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「えっと」
あははと笑って碧南は頬をかく。
「試合終了後のこと、ほとんど覚えてないんですよねー」
「ほんとに?」
鷹取 洋二
は目を丸くするばかりだ。
「碧南くんはチームを代表して表彰台に乗ったじゃないか。優勝旗も受け取って」
「でしたっけねえ」
「インタビューも受けてたよ。あれその晩の動画配信で流れてたのに」
「……いやあ、お恥ずかしながら、まったく覚えがなくって」
優勝が決まった瞬間で、碧南の脳内海馬は活動を停止したらしい。気がついたらチャーターバスに乗っていて、つぎに気がついたときにはもう今朝だったと碧南は言う。
試合翌日の昼過ぎ、碧南は洋二とふたりきりの祝勝会をやっているのである。
祝勝会といってもささやかなものだ。参道商店街の喫茶店でお茶をするだけだ。レトロな喫茶店、ここは彼らにとって
記念すべきイベント
のあったメモリアルプレイスでもある。
碧南が着ているノルディック柄のニットは、前回この店を訪れたときとは色ちがいのものだった。一方、洋二のニットはあざやかな青だ。
「なんにせよ、おめでとう。僕もとても嬉しいし、誇らしいよ」
「ありがとうございます。洋二さんのおかげです」
「僕の? 僕は応援してただけだよ」
「いえ、いまだに、信じられないけど……私と洋二さんがこうして両想いになって同じ場所にいる……そのことが、私に力を与えてくれた気がします。だから優勝という奇跡をもぎ取れたんじゃないかと。あっ、もちろんチームの皆のがんばりがなければ果たせなかったとも思いますが」
はっはっはと洋二は笑った。
「そんなこと言われちゃうと照れるなあ。でも僕の貢献があったとしても、たぶんそれは優勝の要因の一パーセント、いや、それよりもっともっと小さいんじゃないかな。碧南くんとチームが実力を出し切ったからだよ。どっちかというと必然、だから奇跡なんて言わなくていいと思う」
奇跡というのなら、むしろ……と言ってなぜか洋二は咳払いした。
「碧南くんとめぐり逢えたことだと思う。僕にとってはね」
芸術家の洋二にとっても、なかなかに照れくさい発言だったようだ。
「それを言うなら」なぜか立ち上がりそうになりながら碧南も断言した。「私にとっても、洋二さんとの出逢いは奇跡です!」
「奇跡同士だね」
「ミラクル、ですね」
笑いあう。
もちろんウィンターカップ優勝はとてつもなく嬉しい。
でもこうして好きな人と笑いあうのも、とても嬉しい。
「ところで碧南くん、そろそろだけど」
「はい?」
「僕に敬語を使うのをやめてくれないか。もっと普通にしてほしいんだ。こ、恋人同士なんだから」
また謎の空咳をする洋二なのである。
「ええっ、難しいですよいきなり~」
「難しくないって、ほらほら」
「そんなぁ」
困ってしまうがにやけてしまう。なんだろう、このハッピーなジレンマは。
ところでお互いの呼び名は、当分『洋二さん』『碧南くん』でいくことにした。呼び捨てっていうのもなんだかね、というのが洋二の意見で、それには碧南も賛成だった。
試合の話、ゲームの話、それに春からの大学生活の話、よもやま話はつきることがなかった。
気がつけば外は暗い、そろって店を出て帰路につくことにした。
「桜花寮まで送っていくよ」
「えっ、いいよ遠くないですし」
まだ敬語混じりだがどことなくこなれてきた口調で碧南は遠慮した。
「いいのさ。っていうか、送っていきたくて」
ダメかい? なんて洋二がらしくない甘えた声を出すものだから、碧南に断る選択肢はなかった。
これ乙女ゲームでも『NO』の選択カーソル暗転するやつだよね。
なんてことを思ってしまうのも、また楽しだ。
最初、ふたりは近い距離を歩くだけだったが、やがてどちらからか手を伸ばし、手をつないで歩いていた。
それも恋人つなぎで。
生まれて初めての、恋人つなぎ――。
冬だというのに夏みたいに熱い。
やはり時間の流れには緩急があるものらしい。最後のスリーポイントシュートを放ち入るまで、あんなに時の流れはゆったりしていたというのに、今日、彼と手をつないで歩いたとたん、ものの数呼吸で寮の前に着いてしまったように碧南は感じた。
名残惜しいな。このまま着かなくてもよかったのに。
「あっという間だったね」
まるで碧南の気持ちを読んでいたかのように洋二が笑った。
でもこれが、今年最後の思い出にはならないだろう。
ふたりはまた会う約束をしたのだから。明日の大晦日に。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年09月13日
参加申し込みの期限
2023年09月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年09月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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