The Backrooms Nekojima｜リアクション

The Backrooms Nekojima

【The Void: (虚空)】

　虚空と呼ばれる空間へと移動する可能性は、The backroomsのあらゆる階層において指摘されている。外れ落ちるとごくわずかな確率ながら虚空へ移動することがある。そこには空気があり、発生源不明の重力があるが光はなく、触れられる床も壁も天井もなく、おそらく終端もない。
「……どこまで落ちるのかなぁ」
　万条幸次のつぶやきは空気を伝わるが、その音の波が届く範囲に彼以外の生物は存在しないだろう。
　The Voidと呼ばれ、暫定的に階層のひとつとして扱われているのみであり、分かっていることは決して多くない。その上でひとつ確かなことを述べるならば、
「まいったなぁ。いつになったら帰れるのかなぁ」
　虚空へ移動した人間は永遠に落下し続けることになる。およそ数十年間の落下を経てLevel NK-000へ移動するとの報告もあるが、通常であれば人間がその間を生存し続けることは不可能だ。
「おなかへったなぁ……」
　彼がいずれ餓死を迎えることは避けられないだろう。

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あとがき

担当マスター：墨谷幽
ファンレターはマスターページから！

　墨谷幽です。『The Backrooms』、リアクションをお届けいたします。

　墨谷がBackroomsに触れたのは、たぶん界隈でもっとも有名な個人製作の動画です。検索したらまず出てくるやつ。非常に衝撃的で、驚いて、創作において人間の想像力の垣根をぶち壊したように思われました。現代の新しいホラーの形という感じです。
　そこからすっかりハマってしまって、前述の動画作成者さんの動画を追ってみたり、その他のbackrooms動画を探したり、そのうちいつの間にかできてたまとめwikiも読みこんだり。
　今回のシナリオは動画のイメージが根底にありつつ、そのwikiにおける世界の広がりも取り入れて執筆してみました。
　少しでも楽しんでいただけたなら、そしてぞくっとするうすら寒いなにかを感じていただけたなら、幸いです。

　この手のシナリオは、ぜひまたやりたいな。

　それでは、今回もご参加いただきましてありがとうございました！
　次のシナリオでもお目にかかれますのを、心よりお待ちしております。
　お疲れさまでした～！

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