this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
携帯戦記カプセルギア 第八話「Re:play」
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
…
9
つぎへ >>
買い物袋を下げた紫と亀二郎は、思わず目を疑った。
つい先ほどまで賑わっていたはずの病室は、誰かがいた気配をそのままに、ガランと物静かになっている。
込み入った話をしたいが為に、少しゆっくりと戻ってきたのは確かだが、その話題が話題なだけに何かに巻き込まれてしまったのだろうかと紫は考えてしまう。
「どうやら、皆さんで公園に移動したようで……ふむ」
慌てず騒がず。亀二郎はスマホに清恋からの連絡が入っていたことを確認すると、紫が安心するように内容を共有した。けれど、続く言葉には落ち着いてもいられない。
「ユグドラシルの方もお見えになっているそうですねぇ。はい」
とにかく現場へ向かうか、応援を待ってからにするか。おっとりと考える亀二郎に、紫ははやる気持ちを落ち着かせるべく呼吸を整えた。
いくら小さな事件ならもみ消せそうな大企業が相手だからって、刑事である清恋もついている。
(それに、カプセルギアのことだもの……蒼なら大丈夫よね)
どうかこれ以上、大きな事件には発展しませんように。そう願いながら、紫は病室の窓から空を見上げた。
中距離からの攻撃が可能なDiablo Azulにとって、弱点はスピードだ。射程にさえ入り込めばダメージはそこそこに狙えるものの、敵もじっとはしてくれない。狙い定め発射するまでのラグは、どうしたって出る。
それをサポートするのがムテンだ。素早い動きで敵を足止めしておいて、Diablo Azulが準備を整えたのを見計らい、巻き添えを食わぬようにサッと移動する。
「やるじゃない!」
「へへっ、こんなのはムテンにとって肩慣らしみたいなもんだぜ!」
蒼と龍樹が息を合わせて立ち向かうのは、あの派手な身なりの男――ではない。スペードの刻印をされた端末を持った少女が立ち塞がる様子に、カロデも驚きつつ呼びかけている。
「海堂から支給されたモノで、海堂を裏切るたぁ……どういうつもりで?」
「玩具を摘まみ上げて壊すのは簡単だけど、それじゃあ意味が無いからよ」
制限を受けて複数のギアが使えなくなったカロデと違い、少女はその中でも2機を操り4人の相手をする。
もっと絶望すればいい。カプセルギアが必要のない物だと、思い知ればいい。
高らかに叫ぶ少女に、蒼は少なからず不信感を覚えた。
特殊な端末を用いる集団が、カプセルギアの評判を落とそうとしていることは蒼も知っている。カロデと同じく、思惑が重なった海堂によって集められた精鋭部隊のはずだ。
けれど今、海堂の意思を無視して立ち塞がる姿からは、とてもそうには思えない。確かに海堂と意見が割れたのなら、彼に従う理由はないが――。
「これが自分たちの手に余ると教えてあげる。使いこなすことができるのは、ユグドラシルよ!」
どうやら彼女は、最初から海堂を裏切るつもりだった。海堂がどんな思いでカプセルギアの評判を落とそうとしていたのかは語られていないものの、こんなやり口は卑怯だ。
ぐっとスマホを握る手に力がこもる。蒼は怒りを表に出さないように自分へ呼びかけた。
(こんなときこそ冷静に……クールに行くのよ!)
まだバトルが覚束ないラッセルも、目の前のことに熱くなりすぎる龍樹や瑠樹もいる。ここで蒼までも冷静さを欠いては、し損じてしまうことだろう。
「どうだ海堂、お前の作った物は! 今は力を出し切っていないが、アレは何をする?」
人の言葉を聞き、理解して最適解を返す。この機体がそのまま大きくなる必要もなく、ただこの司令塔さえ現場に出れば良い働きをするだろう。そう――『戦場』という、素晴らしい金儲けの舞台に。
「この事故は想定外だったが、愛光堂から譲り受ける絶好の理由になったな」
下卑た笑いに頭を抱える海堂は、A.I.C.O.を生み出したことを後悔しているようにも見える。けれどもう、動き出した以上はゲームのようにリセットできない。責任を持って、最後まで見届けるしかないのだ。
そんなことは、幼い瑠樹だってわかる。
「A.I.C.O.さんもカプギアも、いじめるような悪い大人になんかまかせないよぉ!」
ラズちゃんの輪っかもビームも出ないけれど、できることをして戦う。そう決めた瑠樹は、ただ平和を望むだけの幼い少年ではなくなった。
「久しぶりに動きたいだろ、ムテン! 出遅れるなよ?」
1人じゃ難しくても、独りじゃないから。
「援護があるからって焦らないで。確実に沈めるわよ!」
Diablo Azulが足止めに中距離から威嚇射撃を行い、敵が方向転換する隙を突いてムテンが飛びかかる。鋭い爪が虚空を薙ぐが、エフェクトがかからないだけで端末上ではダメージ判定が入った。
ならばと続くラズちゃんが、ぽふぽふと肉球で連続パンチを繰り出し1機をダウン状態にする。熱心に殴る間にもう1機の接近を許してしまった。
そのピンチに駆けつけたのは、カザリューだ。いつもと勝手が違うバトルの展開に飛行するのがやっとだったが、ようやく感触を掴めてきたらしい。
敵の前まで低空飛行で近づくと、今まさにラズちゃんへ飛びかからんとする敵に鋭い爪を……振り下ろした、つもりだったのだが。
「あ、あれっ?」
カザリューは敵の足元をすくい上げるようにして、くるりと尻尾で薙ぎ払い――偶然にも、それはダウンしているもう1機の元へ飛び、追撃となったようで仲良くダウンしている。
「なんかわっかんねーけど……チャンスだっ!」
ラッセルの叫びとカザリューの咆哮が重なり、蒼の口元に笑みが浮かぶ。
「行くわよ、総攻撃っ!!」
エフェクトもなく、スマホでバトル画面を見ることもできない清恋にとって、このバトルはラジコンがポカポカと殴り合いをしているように見えている。けれど、決して下らないものだとは思わなかった。
真剣な子供たちの表情を見て、その熱が伝わらないほど冷血じゃない。
勝負が決したのかと見守っている最中、ユグドラシルの男は舌打ちしてこの場を去ろうとする。
「仲間を置いて逃げるの?」
「うちには使えない奴はいらないんでね」
その言葉に、近くで控えていたカロデが男の胸ぐらを掴みあげようと手を伸ばす。
「やめろっ! ……私を切り捨てるなら、空羽はっ」
「使える間は使ってやるさ。そのためのカネは、たんまりくれてやっただろう」
へなりと力なく座り込む少女は、絶望したように呟く。
――カプギアなんてあるから、こんなものがなければ。
打ちひしがれる少女を一瞥し、清恋は小さく息を吐いた。
「どういうことか、説明してもらえる? 返答によっては手加減の約束はできないけれど」
「はっ、何の理由があって――!?」
余裕綽々とした態度で清恋を振り返った男は、その鼻先に突き出された物に目を疑う。
「そういえば、自己紹介がまだだったわね」
警察だと告げる手帳を見て男が顔を引きつらせるが、清恋の知ったことではない。
未成年を金銭で使役している疑い、その他諸々。……ぜひ詳しく伺いたいものだ。
既に周囲は、亀二郎の呼んだ応援に囲まれており――男は呆気なく、署まで同行という形になった。
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
…
9
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
携帯戦記カプセルギア 第八話「Re:play」
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
前回シナリオ
携帯戦記カプセルギア 第七話「昨日までの友は、今日の……」
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
バトル
NPC交流
定員
15人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年12月16日
参加申し込みの期限
2023年12月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年12月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!