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The Backrooms Nekojima
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【Level NK-001: "The Habitable Zone" (生存可能領域)】
目の前の事象と直面しては冷静に、慌てず観察し思考を巡らせ、活路を見い出すのが
八神 修
のシンプルな生存行動であった。
「法則性がある。必ずあるはずだ」
壁にチョークで書きつけられたような、しかしそれにしては複雑精緻な数式や図面が描かれているのを眺め、修は腕組み思考を巡らせる。
まず、この空間だ。コンクリートブロックの連なりで形成された床に壁。時おり鉄筋がむき出しとなっていて、時の経過を感じさせる。無機質な倉庫を思わせる構造が途切れなく、延々と続いていた。
壁の上部には一定の間隔を置いて照明が点灯している。少なくとも電気は通っているのだろう……と修は考え、しかしその安易な帰着を頭から追い出した。なぜならこの場所においては通常考え得る物理法則を踏み越えたことが起こるのだ。
例えば壁の数式や図面から目線を外し、数秒も置いてから再び見てみると、それらは変化していた。図面がなにをあらわすか、数式の意味は修の知識や論理的思考をもっても読み取れない。
「……これで4つ目の箱か」
例えば歩くうち見かける錆びついたツールボックスもそうだ。開けるとなんらかの物資が入っている。工具、懐中電灯、ナイフ、密閉された食料やボトル入りのアーモンドウォーターなど役に立つものもあれば、単体ではなんら役をなさないだろう機械の部品、使用済み注射器、写真のないフォトフレーム、靴紐、動かない時計など無為な物品もある。箱は修がそれに目を留め、開いたり閉じたりしている間はそこに存在するが、ひとたび目線を外せば一瞬で消え失せたり、唐突に出現することもあった。
人間の構想し構築した物品、構造物ではあろう。一見そう思える、しかしはたして本当にそうだろうか。人ならぬなにかが人類の想像や思考を模倣し、この空間を作り上げたとは考えられないだろうか? 数式に図面、ボックスとその中身は三次元空間において四次元的に移動、存在するがため修には必ずしも安定して知覚できないのではないだろうか。
一体誰が、なんのために? そう考えるのは当然だが、考えたところで真実へ到達できるだろうか、あくまで三次元的存在である、オサム自身に?
「であれば……そうだな。考えを切り替える必要がある」
修はボックスから入手したサバイバルナイフを手に、懐中電灯の明かりを前方へと投げ、慎重に前進を繰り返す。
「神は越えられない試練を与えないとも言うが……世にはそんなものが満ちているものだ」
ここを作り出したのが神のごとき存在か、あるいは悪魔か、またあるいは地球外生命かもしれないが、それは些末なことかもしれない。考えたところで仕方がない、この場にあって真実は遠く、仮にたどりついたとて修をここから救い上げはしないだろう。ならばとにかく、生存することを意識し行動すべきだ。
「ともかく、俺は諦めない」
その生存行動の原動力こそが、修の帰るべき場所。再び出会うべき存在。
「必ず戻るよ。あおい……」
足もとに薄く立ち込めた霧を蹴るようにしてかきわけ歩む。こつ、こつと足音がコンクリートに反響し、どこまでも広がってゆく。
ひとつ見い出した法則性があった。
「! 始まったか……!」
壁の照明がちらつき始めるのが予兆だ。その後数分間から数時間にわたり、明かりが照度を落とす。暗がりが続く時間は数分から始まり、再び点灯して6時間程度の間隔を開け、また暗くなる。暗転は次第に長くなっていき、再び数分へと戻るらしい。
今回はおそらく、1時間程度は続くだろう。
「……おさむくん?」
そして、コンクリートの柱や修自身の刻む影が薄めくにも関わらず、やけにくっきりとした影が立ち上がり、壁を移動し始める。
「おさむくん? そこにいるの? 暗くてなにも見えないの……ねえ、いるのよね?」
暗がりにあって濃き影は、人の形をしていた。頭にはツインテールに結った髪のような二房が揺れていた。
「おさむくん? いないの? ねえ、寂しいよ。ここは暗いし、怖いし、迷ってるの。ねえ……いるんでしょ?」
修は今もって慎重な検討を続けていた。影との邂逅は既に数度のことになる。1時間以上の暗転が続くと現れるのだ。
影は光源を避けるらしい。ボックスに見つけた懐中電灯が役に立った。点灯しておけば近くには寄ってこない。今も手の中で、頼もしく光を発している。
「おさむくん……暗いよ。怖いよ……」
七夜 あおい
のはずはない。声はどこかくぐもって、かすれている。挙動もどこか歪だ。歩む動きをコマ割りし、そのいくつかを抜いたようにぎこちなく、かくかくとしていた。
罠だろう。修の知見を持って熟考するまでもなく分かっている。接触するつもりはなかった。声は発せず、意思疎通も図らない。生存を目指し全力を尽くす、そのために可能性の高いと判断した行動を全てのリソースをもって行う、それが修の揺らがぬ姿勢だ。
「ひとりは……いやだよ。出口もない。帰りたい……もうヤだよ、こんなところ」
「…………」
しかし、揺れていた。影の発する言葉に、修は必死の冷静を装いながらも己のぶれを抑えこんでいた。
あおいのはずはないのだ。そのはずはない、ただ……歪ではあれど、あの所作。くぐもってはいても、あの声。
もし彼女もまた、この空間へと落ちているのだとしたら? 修と同じようにあてどなくさまよい、追い詰められているとしたら? 本人なのだとしたら?
声をかけるべきなのか? 手を差し伸べるべきなのか?
「……!? しまっ……」
思考を深め最善を探るがゆえに、気づけなかった。懐中電灯のバッテリーが、もう持たないことに。
力強く前方を照らしてくれていた光が消え、修の影は暗闇と同化し、代わりにうごめく影がはっきりと実体を持ち、
「ああ、なンだ。いるじゃナい」
ずるり、壁から抜け出すと修の前へ立った。
人型の影の中、異様なまでに光を帯びる瞳だけがぎらついて、修を覗き込んでいる。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年08月26日
参加申し込みの期限
2023年09月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年09月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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