおい
と並んで歩く。
八神 修
にとってそれは、比較的よくある『いつも通り』の光景だ。
けれども、始業式の今日は言うなれば、2週間ぶりの帰り道。となれば『いつも通り』ではあるけれども、『久しぶり』でちょっと気持ちがふわふわする。
帰りのあいさつの後、手早く荷物まとめて手で合図したら、頷いてくれた事も。先に行って待っていた修に、遅れてやって来たあおいが微笑みながら――時に申し訳なさそうに告げる「お待たせ」の声も、いつも以上に嬉しい。
そんな事を考えていたら、あおいが「びっくりしたよね」と思い出し笑いをした。
「八十八旗君。驚いちゃった」
「うーん……八十八旗らしいけどね」
彼女の言っている事が何なのか直ぐに察した修は、苦笑しつつ肩を竦める。クラスメイトであり友人の
八十八旗 信彦
は、今日提出すべき宿題、どころかそもそも宿題の存在自体を忘れていた――とホームルームで発覚し、担任の霧島 義弘先生から絶対零度のお怒りを浴びたのだ。
その余波でもちろんと言うべきか、教室内も大いに冷え込んだ。恐らくあの瞬間、3年4組の教室は寒風吹きすさぶ屋外より、なお寒かった事だろう。
そんな『事件』はあおいに、今日のエピソードとして強く印象付けられたらしい。それに対抗意識を燃やして――どこかで誰かがくしゃみをした気がした――修は、それにしても良かったよ、と笑った。
「雪が降らなくて。寝子島は、不思議とおかしなタイミングで雪が降るからさ。歩き難いし、滑りやすいし」
「そう……かな? 言われてみれば、そうかも」
「だろ? でも、今日は晴れてて気持ち良いや。――もし降っても、あおいのお守りが力くれるから滑らないけどね」
ふふふ、と意味深に笑えばあおいがくすぐったそうに笑う。その笑顔が修には、2人の関係が着実に進展している証左に見えて。
とても、嬉しい。たまらなく、嬉しい。
ふと通りかかったシーサイドタウンの和食店では、まだお正月のお雑煮を提供しているようだった。へぇ、と2人で眺めてから、そう言えばとあおいを振り返る。
「海鮮丼の時、お雑煮の話出たよね」
「ああ、うん!」
それに、ポン、と両手を合わせてあおいが頷いた。その顔がどこか緩んでいるように見えるのは、お雑煮の味まで思い起こしたからか――それとも眼前の美味しそうなお雑煮の見本に、心を奪われているからか。
そんな所も愛おしいと、修は目を細める。
「俺も雑煮は好きだよ」
「修君も?」
「うん。食べる時は、関東風が多いかな。醤油出汁に焼いた角餅が香ばしくて、具材もパッと華やかでさ。――あおいはどんな雑煮を食べてみたい?」
そうして告げた修の言葉に、あおいはぱっと顔を輝かせてから、うーん……と眉を寄せて真剣に考え始めた。けれども少ししてから、色んなお雑煮も食べてみたいけど、と前置きし、
「やっぱり、1番好きなのは家のお雑煮、かな」
ふふ、と照れたように笑うあおいのその答えは、家族を大事にする彼女らしい物だろう。そっか、と修は目を細めて、それにただ頷きを返し。
それにしても、と大げさに身を震わせて見せる。
「お雑煮の話をしたら、何だか暖かいものが欲しくなったな。あおい、せっかくだから食べて行かない?」
「えっ、うーん」
――いしやーきいもー やきいもー
そうしてお店に入ろうと誘った刹那、2人の間に遠くから響いたのは、冬の風物詩とも言える石焼き芋の声である。それにぱちりと目を瞬かせてから、2人は顔を見合わせた。
暖かなお雑煮も、その横に並んでいるお汁粉も魅力的ではあるけれども。
「これは、探すしかない」
「だね! 頑張ろう、修君!」
強い決意を秘めた修の言葉に、あおいが同じく強い決意を秘めた眼差しでしっかりと頷いた。そうして石焼き芋のトラックを探すべく、2人は小さく走り出した。
* * *
探し求めた石焼き芋のトラックは、少し離れた公園の入り口に止まっていた。良かった、と軽く息を弾ませながら先に追い付いた修が、おじさんにピッと2本の指を立てて見せる。
「はい、2本ね」
そう言いながら新聞紙に包んだ焼き芋を渡すおじさんに、お金を渡しつつ受け取った。そうして、追いついてきたあおいとちょうど良いから公園で座って食べようとベンチに向かい――中を見て驚く。
入っていたのは、1本が大人の拳3つ分もありそうな、大きな焼き芋。さすがにこれは1人1本は食べられないと、1本を半分に折って分け合う事にする。
「はい、あおい。熱いから気をつけて」
「ありがとう、修君。……アツッ! 美味しい!」
「んッ、ハフ……ッ、うん、凄く甘い」
そうして、2人並んでハフハフと石焼き芋を方場れば、何だかとても幸せな気分。1つを家族のように分け合うのは、ひどく特別な心地がして――美味しいと笑うあおいの笑顔が眩しくて。
ああ、好きだと思う。何度も何度も、毎日のように修の『好き』は更新されて、積み重なって、あおいへの愛しさは留まるところを知らない。
同じ『好き』を、彼女からも衒いなく返してもらえるようになれれば良いのにと、幾度も願った事をまた願った。――と、視界の端に何か、動く白いものが見える。
あれ、とそちらへ目線を向ければ、夏にも見かけた白い狛犬――白澤が物欲しそうにこちらをじっと見ていた。じっと、見ていた。
それに、あおいも気が付いたようだ。あれ、と驚いたように呟いてから、自分の手の中の食べかけの石焼き芋を見て――修君、と見上げてくる。
うん、とふんわり微笑んで、修は残っていた石焼き芋を白澤へと差し出した。
「白澤様、召し上がられますか?」
それに返る声はなかったが、いそいそと近寄って来た所を見ると、欲しかったのだろう。人間にはあっつあつの石焼き芋も、白澤には何も問題ないようで、もそもそと食べて居る。
ふふっ、と2人でまた、顔を見合わせた。そうして今度は、石焼き芋を2人と1匹で食べ始め――いつしか消えていた白澤の事を、あれこれ想像しながら帰路についたのだった。
<< もどる
1
…
17
18
19
20
21
…
25
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
新しき、年の始めに。
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
31人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年10月15日
参加申し込みの期限
2023年10月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年10月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!