this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
携帯戦記カプセルギア 第八話「Re:play」
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
9
つぎへ >>
力なく海堂が呟いた言葉は、噂話で聞いていた通りだった。
――A.I.C.O.のイメージダウンを謀った。
自由にさせたいと、そのためには手段を選んでいられなかったと告げる彼は、謝罪どころか言い訳すら口にしない。……けれどこれが、誰かに『言わされている』のだとしたら?
その可能性を捨てきれず、
仙藤 蒼
はどこかに怯えや動揺が見られないだろうかと冷静に彼の様子を窺った。
今までも、海堂は強いギアマスターを探すかのようにギアバトルを仕掛けてきた。彼なりの理由や目的があると考えて間違いないだろう。
(そして、何かときな臭い話しか聞かないユグドラシル、か)
カプセルギアがトラブルに巻き込まれるとき、必ずと言っていいほど関わってくる企業。もちろん、一種のパフォーマンスだと濁されたことは何度とある。けれど、こうも度重なると軽視することも難しい。
あとひとつピースが集まれば、接点は見つけられそうなのに。持ち寄った情報を、海堂からのサインを逃さないようにと意識を研ぎ澄ませる中で、誰かのすすり泣くような声が聞こえた。……瑠樹だ。
「誰にも求められなくなる事が自由? わからないよぉ……」
大人と子供、というよりも性格や考え方の違いだろうか。『自由』という言葉の受け取り方には差があって、例えば瑠樹の身近な所だと、自由時間の過ごし方なんかで怒られる子が思い浮かぶ。
少し考えれば限度があることはわかるだろうと、何も話さずに相手が全て理解してくれると思うのも横暴だけれど、その後に起こることを何も考えず、自分の主張を通すのもまた横暴だ。
互いの溝を埋めるためには話し合うしか術はないのに、時間をかけたって理解できるとは限らない。大人でもそうなのだ、子供の瑠樹には難しくて当たり前だろう。
そんな悔しい気持ちが伝染しかけて、龍樹もすんっと鼻を鳴らす。もし事前にラッセルから話を聞いていなければ、海堂に食ってかかっていたかもしれない。
「あんたは、A.I.C.O.を自分だけのものにしたかったのか?」
制作者がそうだと言ってしまえば、それを使わせてもらっている立場で言えることなどない。けれどもう、カプセルギアは楽しい玩具では収まらず、大切な1人の友達だ。はいそうですかと、聞き分けよく手放せるわけもなく、龍樹は場の空気を変えるように力強く訴えた。
「オレはカプギアで遊んで楽しかったし、これからも遊びたい! みんなもそうだよな?」
それに全力で乗っかりたい気持ちを堪え、蒼は姉のように落ち着き払って微笑んで見せる。ラッセルも大きく頷き、瑠樹の両肩をポンッと叩いた。
「カプギアが大事な俺たちじゃ分かち合えませんか? 力になりたいんです! なっ?」
顔を覗き込まれた瑠樹は、ついにぼろぼろと涙を零した。
カプセルギアも、それを楽しむ皆も元通りになる方法があるのなら、その原因を排除したい。でも、そんな普段と違う考え方をする自分が恐ろしくて、こんな気持ちを持ってしまう自分こそが消えるべきなのではと考えてしまって。
「オレは、ラズちゃんもカプギアさん達も……助けたいよぉ!」
平和に物事を考えられないことが悲しい。それでも、このままならない気持ちも確かに自分の物だ。
ぐしぐしと袖で涙を拭って男泣きを見せる瑠樹に、清恋はふと思う。
(もし結婚して、私にも子供がいたら)
その子供もカプセルギアで遊んで、目の前の子供たちのように行動するのだろうか。幸せな家庭など、どこか縁遠いものだと思っていたけれど、刑事である自分を切り離して見守ることができるだろうかと考えてしまう。
(子供……)
呆けかけた思考がハッとする。愛光堂の子供部屋、リアスクリーンに映った少女。
守るべきものがいると――人は、弱くなってしまうのかもしれない。
「強い奴を探していたのはA.I.C.O.を消すためじゃなくて、……守るためじゃ、ないんですか」
落ち着いた声音を出すラッセルに、海堂がぴくりと手を震わせる。それを、蒼は見逃さなかった。
もし、A.I.C.O.の持つ機能を特定分野に悪用できたら――開発者として、心苦しいだろう。
それを阻止するために、A.I.C.O.の信頼性を損ねるようなトラブルを引き起こし、喧伝する。
……あくまでこれは、姉と考えた仮説だ。
しかし本当にA.I.C.O.の危機だったとして、海堂ほどの科学者がここまで短絡的な作戦を実行するだろうか。
思い入れがあるシステムのためとはいえ、あまりに稚拙すぎる。
大事な『ひと』を人質に取られたでもあるまいに。
「……ねぇ、A.I.C.O.って」
音声応答もバトルサポートも、玩具に使われるには高品質過ぎるAIシステムだと思っていた。
だから、蒼も紫も悪用すればとんでもないシステムになるだろうことは考えた。考えていたけど。
蒼が躊躇いがちに口を開くより先、病室の扉が開いた。
紫たちが戻ったのだろうかと一同の視線が集まった先には、清恋たちより先に来ていたという花瓶を持った少女と、車椅子を運ぶ嫌に派手な身なりの男。
「いやぁ、元気そうで何よりだな! どうだい、少し外の空気でも吸いに行かないか?」
にこやかな笑顔で海堂を気遣う男とは反対に、その顔を見るやいなや海堂は顔を強張らせた。この男が望まれぬ来客であることは聞くまでもなく、蒼は子供の特権とばかりに話に割り込んだ。
「お急ぎのご用件ですか?」
ただの見舞い客であればいい。もし込み入った話をする必要があるとすれば、事件をどう収拾させるのかと相談に来た愛光堂の社員か、もしくは――。
「うんにゃ、昔の同僚の様子を見に来ただけさ」
過去に海堂が所属していたという、ユグドラシルの社員で間違いないだろう。
男の胡散臭い笑顔に嫌悪感を抱きつつ、蒼は切り返しを考える。ここで下手に退席して2人きりにさせるよりも、海堂には人目につく場所に居てもらったほうが良さそうだ。
大人の話に聞き耳は立てられないかもしれないが、何かあれば駆けつけることが出来る。どちらにせよ、ユグドラシルの目論見を知るためには、当人から聞き出すのが手っ取り早い。
「じゃあ、みんなで散歩に行ってみます?」
ちらりと海堂を振り返り、彼の迷いを晴らすように微笑んで見せる。
それは、共に戦うことを約束するかのような心強い笑みだった。
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
9
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
携帯戦記カプセルギア 第八話「Re:play」
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
前回シナリオ
携帯戦記カプセルギア 第七話「昨日までの友は、今日の……」
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
バトル
NPC交流
定員
15人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年12月16日
参加申し込みの期限
2023年12月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年12月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!