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The Backrooms Nekojima
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【Level NK-000: "The office" (オフィスルーム)】
目に痛いほどの黄色が続いている。壁も床も、天井もくすんだ黄色に染め上げられ、一定の間隔で並ぶ蛍光灯が低く鳴らすハム音がいやに耳ざわりだ。
構造は単純にしてランダム性がある。少し歩けばその意味が分かるだろう。廊下の続く先は廊下であり、ちょっとした空間が開けていることもあるが、そこに特定の用途や意味合いを見い出すことはできない。なにしろ机も椅子も、窓も、壁に掲げられた絵画やポスターの類も、中身のない空っぽの書棚も、壁かけ時計のひとつさえ置かれていない。なにもないのだ。構築の意図を感じ取れない無機質極まる空間は、
三宅 葉月
のイマジネーションや創造力のアンチテーゼにも思われ、胸をかきむしられるようにざわつかせた。
寝子島を離れ、海外留学のさなかだった。目まぐるしくも新鮮な暮らしに刺激を受け、勉学と創作へ打ち込んでいたはずだ。神魂満ちる不思議の島とは隔絶された遠地にあったはずだ。
「は……は、はっ。はっ、はっ……」
葉月は駆けていた。追われている。意思なき構造物の中にあって、明確な目的をもって追いすがる存在があった。脇目もふらず逃げ出したからはっきりと目にしたわけではないが、少なくとも身長は2メートル以上。身体は真っ黒く塗りつぶされた針金のような、あるいは蔓のように細くねじくれていて、足は3本はあったように思う。手も同様かもしれない。顔は……よく思い出せない。総じて言葉では言い表しがたいが、幼い頃からコンピュータゲームに触れた経験があるなら、プログラムのバグやエラーが吐き出す歪なキャラクターを思い起こすかもしれない。
「はぁ、はぁ、はっ。ふ、は、はぁ、はっ、ふ」
壊れたスピーカーから響くような割れた声、もしくは音をがなり立てながら、そいつは追ってくる。葉月の全力疾走より少し遅いくらいの歩みだから、追いつかれずとも容易に引き離すこともできない。
それでも葉月は超然を装った。務めて冷静に振る舞うと決めた。それが葉月であり、そうでなければ、己を生かすことなどできようか。
恐怖と狂気を意識の外へ追いやり、葉月はスカートの裾をついとつかみ上げながら、ひたすらに駆けた。
「!!」
唐突に出現した、ぽっかりと開く出口へと飛びこむと、ぱたりと音は止んだ。
【Level NK-194: "The Outpost" (前哨基地)】
「……ここ、は?」
奇怪な怪物の存在から逃れたかと思えば、葉月の目の前にはやはり理解不能な光景が広がっている。
壁を這い回るパイプ。工業機械のようなもの。エンジン、または発電機。野外用のスタンド付きライト。ダンボール箱の中には食料と飲料水が詰め込まれている。壁のラックには、宇宙服めいて分厚く強固そうな防護スーツが数着。
後ろを振り返る。開放された鋼鉄の扉にはいくつもの歯車やシリンダーがくっついていて、壁のおびただしいパイプも扉の各所へと接続されている。扉の向こう、ぽっかりと四角く開いた出入り口の向こうには、あの黄色く単調な狂気へ誘う空間が広がっていた。
頭にひらめくままを言葉にするなら、なんらかの実験施設だろうか。なんとも、奇妙な表現だが……扉を隔てたこちらと向こうは、次元の異なる世界のように思われてならない。例えばこちら側の機器類からなんらかの信号を発したり、電気的刺激を及ぼしたり、あるいは数式を呪文のように唱えたり……手法などひとつも分からないながらともかく、ひどく強引なやり方をもって、あの黄色い構造物への入り口を開くための施設がこの場所なのではないだろうか。
その目的も、技術力も未知だが、どうやらそれを成そうとする組織なり機関が存在するらしい。壁の一画には明確な英文字で、『RBNK』と掲げられていた。
「出口は……」
黄色い空間へ戻る気にはならず、施設の奥へと進む。足取りは確かだし、胸の高鳴りもいくぶん収まった。
やはり、なんらかの研究、実験施設の類なのだろう。構造の意図が読み取れずただひたすらにコピー&ペーストを繰り返して作られたような黄色い廊下と対比すれば、ここには確かな人の意思が感じられた。
それに、人の気配も。
「……あ」
LEDライトが照らすコンクリート壁と白いタイルが連なる通路の向こうに、人が立っていた。男だ。日本人ではない。西欧、いや欧米人だろうか。中年で、白髪頭は半ば禿げ上がり、スーツのジャケット代わりに汚れた白衣を着込み、手には湯気立つコーヒーカップを持っていた。腕には黄色の腕章がはまり、『RBNK』のアルファベットが並んでいる。
こちらを見つめる表情は、驚きの一色に染め上げられている。葉月の存在は施設やそこにつとめる者にとって、おそらくは異質なのだろう。
「ここは、どこ? 怪物のようなものに追われて、迷い込んで……出口はどこにあるの?」
再び弾みだそうとする心臓を押さえつけながら尋ねる。
男は目を見開き、しばし口をぱくぱくとさせてから、やがてかすれた声を絞り出して言った。
「Why are you on this side?(なんでこっち側にいるんだ?)」
「私は、いえ、I don't……」
男が懐から震える手で取り出した黒い塊を目にして、葉月は言葉をのんだ。歪んだ鉄塊にはレンズがはめ込まれており、ぼんやりと緑の光を帯びている。葉月にはそれが銃口であり、なんらかの武器であろうと察した。
背筋を冷えた空気になぞられ、弾かれるように両手をかざし、声を上げた。
「待って! 待っ」
黒い鉄塊がかちりと鳴り、緑の輝きが稲光のごとくスパークしながら広がり、葉月の視界を埋め尽くしてゆく。
処理は淡々と進められた。施設へ出現した黒衣の少女が人間であったのか、それとも別のなにかであったのかは男にも、その部下であろう者たちにも興味がないらしい。
白衣の中年男がいまだ震えの止まらない手で一服する間、防護スーツを着た者たちが炭化した物体の痕跡を奇妙な機器でさらい、周囲を繕った。
防護スーツたちが去ったあとには塵ひとつ残らず、中年男は額に大粒の汗を浮かべ、壁に背を預けたままずるずるとうずくまり、深く息をもらした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年08月26日
参加申し込みの期限
2023年09月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年09月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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