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The Backrooms Nekojima
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【Level NK-101: "Footprints" (足あと)】
ともに外れ落ち、
稲積 柚春
は
ウォルター・B
と直線的に続く郊外の道路を歩いている。状況そのものも奇怪ながら、この一見なんの変哲もないアスファルトの道には、腑に落ちない点がいくつもあった。
まず目につくのは道路標識だ。一定の間隔を置いて両脇へ配置されている。文字や数字のごときものが記されているが、日本語でもなく英語でもなく、見知ったどんな言語とも似ていない。文字は読めないが、併記されている図を見たとおりに解釈するならおそらく、『上を見るな』だろうか。
次に民家。歩いていると、これもまた一定の間隔ごとに草原へ脇道が伸び、その向こうに木造の一戸建てが見えた。助けを求めて訪れようと試みたが、歩けど歩けどなぜだかたどり着くことはなかった。そうしてあきらめ道路へ引き返し、歩いているとふたたび、まったく同じ構造の一軒家が建っているのだ。やはり、たどり着くことはできなかった。
遠くを眺めてみれば、そういえば空の霞がかった緑も、雲の形さえも先ほどから変わっていない気がする。
そして極めつけにふたりの胸をざわつかせたのは、
「なんの足あとだと思う?」
「さてね。見当もつかない」
道路の進行と並行に残された、直径数メートルはあるだろうくぼみ。道路へまたがりひび割れを刻む、巨大な足あとだった。一見偶蹄目のひづめのあとに見えるが、それにしてもこれほどの巨躯を誇る鹿や牛の類が存在するだろうか。それにこれはどうも、二本足で歩いた痕跡に思える。
「すごいね。こんなのに襲われちゃったら、ひとたまりもないよね」
「そうだねぇ。ぺちゃんこだね」
柚春も世の不可思議に薄々気づきつつはあった。はじめこそこれがARだの最新技術はすごいね! だの、テレビの撮影で演出だのと信じ込んでいたが、近頃はその範疇に到底収まらない現象・事象も多く体験してきたし、己の常識も揺らぎ始めている。ARや最新の技術革新のたまものであろうと自身に言い聞かせることで、己を保とうとしている節もあった。
ともにあるウォルターの反応をうかがい知れないこともある。彼はことさらに不可思議な物事へ言及することはなかったので。
「とにかく、歩き続けたら出口があるかもしれないよ。行ってみようよ、ワット」
「そう、だねぇ」
この場にあっても朗らかな柚春の笑みへウォルターはうなずいてみせたが、彼の瞳は笑っていなかった。
どこか遠く、地響きがかすかに足もとを揺らす。ふたりは歩き続けた。足あとの主の興味を惹かぬようにと祈りながら。
【Level NK-344: "Star System" (星系)】
飛翔する。いや、落ちているのだろうか。いずれにせよすさまじいスピードでふたりは星系を横切ってゆく。唐突に外れ落ち放り込まれた宇宙空間は寛容にもふたりへ呼吸を許したが、ひとたび離れれば二度と出会えないだろう。想像を絶する空間の広がりに、たがいの腕を固くつかみ離さない。
視界へ次々に星々が現れては横切り、暗黒へ消えてゆく。恒星は尾を引き、流星を追い越し、時に惑星の中心を突っ切り飛ぶ。
向こうからやってきた、宇宙服を着た人影と一瞬すれ違ったが、なにしろ刹那の交錯であり意思の疎通を図るとか、表情をうかがうなどという時の猶予はなかった。人影はブラックホールの重力にとらわれ、シュヴァルツシルト面の彼方へ消えていった。
連星をなすいくつもの恒星たちが輝く。数万光年の速さにあって常に移動しないそれらを見つめ、柚春の瞳はその輝きを取り込み七色を帯びた。
【Level NK-113: "Acoustic Experiment" (音響試験場)】
「はやく……逃げるんだ……」
「いやだよ! ウォルターを置いてなんて、絶対に!」
赤茶けた荒野へ無造作に並ぶ、鉄製のバラックに身を隠す。半ば倒壊しかかっておりいかにも頼りなく、しかしこの廃墟群を除けばほかに遮蔽物はない。
荒野の果てに青白い光条が炸裂すると、数秒を経て到達する音の波が地上のすべてをさらってゆくのだ。海嘯もかくやと恐るべき衝撃をもたらす音波に、ウォルターは全身から脳髄までを揺さぶり尽くされた。柚春をバラックの陰へと押しやり、ひとり浴びたのだ。
柚春は伏した彼の腕を取り、壁の裏へと引き込む。
再び青い光が弾けた。数秒の後、ウーハーが低くうなりを上げるような轟音とともに、砂塵を巻き上げながら押し寄せた波がバラックを激しく揺さぶる。天井がはがれ飛び、見上げたねずみ色の空に浮かぶ雲さえ散り散りにちぎられて、荒野を吹き荒ぶ風に流れてゆく。
「僕は、いいから……早く。次の波が、来る……柚春。君だけでも」
「そんなの! 僕は望まないから! 絶対に!!」
壮絶な音に負けじと叫ぶ。心から、違えまいと決めた誓いを口にする。
生徒だから? かけがえない存在だから? いずれにせよ彼が柚春ひとりだけでも、と考えるだろうことは分かっていた。かつての彼の親友と、その夢を失った経緯を知っていたから。
彼にもう、失わせない。ひとりにしない。最後の瞬間まで。そう決めたから。
青い閃き。音が走り抜ける。鉄のバラックは残らず消し飛ばされ、赤い荒野にふたりきり。そっと彼を抱いた。決して離すつもりはなかった。
「僕がいっしょにいるよ。ワットはひとりじゃないよ」
「…………」
言葉はすでになかったが、同じことだ。柚春の想いも、なすことも、変わりはしない。
灰色の雲が青く輝きをはらむ。柚春は腕の中にまだ残るぬくもりへ微笑み、ゆっくりとまぶたを伏せる。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年08月26日
参加申し込みの期限
2023年09月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年09月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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