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The Backrooms Nekojima
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【Level NK-000: "The office" (オフィスルーム)】
黄色い廊下が続く。延々と連なる蛍光灯の群れも、ダマスク模様の壁紙も、途切れることはない。
もうどれだけこの連続的空間を迷っているだろうか。
万条 幸次
の時間感覚はとうに失われて久しい。壁へもたれたり床へうずくまりしばしの休憩を取りたいが、足が止まることはなかった。じんわりと湿り気の染みる壁にも、えもいわれぬ色味の床にも、直接触れる気が起きなかった。
喉が渇く。ひどく渇いた。
「……いじょうぶ。だいじょうぶ。だいじょうぶ」
幸次はいつしか、壊れたカセットテープがワンフレーズを繰り返すようにひとつの言葉のみをつぶやいていたが、彼自身は気がついていない。
黄色い廊下。黄色い天井、黄色い壁。蛍光灯の群れ。黄色い廊下。壁のダマスク模様。黄色い天井。黄色い廊下。蛍光灯、蛍光灯、蛍光灯。
「じょうぶ。だいじょうぶ。うぶ、だいじょ、だいじょうぶ。きっと出口はある、だいじょうぶ。じょうぶ、だいじょうぶ」
曲がり角を曲がる。廊下に起こる少しの変化はしかし不思議なことに、いつのまにやら元のランダムに戻ってしまう。曲がった角が振り返ればなくなっているし、別の部屋が唐突に出現したかと思えば、いざそこへ入れば再び廊下に灯る蛍光灯が目を打った。
「……! 『EXIT』?」
緑の避難誘導灯にしてもそうだ。空間をさまよい続けていると時おり見かけたが、期待を胸に軋む鉄扉を開くと、やはりそこには黄色い廊下、黄色い天井だ。
蛍光灯は規則正しく配されているが、時に配置されていない部屋もあった。
「……はっ。はっ。は、はぁ、はっ」
暗がりを恐れるのは人の本質、本能というがまさにそうだ。一歩を踏み込むのに数十秒と時を要した。一歩を踏み込むたび脳裏をなぞられかき回されるような恐怖が這い上った。しかし通り抜けてみればそこはやはり単なる黄色い部屋であり、その先には黄色い廊下が再び幸次を迷わせるのだった。
単調なる黄色い狂気はすでに幸次を、49時間28分の間苛んでいた。
【Level NK-726: "Toybox" (おもちゃ箱)】
黄色い廊下を外れ落ち、別なる階層へと移動したのは幸次にとって幸か不幸か。誰かが『The Backrooms』と呼ぶこの多階層領域において、階層同士の移動は明確な区切りを持たないことが多いようだ。幸次もあるべきはずの黄色い廊下をすり抜けるようにして踏み抜き、気がつけば目に入る光景は先ほどと一変していた。
「はっ。は。は、はっ、はぁ、はぁ」
おもちゃだ。多数のおもちゃ。散りばめられたおもちゃたち。幸次を囲むのはそれだ。ファンシーでポップな風船模様の壁、清潔そうな白い天井。色とりどりのタイル敷きの床。あのうち捨てられたオフィスルームのような空間とは明らかに趣きを違えている。
おもちゃたちは多種多様で、ぬいぐるみ、ブロックトイ、精巧なフィギュア、機械じかけの動くロボットなど枚挙にいとまがない。それらが無造作に転がり、あるいは几帳面に立ち、雑然と空間へ存在している。どれひとつとして同じものはなく、それでいて数え切れないほどに無数だった。まるで部屋全体が、巨大なおもちゃ箱だ。
「あ……猫だ」
渇いた思考の中へ、彼の猫好きがいつぶりかに顔を覗かせる。なんの変哲もない、しかし愛らしい猫のぬいぐるみらしき頭がおもちゃたちの間から飛び出していて、幸次をなごませた。
思わず歩み寄り、猫を取り上げてみた。
「ひ」
喉から潰れたカエルのような声を絞り出し、弾かれるようにして退いた。
猫はゼンマイ式の機械じかけであり、毛皮に覆われているのは愛嬌ある頭のみで、身体は針金を編んだような骨組みといくつかの歯車や金具が剥き出しとなっていた。
「うわ、ああ……」
ゼンマイ猫を投げ出し、部屋を飛び出す。
おもちゃ。おもちゃ。壁の風船模様。やはり空間は繰り返しの様相を呈している。どこまでいってもおもちゃ箱。それでいてひとつとして同じおもちゃはないのだ。
「っ?」
かちゃかちゃと、小気味よい、しかし己以外の存在を確認できないはずのこの場にあっては不気味な音が、幸次の耳を弄った。いくつもの針が固い床のタイルを打鍵するような、犬や猫がフローリングに爪を鳴らして歩くような。そんな音が近づいてくる。
「なんだ。なんだ……これ……」
ひとつとして同じものなきように見えたおもちゃたちの中に、見覚えある猫の顔があった。
駆け出し、別のおもちゃ箱へと逃げ込む。背に、かちゃかちゃと軽やかな打鍵音が鳴る。
猫はどのおもちゃ箱へ移動しても、どこかに紛れていた。幸次に探させるのを楽しむように、時に目の前のおもちゃたちの隙間へ、時に足元の見つけづらい陰に潜み、じっと幸次を見つめていた。
駆けても、駆けても、かちゃかちゃ、かちゃと。それでいてゼンマイ猫の歩くさまを幸次が目にすることは一度とてない。
「……あああ、大丈夫、必ず出口はある! 大丈夫、だい、じょうぶ、っ!!」
猫に追い立てられわき目もふらず駆けているうち、幸次は再び外れ落ちた。眼前にはブラックホールもかくやと暗黒の深淵が広がっている。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年08月26日
参加申し込みの期限
2023年09月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年09月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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